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ぐぅ。辛い。滅茶苦茶辛い。吐きそうだ。
こんなに辛いなんて思わなかった。早くしないと。
「【使い切りMP回復スキル】を取得します。」
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スキル名:使い切りMP回復スキル
発動条件:スキル取得時自動発動
発動対象:自身。
スキル効果:自身のMPを全回復する。
発動後、このスキルは消滅する。
消費リソース:なし。
消費ボーナスポイント:5
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ふう。収まった。MP切れがこんなに辛いなんて思わなかった。
MPが1でも残っている間は平気だったのに、0になった瞬間に吐き気に眩暈でかなりきつかった。
MP切れで切羽詰まって無駄なボーナスポイントを消費してしまった。今後はMP切れには気を付けよう。
でも、勝った!!俺は勝ち組だ!!
スキル【ボーナスポイント計算】はとても役立った!!
MP切れまで【ボーナスポイント計算】でスキルとボーナスポイントの関係を調べまくって、幾つかの法則を見出した。
・スキルの効果が高いとボーナスポイントを多く消費する。
これはまあ、当然か。
整理しておこう。ざっくりとした目安はこんな感じだな。
デメリットスキル 1ポイント消費
メリット不明スキル 5ポイント消費
メリット弱スキル 10ポイント消費
メリット中スキル 20ポイント消費
メリット大スキル 100ポイント消費
超強力スキル 取得不能
・スキルの効果指定が曖昧だとボーナスポイントの許す限り最高の効果が選択される。
これは酷かった。
ちょっと曖昧な部分があると大抵100ポイント消費になる。
例えば、【手の平からファイアーボールを放つスキル】は、威力とかを指定しておいても、飛距離を指定し忘れれば100kmとかの長長距離砲となり、ボーナスポイント100消費となったりする。色々試した結果は毎回ではないが結構な頻度でなった。酷い仕様だと思う。
大抵の人は初手でボーナスポイントを100消費してしまい、スキルは一つしか取れないだろう。
・スキルの効果は単独で評価され、複数スキルの組合せ効果は考慮されない。
これ、重要。
とは言っても、大抵の人はスキル一つだろうから関係ない。
でもボーナスポイントが事前に分かる俺にとっては超重要。複数スキルの組合せ効果を狙うべき。
・ボーナスポイント計算は機械的ではなく感情を持つ誰かが対応している気がする。
曖昧だが、多分そんな感じがする。
こちらがスキルを宣言する順番によってボーナスポイントの判断が変わっていると思うのだ。効果の高いスキルから譲歩するような形で次のスキルを宣言していくと、それに合わせて消費ボーナスポイントが低減されていく。そして巧い順番で引き出せばお得なスキルができたりする。
ということで、俺のスキルの主軸となるスキルを取得した。
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スキル名:マーキング
発動条件:「マーキングナンバー」と発声後、番号を発声。
発動対象:発動時に視認している生物・物質。
スキル効果:対象を記憶する。
このスキルは記憶対象を番号で管理する。
記憶した対象が死亡・破壊されると記憶は解消される。
消費リソース:MP(1ポイント/1回)。
消費ボーナスポイント:5
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スキル名:ロックオン
発動条件:「ロックオン」と発声後、番号を発声する。
(このスキルは【マーキング】のスキルを所持しており、
指定した番号に対象が記憶されている場合のみ有効。)
発動対象:【マーキング】に登録されている指定した番号の生物・物質。
スキル効果:スキル発動者がこのスキルの次に能動的に使用するスキルの対象を、
指定した番号のマーキング対象に置き替える。
消費リソース:MP(1ポイント/1回)。
消費ボーナスポイント:5
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どちらも単独では役に立たないメリット不明スキルだが、組み合わせることでとんでもない効果を発揮する。
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スキル名:自滅
発動条件:「スキル自滅発動」と発声する。
発動対象:自身。
スキル効果:対象のHP、MP、SPが全てゼロとなる。
消費リソース:MP(5ポイント/1回)。
消費ボーナスポイント:1
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こちらは単独ではデメリットスキル。だが、【マーキング】、【ロックオン】と組み合わせることで強力な攻撃スキルへと変貌する。
実際にモンスターで試してみないと分からないけど、攻撃方法はこれだけで十分じゃないかと思う。