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芹澤八雲は愉快に暮らしたい  作者: 芹澤 八雲
5/6

 私は毎朝6時半に起床する。

 毎日そうだ、平日だろうと休日だろうと6時半に目が覚める。

 

 この日も例外ではなく6時半に目が覚める。休みを頂いたが普通に起きる。

 起きたらまずはお湯を沸かす。沸くまでの間に着替えをする、そうすると丁度お湯が沸くころになる。そしてコーヒーを淹れる。そのコーヒーを飲みながら煙草を1本吸う。

 

 私はコーヒーを飲みながら今日は何をするか予定を立てていた。とりあえず事故ということで最寄りのディーラーへ行く。 それぐらいしか今日はすることがないことに気づく、次に病院へ行くのは3日後である。

 とりあえずスマートフォンの電源を入れ、ニュースを見る。特にいつもと変わらないようなニュースばかりだ。時計を見るとまだ7時だ。ディーラーの開店時間は10時、まだまだ時間はある。

 特にやることがないので暇である。ああ、退屈だ。と私は思った。


 ふと窓の外を見る。ランドセルをしょった小学生が何人か居る、通学中だろうか。

 小学生達はみんな笑顔で歩いている。羨ましい、楽しそうに通学出来て。

 彼らは飽きていないのだろうか、この繰り返しの日常に。なぜ楽しそうに歩いている。

 そんな事を私は考えていた。自分自身を振り返ってみてもやはり疑問に思う。なぜあの頃は毎日が楽しいと思えたのか、なぜ充実していたのか。だが分からない、今の私に何が足りないというのだろうか。


 私は一つの結論を出した。そう、充実できる場所があるからではないのだろうか。

 なら私も充実できる場所を探せばいい、だがどうやればいいのか分からない。

 転職…いや違う。仮に職を変えたとしよう、だとしても結局は繰り返しの日常に戻るだけだ。なら無色になればいい、いや無理だ、そうしたら生活が出来なくなる。となると生きる為には繰り返しの日常を受け入れなければならないという残酷な事実だけだ。

 私はまた絶望した。どうしようもないのだ、この世界で生きる為には繰り返しを受け入れなければならないことに。

 

好きなことをして充実した生活を送りたい。それがこの私、芹澤八雲の夢であった。

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