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ディスエイトの神剣 読み切り版  作者: 和島大和
第一章 【始まりの始まり】
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これまでの世界 これからの世界

この世界とは異なる世界。


歴史が同じでありながらも、相当な差異を要した世界。


西暦5294年


大規模な地殻変動に伴い、ユーラシア大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸、南極大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸の全てが統合し、一つのディスエイト大陸となった。


世界の人口が500億人に達し、世界中が危機的な水不足、食糧不足に陥った。


各国の情勢は最早絶望的で、国としての機能など皆無。


人々は自らを信じられるのは己と血縁関係の濃い者であるとし、国を棄て、一族で生きていこうと考える。


そして少しでも食糧や水がある者から奪い合いが始まり、全世界の紛争が勃発。


僅か6年の間に、完全な氏族統治と紛争による被害で、人類が200億人にまで激減。



更に氏族間での親善は皆無であるため、氏族内での交配をせざるを得なくなった。


生まれいずる者は必然的に血が濃くなり、流産や出産後数日で死亡する例が後を絶たなかった。



10年が過ぎた頃には辛うじて生まれ落ちた者も、遺伝子異常による奇形や、精神コントロールの不安定化、それによって母親を喰らうなどの異常事態が多発。


更に数年後も紛争が続き、そうした異常な子どもの発生と死亡により、瞬く間に世界人口が激減し、紛争勃発から僅か数十年で世界人口は30億人にまで減少。


ここでようやく世界紛争は終結の兆しを見せた。


そんな時、氏族内での交配によって遺伝子が突然変異を起こし、新しく誕生した種族があった。




新人類・ジーニアスの発生。




人類とほぼ変わらない姿形をしながら、頭脳・運動能力が飛び抜けて高いことが特徴。


赤ん坊の頃より大人が発した言葉の構成を把握、解析して自らも発することが可能。


人々はこれら天才児を嫌悪し、早急に捨てた。


中には引き受け、育てようとした者も居たが、氏族内でそれを許すのはごく一部だった。


そうして捨てられたジーニアスの赤子は、従来の人類では考えられないほどの驚異的な早さで歩行し始め、自ら武器を作って食料を調達し、放浪しながら孤独に生きていった。


生き延びていった赤子は見る見る成長し、放浪の先で様々なものを見て体験することで、世界情勢を把握していく。




やがて、ジーニアスの子供達は自分たちと同じ人種を見つけ始め、他の人間と違うのは自らだけではないと理解し、徒党を組んで行動するようになった。


優れた頭脳を持つ者同士が組み、新しい仲間と自らの情報を共有することで更なる知識を得た。


そしてジーニアスの子供たちは、自分たちだけが住む場所としての国・パルケニア王国を建国し、統治し始める。


それを聞きつけたジーニアスの子供たちは我先にとその国へ足を運んで行った。


国の人口がジーニアスのみで構成され、子供たちが大人になる頃には人口が300万人を超えた。




この頃になると、かつての人類が黙っていなかった。


自らが放った種族が、自分達すら持っていない「国」というものを持つジーニアスを妬み始め、人類は再び結成し、一つの人類の国・プロトン帝国を建国。


そして遂に、人類とジーニアスの戦争が開戦。


だが、人類は未だ氏族間で少なくない嫌悪感が存在し、対してジーニアスは同じ捨てられた存在であり、捨てた張本人である人類と戦うとなると、かつての親であっても容赦しなかった。


そして、この時には彼らはジーニアス同士の交配により、遺伝子の構成を完全に理解していた。


あらゆる動物の遺伝子を組み込み、捕らえた人類の遺伝子をさらに構成させることによって、人型でありながら驚異的な能力を持った人種・コンヴァルタが誕生した。


生まれた時より既に爪と髪があり、跳躍力、走力、持久力、瞬発力、筋力、自然治癒力の全てがどの生物よりも優れ、一国の軍隊を一人に凝縮したような、とんでもない能力を持った種族が誕生した。


しかし、猛獣などの遺伝子をも組み込まれているため、非常に不安定で獰猛な性格をした者ばかりであり、自身の力を暴走させて破壊するためだけに暴れ回る者が多く居た。


だが、調教によってジーニアスの命令だけを聞くように施された。


このコンヴァルタの登場により、人類は瞬く間に減少し、コンヴァルタ誕生から僅か半年で半数になった。




ここでジーニアスは人類に降伏勧告をする。


人類は何一つ求めないことを条件にした無条件降伏をし、ジーニアスと協定を結んだ。


この協定によって他種族と区別するため、人類はクリニーズと呼称されるようになり、後にこの大戦をジーニアス・クリニーズ大戦と名づけられた。


大戦後、コンヴァルタは徹底的に教育され、獰猛な性格を表出せず、社会的に生きられるようにした。


やがてコンヴァルタも独自にゼフィラナ公国を建国。


主に他国の治安維持や傭兵などをして生計を立てていた。


それ以外にも力を使って農業を手伝ったり、工業製品の運搬なども手掛け、他国の経済活動に貢献していた。


あらゆる種族が交流を深め、世界人口は再び増加の一途を辿る。




それから100年の時が過ぎた頃。




ジーニアスとクリニーズ、コンヴァルタの混血児の遺伝子が突然変異を起こし、フェアライトと呼ばれる種族が誕生する。


生まれたときはクリニーズと変わらない容姿で、年齢を重ねる毎に耳が尖る特殊な性質を持つ。


しかし、彼らはその特殊な性質故に生態も特殊であり、自然が放つ未知のエネルギー・エアロイズを定期的に浴びなければ朽ちてしまうという、非常に短命な種族だった。


フェアライトは、森や海などの生態系がしっかりと形成された土地であればあるほど強く、逞しく育つ。


それを理解したジーニアスは樹海を形成し、フェアライトたちの住処を作った。


フェアライトはエアロイズを用い、様々な現象の発生を可能にするという「魔術」を駆使した。


自然の力を使って天候をも操作できる特殊能力を持ち、数十年で他種族を圧倒する力を得る。


更にエアロイズの環境下に於いて老化が遅くなるとされ、何百年も生き続けることのできる唯一の種族として健在。


彼らは国というものは作らず、数多の集落で村長を決めては、独自文化、独自繁栄を遂げていた。


主に天候予測や特産品の流通により、市場を潤して他種族に貢献した。




それから4000年以上の年月が経ち、他種族間でこれといった争いがなく、平和な時代を皆が堪能していた。


農業・漁業が発展して、様々な特産品が流通しては、市場を埋め尽くし、人々の生活に潤いをもたらす。


遺伝子操作も発達して優れた物品が形成され、安全且つ美味な特産品も後を絶たなかった。


しかし、発達しすぎた遺伝子操作は、決して開けてはいけないパンドラの箱を開けてしまう。




『プロジェクト・デルトリア』




クリニーズ、ジーニアス、コンヴァルタ、フェアライトの全種族の優れた遺伝子のみで組み合わせた人種・デルトリアを形成するという、とんでもない計画。


クリニーズの容姿、ジーニアスの頭脳、コンヴァルタの驚異的な身体能力と自然治癒力、フェアライトの天候操作能力と長寿を得て、生まれる最強のヒト。


西暦9996年、ジーニアスの研究所でそれが行われ、一体だけ生まれ落ちた。


しかし、精神的に異常をきたしてしまい、研究員は全員虐殺された。


すぐに取り押さえられ、赤子のデルトリアをシステムにより、昏睡状態にする。


その後、ジーニアスの中でも特に有能な研究者たちが集結し、プロジェクト・デルトリアの遂行を進めた。


だが、精神がようやく安定の兆しを見せた時、研究所は落雷によって全壊。


それでも研究されたデルトリアは生き長らえ、ある二人のジーニアスに拾われ、育てられた。




全てはここから始まる………。

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