タオルケットの夢
夜空にはタオルケット一枚の雲
あとは満天に煌めく星がある
あのタオルケット一枚の雲に
くるまって星ひとつ光る夢がある
そんな声が聞こえた気がした
この石はかつて星だったんだと
教えてくれたひと
懐かしくなるようなひと
雷鳴に鳴く日々に
凍らせて沈ませていった星達
深海底で岩となっている
わたしはいつかこの岩のもとに
あのひとと並んで嵐を凌ぐ夢をみる
岩に掘る、岩を削る、、感じられたことのサイン
その物語に耳をあてて
ヒンヤリとした岩にもたれながら
寝返りを打つ度に想う
絡まったタオルケットをほどいて
あの夜空の雲のようにふんわりとかけてあげたい
あのひとはもう眠れたかなと
あとは満天に煌めく星がある