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久澄村エルフ奇譚   作者: 小町 翔平
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寛治、しろへび様の子どもと呼ばれて。

パソコンの調子が悪くなったのですが、なんとか

一日一回のペースで投稿できています、今のところ。


今話では、寛治が祭りあげられます。

誰にか? それは読んでからのお楽しみってことで。

別に楽しくないですか(冷や汗)? 

楽しみにしていただけたらうれしいんですけど。


では、どうぞ。


 家が見えてくると、何人かの大人たちが集まっているのが見えた。

 最初は神主さんか村長さんの関係者が話をしに来ているのだろうかと思ったが、でもさっきの今で……と正解だとは思わなかった。

 近くまで行くと、みんながおらを見た。

 見て、ひとりがしろへび様の子どもだ、と言った。

 昨日の今日なのに、噂を聞いた近隣の町村の人たちが、おらの話を聞きに来たのだと、わかった。

 みんながおらに駆け寄ってきて、しろへび様の話を催促した。

 おらは荷物を仕舞うのもそこそこに、今日一日してきたみたいに、みんなにしろへび様の話をしただ。

 大の大人が、おらの話を食い入るように聞くさまは、なかなかに愉快だった。


「で、おしまい」


 おらが話を結ぶと、足を見せてくれとせがまれた。

 着物の裾をまくると、我先にと足をじろじろと眺めた。

 なかには手を合わせて念仏を唱える人もいたのだけど、誰もそれを笑わなかった。


 話をしてわかったのだけど、どうやらおらがしろへび様の使いだっていうふうに噂話が膨らんでいるようだった。

 おらがしろへび様の声を聴くことができて、おらの言うことはしろへび様の代弁だって、選ばれた子どもなんだって話になっている村もあるらしく、その噂話を初めて聞いた人たちも、なぜだか納得したようだった。


 おらはもちろん否定した。

 それは大袈裟だって。

 でも、話をしたんだっペ、お姿を見たんだっペ、しろへび様が助けたってことはやっぱり特別な何かがあるんだっペ。

 とみんなで話を盛っていって、おらの意見は通らなかっただ。


「いや、こんな不思議なことがあるんだなあ。ありがたいことだ。寛治君、これ、受け取ってくれな」


 そう言って、ひとりまたひとりと、大小の紙の包みを差し出した。

 否応なく手に握らされたそれは、みんなが帰ってから広げてみると、お菓子だったり、子どもにあげるお駄賃としては高額なお金だった。


「おっ母」

 おらは慌てて報告した。

「どうしましょう。お菓子だけならまだしも、お金まで」

 おっ母も困惑していた。


 夕方になって帰ってきたおっ父に相談すると、神主さんに相談してみる、とその足で神社に向かった。

 おらもついて行った。

 兄弟たちは頻繁には食べられないお菓子を、まだ結論の出る前に食べてしまっていた。

 悪くなったらもったいないし、まあ、お菓子なら、とおっ父が言ったので、それもそうだとおらも最中の包みをひとつ懐に入れて、神社までの道中で食べた。


 おっ父は何も話さなかった。

 それだけ、お金をもらうのは重大なことなのだと、神社の階段を上りながら思った。

 思いながら、また別のところでは、最中、もう一個もらって来ればよかった、とも思ったんだ。

 神主さんは社の前にいた。


「ああ、真田さん」

「お晩です。神主様、実はちょっと相談があって」


 とおっ父がここに来た経緯を話した。

 神主さんは微笑みを絶やさずに聞いていた。

 おらはなんとなくおっ父の陰に隠れていたんだ。


「そうですか。いや、それはみなさんの気持ちなのだし、断るのも、それはそれで一苦労ですし、なにも悪いことをして得たお金ではないのですから、受け取ってもいいのではないのでしょうか。私はそう思いますよ」

「そうですか」

「今しがた、神社に訪れる人が大勢いたのは、そういうことだったのですか。これはなにかお礼をしないといけませんね」

「いや、神主様、それはいけねえだ」

「いいんです、真田さん。今日、神社にお賽銭、お布施が集まったのは、寛治君がしろへび様の存在を知らしめてくれたから。つまりは寛治君のおかげということで、真田さんも受け取る権利があるということです。受け取ってください。きっと明日も、いや、しばらくの間、真田さんの家には人が来ると思います。またお金を置いていく人もたくさんいると思います。でもそれは、真田さんが受け取ってもいいお金なんです。なんにも気に病むことはありません」

「そうですか」


 しばらく沈黙があった。

 そうしたら、おらの腹の虫が大声で鳴いたんだ。


「正直な腹だなや」

 神主さんとおっ父が笑った。


 おらは恥ずかしかっただ。

 それを合図に別れの挨拶をして、おらたちは家に帰った。


一日二回投稿したときもありましたね。訂正します。


いろいろもらえて、私が子どもだったら、

手放しで喜んだと思います。(それは言い過ぎ?)

 

ここまで読んでくださってありがとうございます。

続きも期待していただけたら嬉しいです。

 

では、また。

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