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異世界で、なんか、流されるように生きている  作者: 豚煮豚


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240 すげぇ喧嘩腰

 

 親方はまた鍛冶屋を見に行くというので、俺だけでお城へ。退龍鐘が無くなったことで、何かこの国の中で動きが起こっているかもしれないということで。

 そんな感じで前と同じ場所に来てみたが、王様と呼ばれていた人がいない。やっぱり鐘のことが分かって、忙しくなったんだろうか。


 ただ別に城の中が騒がしい様子もない。特に何にもないように動いていそうだ。まぁ、もしかしたらこれでもいつもと比べたら忙しくなってるのかもしれないけど、人とすれ違ったりすることはないな。うん。

 そんな感じでずっと歩きまわっていると、城の入り口からゾロゾロと人が入ってきた。あぁ、だから誰もいなかったのか。

 その中には王様もいる。話をしているみたいだ。


「本当でしたね」

「あぁ、そうだな」

「詳細はまだ分かりません……使者を送りますか?」

「使者がなにされるか分からないからな。向こうが来ないなら行かなくて良いさ」

「そうなんですかね……」

「わざわざ危険なことをする必要はない。もし、文句を言ってきたら、それ相応の対応をする。してこなかったら今まで通りだ」

「……はい」


 それ相応の対応ってどういう対応? 危ないことにならないと良いんだけど……

 てか、それならマーチがどうするのかによって何か起こるのか、起こらないのか決まるってことか。うーん、またマーチに帰る? はぁ……正直めんどくさいよぉ……

 もしかしたら知ってるかもしれないし、大臣に連絡してみるか。それで風向きを調べよう。

 あーあー、


(大臣?)

(はは。どうしたの?)

(あの、そっちの様子が聞きたくて……マーチはどんな感じですか?)

(ははは! どんな感じって、鐘の件がどう動いてるかってこと? それとも別の話?)

(あぁ、ごめんなさい、鐘の話です)

(正確じゃないけど、どうしてこんなことが起こったのを調べるためにメイへ話を聞きにいくのか?って話し合いが開かれてるよ?)

(なるほど……)


 来るかもしれないのか。ただ、もし来たとしても、敵意がある感じじゃないし、普通になんの問題もなく解決しそうだな。

 うーん……じゃあ、とりあえずマーチの人が来るまで待ってみるか。毎日お城に行ってたら、いつかはそのタイミングがくるだろう。めんどくさいけど。

 結構長い計画になりそうだな。その間に俺は何をすれば良いんでしょうか?


 普通に観光でもしようかな。もう街の人と交流を(はか)るみたいなのはオルトラさんの件で疲れたし、一人で出来ることをしていこう。それか、親方について回ろうかな。でも、きっと鍛治に集中しちゃうだろうから、俺的には面白くないだろう。


 良く分からんし、とりあえず森の中に帰ることにした。


 ○○


 それから毎日お城に通う日々が続いていたが、別にマーチから人が来たりとかはない。話に進展がないことで、暇すぎて死にそうになっていた。それに、自分は思ったよりも鍛冶に興味がないらしく、本当にここはつまらない。

 機関車にも乗ってみたが、どうやら他の乗客も乗りたくて乗ってるわけでは無さそうなので、テンションはむしろ下がった。

 うーん、暇だなぁ。どうしたら良いのか分からない。そんな考えのまま、日々を過ごしていると、ついにマーチから来たっぽい人達が来た。来た。


 後を付けて城の中に入る。どんな話をするんだろうか? まぁ、もしも荒れそうだったら魔法でなんとかしようかな。方法はなんも思いついてないけど。


「…………」

「来たならなにか言え」

「なんだその口調は……お互いの国にとって大事な話をしようとしているんだぞ!」

「どうせ退龍鐘についての話なんだろう? 分かってるのに待つなんてムダ」

「分かってるなら話は早い。鐘が無くなったことはもちろん知っているな?」

「だから……はぁ……鐘が無くなったことに気付いていないなら、どうして俺が退龍鐘の話を出したんだ? そんなことも分からないほどのバカがどうして遣わされたんだ?」


 えーー、なんでこんなに喧嘩腰でいられるの? 普通にもしかしたら戦争になるかもしれないんだし、もうちょいちゃんとコミュニケーションを取ってあげないと、どっちも損するだけなんじゃ……

 ……こういうのも理由にあるんだろうなぁ、退龍鐘のお金を払わなかったのには。


「……」

「また黙ったな。そんなに黙りたいなら分かった。いつまでも黙れるようにしてやるよ」

「どういう意味だ……」

「死んだら好きなだけ黙れるだろ。殺されたくなかったら早く話せ」

「ふざけたことを……」

「ふざけてるのはどっちだ? それとも決着をつけるか? 結果は目に見えてるだろ?」

「はぁ……」

「ムカつく権利があるのはこっち。お前らは媚びへつらわないといけない立場。分かってるのか?」

「帰る」

「おお! 帰ってくれるか! でも、どうやって国に報告するんだ? 『退龍鐘がどうして無くなったのかは分かりませんでした……それは、我々が聞かなかったからです』とでも言うのか? それとも嘘でもつくか? これだけの集団がみんな嘘を突き通せるとしたなら、お前らの国の教育は意味を成してないということになるが、そうなのか?」


 見ている俺が悲しくなってきた……あんまりそんなに言わないであげてよぉ……可哀想だよ……

 まぁ、でも、退龍鐘のお金を払われなかったことに対して、俺が思っていたよりも数倍もこの国はムカついていたんだろうな。

 このまま話し合いが荒れるようだったら、俺も手助けしよう。そうしないと大変なことになりそうだ。


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