だって、それが私だから!!
めちゃくちゃかもしれませんが、それでも構わない心の広い方はどうぞ!!
「もー、いくつ寝るとー夏休み~♪」
「早いし!!」
こんにちは。ただ今、ツッコミを入れられたユキです。高校1年生で花の16歳です。ちなみに、私にツッコミを入れたのは我が兄のレンです。二人で仲良くテレビをみてくつろいでるところです。まぁ、テレビ見てるのは私だけで、兄はパソコンとにらめっこ中。そんなに仕事が好きか?
「お前、入学してまだ1カ月しか経ってないのに早くも夏休みを考えているのか!?」
「だって、面倒くさいもの・・・人付き合い。」
どうして人間は、あぁもたくさんの人と群れるのが好きなんだろうね。そんなに関わったことない人でも、友達と呼びたがる。私にはよくわからない。だって、出会ったその日から名前を呼び捨てだからね。よく知らない人に。
「人付き合いが面倒くさいって・・・、お前はいくつだよ。」
兄は、パソコンから目を離して呆れながら顔を私の方に向ける。私は、その言葉に対して言った。
「16ですよ。」
「16歳ならもっと高校生活を楽しめよ。天国にいる両親に顔向けができないだろう。」
あれ?いつの間にか父さんと母さんが亡くなってる設定になってる・・・。私の記憶では、確か二人で仲良く海外で働いてたはずなんだが?だから、いつもはレンと二人暮らしなんだけど。
「兄よ、両親って確か海外で健在のはずじゃ・・・。」
「あんな、どこで何してるかわからない人たちなんて親じゃねぇ。大体、いつも連絡ひとつ寄越さないで、たまにメールが来たと思えば、晩御飯の感想や現地の気温の暑さについての文句を書くってどうよ?たまにはてめぇの子どもの心配をしろってんだ。」
なるほど、さっきからパソコンをいじってたのはメールが父さんから来てたからだったのか。あっ、ちなみに母さんはパソコンができない。極度の機械音痴だからね。だから、常にメールは父さんからである。
「今回は、なんて来たの?」
何気に毎回父さんからの内容は意味がわからないメールだけど、気になるんだよね。そんなこと考えていると、兄はパソコンの画面を私のほうに見せてきた。メールの中身はこう書いてあった。
【親愛なる子どもたちへ
白クマはこの地球上で1番強いらしい。よし、ちょっと戦ってくるわ。
byかっこいい父&美人の母より】
自分でかっこいいとか美人とか書くなよ。いい年して・・・。それにしても・・・。
「なんか、変な雑学を植え付けられた。でも、白クマに会うなんてうらやましい。」
「そこか!?違うところで気にしようよ。」
他に気にするところなんてあるかな?私、白クマ好きだから写真がほしいな。
「なんで、首を傾げた!普通に考えておかしいだろ。なんだ、この近所に散歩でも行ってくるような軽い感じのメールは!!普通に考えて負けるし、危険だろうが。母さんは止めないのか!?」
何だ、そんなことか。普段から重いような話をいつも軽いノリで言っちゃう両親なんだから気にしたって時間の無駄なような感じがするよ。
「大丈夫だよ、兄。あの両親たちは危険予測ができないんだから仕方ないよ。それに、あの二人は刺されても毒を飲んでも死なないさ☆」
「・・・・・・。笑顔で毒を吐くなよ。めちゃくちゃこえぇし。」
兄は、そんなこと言いながら苦笑しパソコンを閉じた。
そんなこと言っても、これが私だからしょうがないさ。
「まぁ、両親のことはどうでもいいさ。」
兄も何気にひどいね。どうでもいいって・・・、私も人のこと言えないけどね。まぁ、元気なんだしいいんだけどね。
「話は戻るがユキ。人付き合いは確かに面倒だ。だがな、学生の時の友達は作っておいて損はない。それが少なくても、友達はいたほうがいいぞ。これからの人生において、友達は自分を成長させてくれるし、自分の味方にだってなってくれる。」
兄は優しい顔をしながら静かに言った。
「でも、もし、その友達に裏切られたら?」
「その時はその時だ。そいつとは縁がなかっただけさ。でも、必ず長く付き合える友達に会えるさ。その時を信じていろいろな人と関わればいい。案外、自分と正反対の人間のほうが違う意見も聞けるから意外と面白いぞ。」
兄は、自分の経験なのか最後はニカッと笑いながら言葉を占めた。なんだか、兄の言葉が心に響いた。
「なんだか、お兄さんみたい。」
「おや、知らなかったかい?俺は、お前が生まれてからずっとお前の兄貴だよ。」
私たちは、そんな冗談を交えて話を終えた。
さて、明日も学校がある。少しづつでも人付き合いでもがんばりますか!そして、長く付き合える友達でも見つけましょう。私の人生はまだまだ長いしね。
ありがとうございました。