表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

それぞれの道

作者: Soraきた

少しだけ、あなたのことを思ってました

ふたりが選んだ道はあの頃では、まだ

ハッキリとしなかったから

仕方がないとあきらめました


あなたの好きだった砂浜近くの喫茶店

わたしは、さみしい気持ちになると

つい、足を運んでしまいます

あの頃と同じように

いまも人気のお店です


潮風が思いの外、強かったときに

わたしの帽子が飛んでいきそうになりました

あなたはすぐに

わたしのことを心配してくれました

このあたりの風は特有だと

そして、そんな風が好きだと教えてくれました


いま泣いているのは

あの頃と変わらない風だから

そして、目にゴミが入ったと

あなたには嘘をつきましょう


あなたがお気に入りだった、

駅舎の時計台も変わらずに

あの頃から時を刻んでいます


「あの時計は5分進んでいるんだ」

待ち合わせの時間に遅れたときは

決まってそんなことを言ってましたね

時間に間に合ったときは

何も言わないくせに

結局のところ、

あの時計は

ふたりの未来を

映し出してくれませんでしたね・・(笑)


わたしはさみしくなったとき

電車に乗るようにして

あなたが好きだった風景を

確かめに行きます


少しだけ強くなったと自分では思っています

だけど、実際には

分からないでいるのが本当のところ

通りすぎた過去はまぶしく輝いているから

あなたのことを

まっすぐに思えるのかもしれません


それぞれの道へ

わたしは

なつかしい、この街が好きでいます。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ