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化け物?その通りです

九話です!

紫苑のステータスが明らかになります!

セラに差し出された登録用紙に血を垂らした瞬間。血を垂らした箇所が輝き出した。そして、登録用紙に何かが浮かび上がる。どうやら何かの文字のようだ。


「何これ?何て書いてんの?」


浮かび上がった文字が読めない為、セラに伺う紫苑。しかし、一向に返事がこない。不審に思いセラの顔を見ると、何故か固まっていた。


「もしも〜し。セラさん?」


「……………」


「聞こえてます〜?」


「……………」


「返事が無い。屍にしてやろうか」


「やめてください!!」


最後のあまりの物言いにツッコミを入れたのはセラではなくシャロだった。セラは未だに固まったままだ。仕方ないので登録用紙に書いてある文字はシャロに聞く事にした。


「シャロ。これ何て書いてあるの?」


「えっ?あっ、そっか。紫苑さんにとっては異世界の文字だから読めないですよね。どれどれ…」


シャロは紫苑の横から登録用紙を覗き込む。そこに書いていたのは、


名前:音無 紫苑

種族:異世界人

体力:800

魔力:3000

力:850

知力:750

素早さ:882

幸運:500

固有スキル:創造


「な、な、な、な、」


「「なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!!!!」」


「うわうるさっ」


登録用紙に書かれた化け物染みたステータスを読み、喉が張り裂けそうな程叫び出すシャロと先程復活したセラ。二人の叫び声でギルドにいた人々が全員こちらに視線を集中させた。


「なんですかこれ!?なんですかこれぇ!!?」


「なんですかって、何が?」


「このステータスですよ!!何でこんなに化け物染みてるんですかぁ!?」


「何でと言われても、俺が最強だからとしか言えない」


「じ、自身満々に…!」


謙遜もなく自身満々に最強と言ってのける紫苑。だが、それが比喩でもなく事実である事はこのステータスを見ればわかるだろう。


「しかも異世界人って!紫苑さん異世界人だったのですか!?」


「うん。ていうかお前ら二人で話してると文面だけ見たらどっちがどっちか分かりづらい。台詞の最後に自分の名前を入れろ」


「「何でですか!?」」


確かに分かりづらいが、それを言うのはかなりメタい。


「で?これ凄いの?俺全くわからないんだけど」


「あ、あり得ないですよ…。初期のステータスというのは素質の高い人であっても低い筈なんです!」


「名前」


「あっ、セラです!」


「しかも魔力に至っては四桁超えてますよこれ!?普通は三桁までなのに天元突破しちゃってます!!なんでこんな事に!?あっ、私はシャロです!」


「分からんから、もう俺だからってことで納得しろ」


「何故でしょう…。物凄く説得力があります…!シャロです」


「あっ、後この固有スキル、“創造”って何ですか?今までいろんな固有スキルを見てきましたが、こんなスキルは聞いたことがないです。…………。あっ!セラです!」


「ああ、これ?簡単に言うと、魔力使って何でも作れますよーってこと」


こんな感じで、と言ってハリーが持っているものと似た剣を創り出す紫苑。


「す、凄いです!お父さんの剣とソックリです!」


「中々便利でしょ?装備を整える必要ないし」


「冒険者に喧嘩を売るようなスキルですね…。」


「名前」


「「いやもういいでしょう!?」」









紫苑のステータス騒動が終わった後、紫苑は早速クエストを受けようとシャロとハリーの案内で掲示板の前へ。そこには魔物の討伐や土地の調査、ダンジョンの探索など様々なクエストがあった。


「この掲示板から紙を一枚取って、受付に持って行く事でクエストを受けれます」


「名前」


「今セラさんはいないからいいじゃないですか!」


「お前もしつこいな…。それで?どのクエストを受けるんだ?」


「そうだな…」


紫苑は掲示板に貼ってあるクエストを見る。そして、一言。


「読めない」


「だよなぁ…」


そう、異世界な文字は紫苑には読めない。その為、どんなクエストなのか全く理解できないのである。


「どれでもいいや。シャロ、何か適当に選んで」


「わ、私ですか?そうですねぇ…。なら、この【レッドウルフ討伐】なんてどうですか?一応Eランクの冒険者が受けられるクエストでも難しい方ですが、紫苑さんのあの化け物ステータスならそこまで難しくないと思います」


「じゃあそれでいいや」


シャロが差し出したクエスト用紙を手に取る紫苑。


「では、行きましょう!」


「えっ?シャロも来るの?」


「そのつもりですけど…、ダメですか?」


上目遣いで問いかけるシャロ。その姿に周りの男性は魅了され、それを正面から受ける紫苑を睨みつけた。まぁ紫苑はそんなの気にしていないし、シャロも狙ってやった訳ではなくただの天然だ。そんな二人を見てハリーはやれやれと言った感じに首を横に振る。


「俺はいいけど…、隣のパパが何か言うんじゃないの?」


「俺も構わんが、誰がパパだ」


「やった!では早速行きましょう!」


ルンルン気分で受付に向かったシャロ。そんなシャロを見て紫苑は思った。


「あの子、能天気過ぎない?将来騙されそう」


「あぁ、俺も父親として悪い男にカモにされないか心配だ…」


「二人ともー!何してるんですかー?早く行きましょーう!」




ありがとうございました!

紫苑さんのステータス、チート過ぎ?


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