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「不明」~始まりの物語~(序章)  作者: 暇すぎる人
シロの過去エピソード(一つ目)
6/23

「不明」~始まりの物語~(序章) ep6

 二人は城を抜け出した後、ただひたすら森の中を歩き続けた。暗闇でどこにいるのか分からずあきらめていたとき、一つの小さな明かりが見えてきた。二人はついに小さな村にたどり着いた。二人は安心して夜が明ける前に何とか家を見つけることができたことに喜びを感じた。シロは家の住人に「お願いですから、一晩泊めさせてもらえないでしょうか?…」と言い、ここの住人は「あら、こんな真夜中に女の子が二人とは…何があったのか知らないけどいいですよ。ぜひ家に泊まっていきなさい」と快く了承してくれた。シロは住人にお礼を言い、住人に案内された部屋に向かった。二人は部屋で「クロちゃん、今日はもう遅いから寝るんだよ」とベットの用意をしていた。クロは「はーい、シロ姉さま。シロ姉さまも一緒にお布団に入って寝よ♡、私もう疲れちゃったよ」とシロに思いっきり甘えてきた。シロは心の中で「かわいいよ♡クロちゃん…」とクロちゃんに対してデレデレだった。二人はベットに入り、疲れ切った体を休ませた。

 翌朝、クロは一番乗りで早起きをした。シロは未だに寝ており夢の中で妹を愛していた。クロは一階に降り、昨晩のお礼を住人にした。クロはお礼として一緒に朝食を作り始めた。一方、シロはようやく起き始めた。隣にクロがいないことに危機感が募り、すぐに一階に降り始めたがそこで目をしたのは、住人と一緒に朝食の準備をしていたクロの姿があった。シロは「クロちゃんおはよう、朝から朝食の準備をしていて偉いね」と言い「昨晩は、泊めてくださって本当にありがとうございます」と住人のお礼を忘れず、クロとの会話を大切にしていた。

 朝食を済ませた二人は、村の様子を探りに出かけた。村人たちは二人の姿を見ると、二人に対して優しく接してきており、二人に対して礼儀正しい態度をしていた。二人はそんな村人の姿を見て、一安心をした。二人はここの村で新しい生活を始めることを決めた。

 それから、村での日々の平穏が過ぎていった。シロはクロのために毎日おいしい食事を用意し、クロは村の子供たちと一緒に遊ぶようになった。二人は貴族の世界から離れ、自由を満喫していた。シロの心にはクロの笑顔が見れる幸せを心から感じていた。

 しかし、運命は時に残酷な結末を迎えるのである。ある日の夕方、村に不穏な空気が漂っているのを感じた。村人たちが集まり、何やら話し合っている様子だった。シロは嫌な予感を抱きながらも急いで家に戻った。家に入ると、クロが怯えた様子で隅に座っていた。

「シロ姉さま、外で知らない人たちが…」クロの声は震えていた。

シロはクロを抱きしめ、心を落ち着けるようにささやいた。「大丈夫、私たちは一緒にいるから怖くないわ。」

 その夜、村の外れで火の手が上がった。シロはすぐにそれが両親の仕業だと悟った。両親は二人が逃げたことに、心底怒りを感じており、兵隊たちにシロを連れ戻せと命令をしていた。彼らがここまで来るとは想像もしていなかったが、もう逃げるしかない。シロはクロを連れて、再び森の中へと逃げ込んだ。

 二人は暗闇の中を走り続けた。ただひたすら逃げるしかなかった。クロの足は限界に達していたが、シロはその手を決して離さなかった。愛する妹を守ると誓った以上、絶対に離したくなかった。だが、森の奥深くで、兵隊たちに追いつかれてしまった。シロはクロをかばうように前に立ちふさがった。

「お願い!クロには手を出さないで!」シロは必死に叫んだ。しかし、兵隊たちは容赦しなかった。シロが必死に抵抗する中、一人の男がクロに向かって剣を刺した。

「クロ!」シロの叫びが森に響いた。クロの体に剣が刺さり、シロの方に目を向けた。クロは地面に倒れ、その小さな身体が動かなくなった。シロはすぐにクロのもとに駆け寄り、その場で膝をつき

「クロ…クロ!!!ねえ、起きてよ!!ねえ!!」

シロの目から絶望の涙が溢れていた。

シロにとって唯一の光が、今まさに消えてしまった。

シロにとっては、これが夢であって欲しいと強く願っていたが、現実はとても非情で残酷なことしかなかった。

兵隊たちはクロのことに無関心で、そのままシロを連れて帰ろうとしたが、彼女の抵抗は激しかった。

「触らないで!!!」と最後までクロを守っていた。彼女はクロの遺体にすがりつき、その場から動こうとしなかったが、最終的には力尽きて気を失ってしまった。

 目を覚ました時、シロは日光が微かに入らない薄暗い牢獄にいた。手には重い鎖が巻かれており、脱獄の意思を砕け散ろうとしていた。彼女の心には未だに絶望が広がっていた。クロを目の前で失ったことで、彼女の光が崩れ去ったのだ。

シロは牢獄の中でただひたすら泣き続けていた。彼女の唯一の光だったクロを失った今、何もかもが意味を失ってしまった。しかし、彼女の意思はここで終わらなかった。彼女は心の中で復讐を誓っていた。クロの無念を胸に、いつかこの牢獄を脱出し、世界を再び取り戻すと。

その誓いは、彼女の絶望の中でわずかな炎を灯していた。

「クロちゃん…私はこの国を壊すことにしたよ♡…」

「だから、この国を壊した後に、あなたの元に行きますから♡…」

「待っててね、クロちゃん♡♡♡♡」

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