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魔法とは何ぞや

PV、ブックマーク、感想ありがとうございます。

おかげさまでいつのまにかブックマークが1200を超えてました。

「魔法とは、一部のものが持つ特殊能力の総称で、万物が保有する魔素を体内で魔力に変換し、個の持つ特殊特性にあったエネルギー物質として放出することを指します。特殊特性は現在確認されているものでは七種存在しており、能力保持者数の多い順に火、水、雷、風、土、そして過去に数回だけ確認された光、闇です。まれに特殊特性を複数保持するものもいますが、基本的には一個体につき一つです」

「……?」

「ええと、簡単に言うと魔法は一部の人しか使えなくて、種類は七つあって、魔法を使える人でも大半がそのうちの一つしか使えないということです」



 よくわからない、と思ったのが顔に出たのか、カウィールがとても噛み砕いた説明をしてくれた。


「なるほどー」

「エルミシア様が先ほど使われたのは火の上級……いえ、特級魔法とお見受けしました。しかも無詠唱でしたよね?」

「そうなの?」

「質問に質問で返されても俺では答えかねます……」



 やはりこのファンタジーっぽい世界はファンタジーな世界だったみたいだ。私が予想していた感じの、努力すればいろんな種類の魔法が使えるようになる、とか言ったものでは無く多くの規制があるようだけれど。

 ともかく私はその不思議な力を持っていたということだ。


 カウィールに「何かしらの兆しはありませんでしたか?」と言われて少女エルミシアの記憶を辿れば、確かに寒い日家に放置された時、勝手に暖炉の日が付いてあったまれたことがあった。すぐに帰ってきた母親に火が付いてるなんてどういうことだと殴られて問い詰められたけど。もしかしなくても兆しってこれのことか。



「火の特殊特性は攻撃特化の属性です。それを無意識に、しかも特級を簡単に使うというのは少し危険かもしれませんね……」

「あぁ、寝ぼけて使っちゃって山火事に、なんてシャレにならないもんね」

「……それもあるのですが、大き過ぎる能力と言うのは魔力を多く必要とするため暴走しやすいんです。過去の事例では特級を使った魔法使いが魔力不足で敵ごと火達磨になって燃え尽きた、なんてこともありました」

「ナニソレ怖い。……じゃあ取り敢えず慣れるまではあんまり使用はひかえるよ」

「そうしてくださるとありがたいです。あ、俺は火と雷の二属性持ちなので、火属性についてなら多少のことならば教えられますから、安心してください」



 ま、魔法こえぇー……。確かにあんな凄い火力の炎で焼かれたら火達磨どころか消し炭になりそうな感じはあるな。

 そういえば炎の魔法を取得した時に、同じような名前のなんちゃら耐久を取得してたみたいなんだけどあれじゃダメなのかな?

 『耐久』って言ってて『無効』な訳じゃないから、やっぱ燃える時は燃えるか。



 また話を聞いていくうちにわかったのだが、さっきから私たちの周りにずっといるこの光源は『ウィスプ』という魔法生物らしい。

 魔法生物というのは、魔法を使うことのできる生き物の総称のことで、人と共存するものもあれば逆に人にあだなすもの、全く干渉してこないものと、大体は種族によって変わってくるらしい。


 このウィスプというのは、人から干渉しなければ同様に干渉してこないものの代表例としてあげられるものらしい。あと、生き物というより魔力の塊に近いんだとか。

 多くの魔力を保有した動物が死んだ時に出来るのだとも言っていた。



「だから、今みたいに人にウィスプが寄り付いてくることは本来ならない事なんです。謎多き生命体、それがウィスプなんですよ」

「へぇー」

「また、ウィスプは干渉してこない部類に入れられていますが、一回敵意を持たれるとこちらに攻撃を仕掛けてきます。その時に攻撃として魔法を使うため、そのウィスプの大きさにもよりますが狼の群れなどよりよっぽど危険だと言われています。」



 ……えっと、つまりそれは今私たちは狼の群れが幾つも集まってる場所より危険なところにいるって事かな?


 思わずぎこちない動作で光源……もといウィスプの方を見た私を安心させるかのように、カウィールは言った。



「大丈夫です! もしもエルミシア様がウィスプに敵意を持たれるようであれば、さっきの火の魔法を使った時点で俺もエルミシア様もすでにこの世にいませんから!」



 いい笑顔で言い放ったけど全然安心出来ないよ!?

感想、誤字脱字などありましたらお願いします。

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