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本日2回目のモンスターは大ムカデだった。気持ち悪いので直ぐに【自滅】スキルを使ってから頭と胴体の継ぎ目にナイフを突き刺して殺した。頭が取れても体はしばらく動いていて気持ち悪かった。

真中さんの【食物鑑定】によると、「外骨格を割った中の身が食べられる。美味。」とのことだった。



「太陽の位置からすると昼にはまだ早いけど、荷物が大分多いから一旦帰ろうか。一応ムカデも持って帰ろう。」


「うむ。帰ろう。」


「楽シカッタヨ!アリガトウ!」



真中さんの転移で拠点に帰り、荷物を下ろした。午後からはソフィアさんには手に入れた素材で【錬金術】の研究をして貰う予定だ。やはり昼食までには時間があった。飯田さんにムカデをどうするか尋ねると、まだ食材は不足しているから食べられるなら確保したいとのこと。ムカデの解体を女子に押し付けるのはどうかと思ったので、俺が解体することにした。


全長1m位ある大ムカデの胴体は、一節が拳1個分位の太さがある。頭と尻尾は食べられないのでナイフで切り落とし、胴体の外骨格の継ぎ目にナイフを差し込み分解した。中身の肉は白くてプリプリしていて海老の身みたいだった。



「剥く前はムカデ何て食べたくないと思ったけど、剥いちゃうと美味しそうだね。」



近くで解体を見守っていた真中さんに剥きだした身を見せる。



「うむ。鑑定によれば生食もいけるらしい。」


「ちょっと生は勇気がいるなぁ。焼いてもいいんだよね?」


「煮ても焼いても良い。」


「それなら火を通して貰った方が俺はいいな。」


「七菜に任せれば大丈夫。」


「そうだね。真中さんは料理はできないの?」


「出来なくはない。でも七菜の方が上手い。上手い人に任せて美味い物を食べる方が合理的。」


「まあ、そうかな。俺も美味い方がいいと思う。そろそろ昼ごはんだよね。見にいこう。」



昼ごはんは芋っぽい野菜と肉の煮物と、スープだった。スープは昨日戸田君が狩ってきた鳥型モンスターから出汁を取ったそうだ。鶏がらスープのような物だろう。美味しかった。


その戸田君なのだが、またも帰ってきていない。【鳥瞰図】で見るとまだ拠点から距離があることが分かった。【ステータス】を見ておこう。



「【ロックオン】、20番。」

「【ステータス】。」


『戸田鈴樹

 HP   0/312

 MP  15/255

 SP 150/298

 状態異常:-

 スキル:銃創造』



あらら。HPが0ですよ。【ステータス】が表示されるし、【鳥瞰図】上で番号が動いているから生きてはいるのかな。



「戸田君にまた何かあったみたいだ。HPが0になってる。心配だから迎えに行ってくるよ。」


「大和君!気を付けてね!」



佐藤さんが心配そうな顔で激励してくれた。よし、頑張ろう。

戸田君はHP0なのでモンスターと交戦中の可能性もあるが、【鳥瞰図】の動きを見るとそうではない気がする。嫌な予感がするので転移はせず、それほど遠くないので走ることにした。俺が行くまで死ぬなよ!戸田君!



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