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悪魔にスキルは効かないと言っていたが、本当に【マーキング】できていないのか念のため試しておこう。
「【ロックオン】、30番。」
「【ステータス】。」
ステータスが表示されない。悪魔の言う通りスキルは効かないようだ。
「どうですか?」
七菜さんが聞いてきた。スキルが使えたか聞いてきたのだろう。黙って首を横に振る。
「そうですか。それにしても、急に悪魔が出てきて驚きました。」
七菜さんの言葉を皮切りにみんながそれぞれに話し出した。
話題は主に3つ。怖かった。悪魔は酷い。森から出られなくなった。
俺はそれには参加せずに先ほどのことを考える。
あいつは自分のことを「契約の悪魔」だと言っていた。話した感じではあいつは「契約違反」を指摘されたことを酷く嫌がっていた。だが「契約違反」かの判定はあいつ自身の認識に委ねられているため、あいつ自身が認めなければ「契約違反」にはならないようだ。しきりに「認めない」と言っていたのはそういうことだろう。
悪魔という存在がどういったものなのか知らないが、「契約の悪魔」が「契約違反」を犯してしまえば、アイデンティティを大きく損なうことになるだろう。アイデンティティを失ったら滅びるとかもあり得るのではないだろうか。よし、今後もあいつが現れたら「契約違反」を責めていこう。そのための材料は常に考えておこう。
後は「呪い」についてか。まずは見てみようか。
「【ロックオン】、1番。」
「【ステータス】。」
『佐藤美咲
HP 295/295
MP 32/332
SP 246/248
状態異常:呪い(囚われの森)
スキル:ホームへの扉』
うん。呪われているな。でも俺は大丈夫な気がする。
「【ステータス】。」
このスキルは本来は自分のステータスを見るためのスキルだ。だから自分を確認する時には【ロックオン】は要らない。
『鈴木大和
HP 330/338
MP 261/289
SP 301/311
状態異常:大雑把
スキル:マーキング、ロックオン、単細胞、大雑把、・・・(以下略)』
やっぱり大丈夫だ。俺には【単細胞】というスキルがあるのだ。
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スキル名:単細胞
発動条件:常時発動。
発動対象:自身。
スキル効果:状態異常、バフ、デバフが合わせて一つしか有効にならない。
状態異常はバフ、デバフよりも優先される。
それ以外は先に掛かったものが優先される。
消費リソース:なし。
消費ボーナスポイント:5
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そして俺には大雑把というスキルもある。
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スキル名:大雑把
発動条件:常時発動。
発動対象:自身。
スキル効果:自身の現在HPの一の位が切り捨てられる。
このスキルは他のスキルの干渉を受けない。
このスキルは状態異常として振舞う。
消費リソース:なし。
消費ボーナスポイント:1
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このスキルは状態異常として振舞い、【単細胞】の効果で状態異常には一つしかならないため、「呪い」は無効になるのだ。他にも状態異常として振舞うスキルを持っており、例え【大雑把】を失ったとしても俺には状態異常は効かないようになっている。だが悪魔のやったことだ。ステータスに表示されないだけで効果はあるという可能性もあるので、試してみる必要があるだろう。
そろそろみんなも落ち着いてきたようだ。
「みんな、聞いて欲しい。とりあえず美咲さんと俺だけだけど、ステータスを確認してみた。美咲さんのステータスには「呪い(囚われの森)」が表示されていた。俺はスキルで状態異常対策してあるので、俺にはその表示は無かった。さっきも出来たし、もしかしたら俺はまだ森の外に転移できるかもしれない。もしできるなら街で必要な物資を調達ができるかもしれないから、取りあえずもう一度試してみたいのだけど、行ってきていいかな?」
俺の問いかけに対して雪さんが追加の提案をする。
「駄目元で一緒に転移を試したい。」
「それはそうだね。どういう動作をするのか知っておいて損はない。じゃあまた雪さんをおぶって転移しよう。」
「さっきはお尻から落ちた。今度は落ちても大丈夫なように乗る。」
「俺も気を付けるよ。みんなもそれでいいかな?」
反対意見は無いようだ。
「とりあえず今回は転移できるかを試すのが目的だけど、小田さんにも事情を説明しないといけないから遅くても心配しないで。それじゃあ行ってきます。」




