大連オフニュース11月(適宜更新)
11月15日 ノーリー引退会見 「肉体の限界」
15日、大連市内でクラウド・ノーリー外野手(36)の引退会見が行われた。引退理由に関して、ノーリー外野手は「プロとして必要なパフォーマンスを見せるために努力してきたが、肉体がついていかなくなった。今季2度目の怪我で気持ちが切れたと言うか、もう限界だと感じた」と語った。また「9月には球団に(引退の意向を)伝えていたが、選手たちには余計な事に気をわずらわせたくなかったので言わなかった」と、チームを第一に考える姿勢は最後まで変わらなかった。
ノーリー外野手は27歳で大連に入団。バントなどの小技も巧みにこなすバッティングと高い守備力でチームを支えてきた。今季は怪我の影響もあり46試合出場で打率.241と低迷したが、内外野をそつなくこなすユーティリティー性と厚い人望でチームの東洋一に貢献した。その温厚な性格と徹底したプロ意識は知られており、柳中平、星渡など彼を慕う選手は多い。
同時に、来季からは二軍の守備コーチに就任すると発表され「来季からは新たな役割となるが、選手たちには自分が野球で得たもの全てを伝えていきたい。技術もそうだが、心構えと言った部分もね」と抱負を語った。この会見の後、現在沖縄で行われている大連の秋季キャンプに合流するために空港へ向かった。
11月16日 原、剣持らに戦力外通告
大連は16日、原克馬投手(34)、剣持純平外野手(30)ら8選手に戦力外を通告したと発表した。原投手は先発もリリーフも器用にこなす右腕。通算263試合に登板して9勝11敗防御率4.21だが、今季は3試合で防御率16.88と結果を残せなかった。原投手は「この成績では仕方がない。でも秋頃から体が動くようになってきた。拾ってくれる球団があればそこで頑張るだけです」と24日のトライアウト受験に前向きな姿勢を見せた。戦力外通告された8選手は以下の通り。
原克馬投手(34)
小林孝司投手(25)
李衛孝投手(28)
岡田正見投手(27)
鈴木常惟捕手(29)
王長映内野手(24)
陳久利内野手(23)
剣持純平外野手(30)
11月18日 テスト入団で2外国人獲得
大連は18日、テスト生として秋季キャンプに参加中のケビン・グレスコ投手(23)とレニー・ウィッティア外野手(21)の両選手を獲得したと発表した。グレスコ投手は右投右打180cm87kgで重いストレートが武器、ウィッティア外野手は左投左打189cm76kgで身体能力の高さが魅力。いずれもプロ経験がなく、育成枠として入団する模様。
11月23日 張尊、クリーニング手術を受ける
大連の張尊投手(37)が内視鏡による右ひじのクリーニング手術を行うと23日に発表された。今季10勝を上げてチームの東洋一に貢献した張投手だが5年前に手術したひじの状態は万全といえず、特に今シーズン終盤は痛みをごまかしながら投げていたという。張投手は「色々考えたが万全の状態でやりたいので手術を決断した」と球団を通してコメント。来季の開幕は微妙となるが、連覇を見据えた上でより状態を高めてチームに合流する構えだ。
11月25日 秋季キャンプ打ち上げ
25日、沖縄で行われていた大連の秋季キャンプは全日程を終了した。今日の練習メニューはランニングやストレッチ中心の比較的軽いもの。午前中に全ての日程を終えると、星渡外野手が音頭をとっての三本締めでキャンプを終了した。劉監督は「投手では譚秋雲、王貞成あたりが来季は先発陣に割って入りそう。野手では太刀川や李健太郎がいい打球を飛ばしていた。うちはまだ構成が固まったチームじゃない。こういう場所でどんどんアピールすればチャンスが巡ってくるのだから、選手たちは大事にしてほしいね」と総括した。
11月26日 英気養う温泉キャンプ終了
26日、大連恒例の温泉キャンプが終了し、参加した選手たちは飛行機で大連に戻った。温泉キャンプとは、その年に活躍した選手たちが瀬戸内海に浮かぶ小島の小中島温泉で今季の疲れを癒して、来季への英気を養う事を目的としている。主に投手が参加するが、野手が加わる事もある。
メンバーは吉野大吾、瑞穂智幸、趙雅憲、黄直哉、野藤秀親、小松原泰誠、比山仁の各投手に清水尚起、金重男の両捕手、そして林葉輔外野手の計10名。18日から約1週間、温泉を利用したリハビリメニューやゴルフなどの軽い運動で心地よい汗を流した。
11月29日 背番号変更 棚橋29から10へ
大連は29日、来季から棚橋和隆内野手(24)らの背番号を変更すると発表した。今季ショートのレギュラーを掴み打率.293本塁打16打点79とブレイクした棚橋内野手は29から10に変更。棚橋内野手は「29に愛着はあったが背番号が小さくなったという事はそれだけ評価してもらったという事。これからは背番号10は棚橋と定着するように頑張りたい」とコメントした。また、今季途中に加入して一軍に定着したヴィクトル・I・ドラグノフ内野手(25)は37から5に、河剛紀外野手(24)は10から30に変更した。
11月30日 国際トレードでアーウィン投手獲得
大連は30日、すでに今季限りでの退団が決まっていたカルロス・アンジェロ外野手(28)とアメリカ・ウィスコンシンに所属するダニエル・アーウィン投手(27)との国際交換トレードが成立したと発表した。アーウィン投手は身長188cm体重89kg右投右打で、常時150キロを超えるストレートが武器。今季は主にリリーフとして33試合に登板、3勝1敗で防御率は3.86だった。球団ではセットアッパーとして期待している。
同日、アンジェロ外野手が記者会見を開き「来季の所属が決まってほっとしている。今年はアメリカとは違う野球文化を学ぶ事が出来てとても有意義だった。またいつか大連に帰って来たい」とコメント。抜群のパンチ力と練習熱心さでチームに新風を巻き起こした助っ人は大連の歴史にその名を刻み、去っていった。
また、今季限りで大連を退団した原克馬投手(34)を吉林が、李衛孝投手(28)をチチハルが、鈴木常惟捕手(29)を京城がそれぞれ獲得するとこの日までに発表された。