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異世界人5

 

『お前に面白いもん見せてやるよ!』


 光の玉が一つから二つ、二つから四つと倍々に増えていき、最終的には(あた)りが(まぶ)しいくらいに輝いた……


「……ウザい……」

『はぁ!? スゲェだろ!?』

「俺、今腹減ってんだよ……」


 その光に釣られたドラゴンの群れが空から飛んできた。それに巨大な火の玉を一つ飛ばすとドラゴンが地に落ちた。


『それだよ! お前それだけだとつまんねーだろ!?』

「……取りに行くのめんどいなぁ……」

『俺が行こうか?』

「ナイス……」


 親指をグッと空中に向けて作る。スティーはその場から動かずにドラゴンをここまで引き寄せた。ついでに光の玉が一つになった……


「それいいなぁ……」

『はぁ……それ食ったら教えてやるから早く食べろ!』


 焦げた皮を剥がして肉を食べた。最近だと半生(はんなま)でも腹を壊さなくなったので気にせずそのままかじる。


「オッケー。じゃあどうやるのか教えてよ」

『簡単だ! イメージするだけだよ』

「イメージ? てか、眠いから寝ていい?」

『待て待て! 例えばな? んー……あそこの枝よく見とけよ?』


 あそこってどこだよ? 指差してんのかもしれないけど小さすぎて見えない。

 分からなかったのでボーッとしてるとスティーが怒り出した。


『おい! 見ろよ!』

「いや、枝ってどこの枝だよ」

『ほら! 光らせてやるから!』


 木々の中に一つだけピカッと光っているのがあったのでそれを眺める。


『いいか? あの枝が折れたところを想像するんだ』

「んー? こんな感じか?」


 火の玉を出す時みたいに意識を集中させるとバキッ!! という大きな音がした。俺が見ていた木が根っこの部分からバキバキに折れていたのだ……


「あ、もうダメだわ……俺向いてない……」

『やっぱお前センスあるよ!……俺がドラゴン取ってきてやるからドンドンその感じで木をバキバキに折っててくれ!』


 それってなんの意味があんの?……疑問に思いつつもドラゴンをバクバク食べながら木をバキバキ折る。

 なんかコツが(つか)めたみたいで、疲れずに木を折れるようにもなった。


『次は枝だ。いいか?』

「もう木がなくない?」

『俺が生やしてやるよ』


 ニョキニョキとさっき折った木の先が伸びて行く。魔法ってなんでも出来んだな。


「枝折ればいいんでしょ?……ホイッ!」

『いや、スゲー! こんなに向いてるやつ初めて見た!』


 枝を折っただけで喜びすぎだろ。お前の方が魔法うまいじゃん……


「マジで疲れたからもう寝ていい? お腹もいっぱいだし……」

『おう! いやぁ、面白くなってきたなぁ!』


 めんどくさ……寝よ……


読んでいただきありがとうございます!


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ありがとうございました!

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