Ries 〜血に塗れたエージェント〜
キャラクター紹介
狩加護理恵須
主人公。31歳。不死の能力を得た女性エージェントで「戦場の舞姫」と呼ばれている。武器は主に拳銃。既婚者で娘もいるが、女色気の疑いがある。『目のハイライトをなくすことができる』という妙な特技を持ち、性格はドライで非情な印象を受けるが、実際には心優しく、ある任務で殺す対象を見逃したことも(仮死状態にする銃弾を打ち込んだ)。
先述の通り不死の能力を得ているが、普通の人では致命傷のケガを負った場合は意識を失った後昏睡状態となり、眠りにつきキズを回復させることとなる。不死の能力の移植は輸血で可能だが、本人はそれを望んではないようだ。しかし5年前からの友人には平気で輸血し不死の力を与えている。
ルードヴィヒ・才羅・ドボルザーク
24歳。日本刀であらゆる敵を一刀両断する女エージェント。竹を割ったような気さくな性格で、酒は大嫌いでシャンパン大好き。彼女の刀は平気で建物や人体ですら切り裂くため、多くの裏の住人から危険度が高く、命を狙われることも・・・
ライカ・レオーネ
26歳。「銃姫」と恐れられるあらゆる銃器を扱いこなす飛び道具の達人。
昴霊魔
24歳。小柄な体格だがそれを補うかのように大型の剣を振るう。度々理恵須にマッサージと称したセクハラを行われている。
剣は才羅と同じ物質でできているが、軽量化されているかわりに威力はやや少なめである。
刃鬼
32歳。元傭兵の女性であり、1年前に任務先のとある国で依頼主に反逆して依頼主を斬殺し、街中を暴れ回り市民を殺戮し金と食料を強奪し日本に帰国した。現在は大手企業「クリムゾン」に雇われているが、その目的は今のところ不明である。
武器は才羅のと同じ素材でできている日本刀と西洋剣の二刀流と自家製の改造拳銃&スナイパーライフル。
実は殺された(と思われた)理恵須の姉であり、クリムゾンの洗脳と改造手術を受け、洗脳されていた。
未来の北海道。そこは今、貴方達が住んでる時代よりちょっと先の未来。ある病院にあたし、狩加護理恵須はいた。友達の霊魔という人がケガを負って入院しているんだけど・・・・
「アンタはいいわよね、死なない身体だもの。今回は良かったけど、私達はいつ任務で失敗して殺される可能性があるのに・・・・」
「グチを言ってもしかたないよ。あたしはあたし。霊魔は霊魔って考えなきゃ」
「冷たいわね」
「冷たいんじゃない。コレが現実」
あたしは病室を出て、病院の外に出ると黒い車が止まってた。車から出た人は、あたしの組織のいっちばーん偉い人。けど、あたしは「あの人が間違ってたら、殺すつもり」。騙す人が悪いに決まってるよ。騙される人が悪いという考えは、自分が悪いことを棚に上げてるってことなんだ。
「狩加護、依頼だ」
「わかった」
あたしは車に乗り、任務先へと向かっていった。
「今回の任務は、先程霊魔がやられたところだ。1年前に「黒き龍使い」がお前らにより壊滅したとはいえ、海外のテロリストが日本に攻撃を仕掛けてくる可能性がある」
「でも海外のテロリストは宗教絡みが多いよ?それ一番言われてるから」
「・・・・オマエはそのネタを少し使わないようにしろ。・・・・・・・それから、今回の敵は中国のテロリストだ。いくつかの中国人が日本に密航し、日本の企業を襲撃する事件が起きている。警察が配属しているオマエのクローンでもいくらか殺された」
「潜伏先は?」
「・・・・・・・もうすぐだ」
読者のみんなに説明するけど、この時代は国際犯罪などが今より多くなってる。以前、「黒き龍使い」というテロリスト集団と対決したことがあるんだけど、それ以降外国人の日本へのテロ事件は多くなっている。日本を攻めに行く日本人も増えていて、政府の人も何人か殺されてる。そのため5年前にこのエージェント組織「ブラッディ・ハンターズ」が創られたんだ。車は潜伏先の工場に止まって、あたしがドアを開き、降りると車はまっさきに走り去っていった。けれど・・・・・
「きゃっ!?」
いきなり爆発物が投げられてきた。あたしはすぐさま改造が施してある拳銃を抜き、工場へと走っていった。
「「「日本人は死ね!!」」」
・・・・・・ヒドイ言われようだなぁ・・・・・なんでそこまで悪い歴史が受け継がれるのかわからないよ、あたしには。
「そっちが死んでもらおうかな!!」
あたしも銃を撃ち、暴徒を一撃で殺せるところを正確に撃ち抜いていく。上空から変な音が聞こえたけれれど・・・・
「この日本人が!!」
上空からドラム缶が降ってきた。あたしはそれをキックで蹴飛ばし、暴徒に思いっきりぶつける。それから素早く吹き飛ばされた暴徒に銃撃を食らわせた。
暴徒の3分の2を殺したあたしは、この任務ももう片付けようと防弾チョッキから小型手榴弾を3個、栓を抜いて思いっきり投げた。大きい爆発が連続して発生し、潜伏先だった場所はいつの間にか火の海になっていた。こうなればアイツらはもう生きてはいないよ。
「これで任務完了っと!!」
あたしは本部へと戻り、依頼人から報酬を受け取った。マンションに帰ろうとして廊下に出たその時、その後ろに誰かいるような気がする・・・・・・
「理ぃ恵須ー!!」
後ろからあたしに抱きついてくる女性がいた。彼女は「ルードヴィヒ・才羅・ドボルザーク」。日本とドイツのハーフで、刀を使った戦闘を好んでる。
「わわわ、脅かさないでよ才羅!!」
「全員殺ったんだってぇー?」
「あんなヒドイことをする奴らは、もっとひどい目に合わせてやらなくちゃって、あたしは思ってる。だから全員殺った」
「ほ・・・・報復がくるかもしれないって!!」
「報復はさせない。みーんな殺る」
「た、確かに理恵須ならやりかねないよね・・・・話変わるけど、夕食どう?」
「いいよ。あたしもちょうどお腹が減ってたんだ」
あたしと才羅は一緒に居酒屋で夕食を食べていた。テレビでニュースが映しだされてる。それは・・・
「昨日午後9時頃、白牙球場で白牙ホワイトファングの選手である彫久三太選手が死亡しているのが見つかりました」
「ねぇねぇアレって・・・」
「美貴のお母さんが持ってるプロ球団だよ!!」
これが後々、日本、いや、世界中を揺るがす大事件になるという事をあたしはまだ、知らなかったんだ。