#1 #俺Too
この物語はフィクションです。
実在の人物や団体等とは関係ありません。
原作 ゼロイチ
#俺Too‐女に媚びるの止めた俺‐
#1 #俺Too
モテたい。彼女が欲しい。沢山の女性と
関係を持ちたい。
男の性、宿命みたいな物だよね。
君はどうだろう?
俺は、もう、疲れた。とても疲れたんだ。
これはそんな俺の、少しづつ崩れていく
日常の話さ。
俺は30代会社員。つまりサラリーマンだよ。
何処にでもいる何の変哲もないフツーーの男。
長い間彼女無し。
女にモテようと今日も会社の女子社員達に
気に入られる為に愛想を振りまき、
どうでもいいドラマの話題に話を合わせたり
重たい荷物を持ったりしてポイント稼ぎ。
それで実際に会社の女子社員と付き合えた事は
一度も無いけどね。
最近じゃもう男が重い荷物を女の代わりに
持つのが当たり前になってきて
俺が重い荷物持ってあげても
有難うも言われなくなって、
それどころか早く持ってよとか言われて
キレられる有様だったよ。
本当は昔から、女の
男に優しくされて当たり前、
何かしてもらって当たり前、みたいな感じに
うっすらモヤモヤしてたんだけどね、
でも、女はそういう生き物なんだって
自分に言い聞かせて、考えない事にしてたんだ。
髪型も服装も女に気に入られるように
清潔感を意識して、季節に合った刺し色や
ワンポイントアイテムとか意識して
髪型も女子受けよさそうな無難な髪型を
選んでたんだ。
それでも彼女が簡単に出来る事も無くて、
道を歩けば俺よりも明らかに
不潔でダサい奴が女連れて歩いてたりして、
そんなのを見るたびに、何ていうか
自分が嫌になってたね。
会社じゃいつも女子と喋る時は
(これ言ったらパワハラになるかな?
これ聞いたらセクハラになるかな?)
なんて警戒しながら喋ってたよ。
君はどうかな?気にせず女子と何でも
話せるタイプかな?
もしそうなら羨ましいな。
俺はいつも思ってしまうんだ。
セクハラを決めるのは女だって、
俺がどんなに優しく気遣って話しても
女の気分次第でセクハラになったら
どうしようってね。
なんかイメージ的にはね、
地雷原を裸足で歩いてる感じ、
黒ひげ危機一髪をやってる感じって言ったら
分かってもらえるかな?
女が欲しいのにその女と喋るのに
うっすら怖がりながらしゃべってる。
でも女を手に入れるにはその矛盾とか
問題を自力で乗り越えないといけない。
社会は女性に優遇したり支援したりするのに
俺達男には何もしてくれない。
女性は強くなっていくのに
口説いたりアプローチしたり、
いわゆるアクションを起こすのは
今でも男に責任押し付けて、それが
当たり前みたいな空気にしてる。
ムカついてばかりでもそれでも
彼女が欲しかった。
でもさ、今思えばあの時の俺は
彼女を作って素敵な恋愛をしたいって
思うより、彼女が居ない事が
カッコ悪い、ダサいからっていう理由で
彼女が欲しいって思ってたのかも知れない。
あの時は完全に大事な事を見失ってたよ。
おかしいだろ?むしろ笑ってくれた方が
気が楽になるよ。
とどめを刺したというか、決定的になったのは
あの時、2023年の時だったね。
君は覚えてるかな?
不同意性交罪っていうのが出来たんだ。
あの時の感情は
何て言い表せばいいのかわからない。
とにかく、納得いかないって気持ちで
いっぱいになったのをよく覚えてるよ。
そんなの女の後出しじゃんけんでいくらでも
不同意だったと言えば
男が簡単に犯罪者にされてしまうって。
女の気まぐれで、気分次第で、
不同意性交罪とかセクハラとかで一瞬で
男は犯罪者のレッテルを貼られてしまう。
女の意見ばかり聞いて新しい法律作って
そのくせ
口説くのは男の務めだ、みたいな価値観が
根強く残ってるのに
口説く事で犯罪者扱いされる可能性を
背負わされる男の事は全く考えない。
付き合って下さいって告白しても、
結婚して下さいってプロポーズしても、
女の気まぐれで簡単に犯罪者扱いされる。
これが今のこの国の現実。
女、というか女の言い分にばかり合わせる
国というか社会にもね、
鉄骨を一本だけでつるしてた糸みたいに、
俺の中で、何かが、とうとうキレたんだ。
プッッチーーーーーン ってね。
女に優しくするのがバカらしいって
あの時思い始めたんだ。
その後会社でまた女子社員に当たり前みたいに
言われたよ。荷物持ってよってね。
男が持って当たり前、こっちが気が利かない奴
みたいなニュアンスでね。
俺は言ってやったんだ。
「嫌だね。自分で持てば?」ってね。
相手は言ってきたんだ。
「はあ?何言ってんの?男のクセに!」ってね。
俺は言い返したんだ。
「男女平等の時代だろ?
君ら女がそうしたんじゃないの?」って。
女はドン引きしてたな。
あの時のあの女の表情、君にも見せたいよ。
俺の中で何かが変わり始めたんだ。
スマホでSNS見てる時も
『男性差別』とか、『女尊男卑』とかで
検索しちゃってたんだ。
何と言うか仲間が欲しかったからね。
君はフィルターバブル現象って知ってるかな?
SNS見てたらユーザーの思考や好みを
検索エンジン側が学習して、そのユーザーが
好きそうな投稿とかを多く表示する事なんだ。
俺がそんな事を検索してたら
フィルターバブルの影響で、
男達の不満や文句が画面にいっぱい出て来てね。
でもその時俺は、仲間が居る、
俺だけじゃ無かったんだって気持ちになれて、
うれしかったよ。
それでダラダラとSNSを見てると、
俺の人生を変えるハッシュタグを見つけたんだ。
#俺Too
色んな男達が投稿の最後にこの
#俺Too を載せてるのに気づいたんだ。
君は #Me Too運動 を知ってるかな?
2017年頃にアメリカから世界中に広がった、
女性達がSNSで性被害を連帯して訴えた
ムーブメントみたいな物だね。
あの#Me Too に対する
当てつけや嫌味だって事はすぐに分かったよ。
男だって社会の中で苦しんでる、
被害にあってるって事を叫びたいんだろうって。
#俺Tooは全然話題にもなってなくて、
俺みたいな女の文句愚痴ってる奴らの、
いわゆる負け組男の間だけでしか
流行ってないのは明らかだった。
それでもこの#俺Tooを見つけて
俺は完全に決めたんだ。
俺は今まで何を必死になってたんだ?
女にムカついてるんならムカついてる自分に
素直になればいいじゃないか!
自分に正直に生きて行けばいいだけじゃないか!
そうだ、やってやる、これからは、
もう女に媚びる人生はやめだ!ってね。
つづきも読んでくれたらうれしいな




