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リカちゃんの災難  作者: つちまろ
7/9

作戦会議!




こうして、私のミニチュアライフは幕を開けた。



サポートキャラ・みっちゃんのお蔭で洋服には困らないし、学校に連絡したらみっちゃんと同じクラスになれるように便宜を図ってくれると言われて一安心だ。

日用品は人形用の物でほぼ揃ったし、小人病が流行り出してから衛生用品も開発されたみたいで歯ブラシ・生理用品なんかも手に入った。



とりあえず生活は問題なさそう…



問題は、これから始まる学校生活だ。



私は、思いつく限りのイベントや選択肢をノートに書きだすことにした。

(小人病の良いところそのいち、私のメモは字が小さすぎて裸眼では誰にも読めないっ!!)




「まず流れ…ミニプリの流れは普通の乙女ゲームと同じだったはず…」



◎入学式の1日で攻略キャラと出会って、その後色んなイベントをこなしつつ、好感度とパラメータを上げてエンディング。


◎エンディングの場所は学校の屋上。卒業式の最中に元の大きさに戻った主人公が、風に飛ばされる可能性があるため危なくて近寄れなかった屋上に最後の記念に行ってみようと向かった先に攻略できたキャラが待っている。


◎キャラ毎に上げるべきパラメータが異なっていて、パラメータを上げただけでもある程度は好感度が上がる。


◎各キャラにはエンディングに向けての必須イベントがあって、それを逃すとトゥルーエンディングは見られない。

つまりバッドエンディング…


◎ライバルキャラも攻略キャラと同じだけいて、その子たちのエンディングもトゥルー/バッドの2パターンずつ。


◎隠れキャラは1人、学校の用務員さん。彼には決まったタイミングで決まった場所に行かなければ出会わないので問題ないはず…。



…誰ともエンディングに行けなかった場合は、みっちゃんが屋上に迎えにきて一緒に家に帰るという平和なエンディングが待っている。




―――よし、私はこのエンディングを目指そう…!




「次に、イベントか…とりあえず必須イベント以外はフラグ折っていけばいいんだよね………だーーーーっっ!攻略本よ、我が手に!!」



友達には邪道と言われながらも、ゲームは攻略サイト・攻略本片手にプレイする派の私は、テキストのない浪人生みたいな物だ…


よく分からない事を叫びつつ考えつつ、私の夜は更けて行き、刻一刻と学校生活が近づいてきていた。



とりあえず今日決めたことはこの3つ。


1.入学式には遅刻しない(遅刻すると北野カイ(運動系)とのイベントが発生)

2.図書館には近づかない(図書館に行くと内海リョウ(文化系)とのイベントが発生)

3.学級委員にはならない(なると瀬戸内アラタ(メインヒーロー)の好感度上昇)



入学式~夏までは、これさえ避ければ3人とは普通の同級生でいられる。



自分の結論に満足した私は、みっちゃんにも連絡すべくいそいそと手紙を書いた。


――書いた手紙の字はみっちゃんが読める大きさではなくて、結局私が読み上げることになるんだけれとも。

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