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ポルターガイスト②

占いのできない占い師と自称している、ちぐさが霊界の住人とチームを組んで、お客の悩みを解決していく

2008年04月04日 (金)


「家の電気製品が勝手にオンになる」

という相談がきて、あたしは依頼者の家まで行ったのでした。


あ、いうとくけど、いつもいつもこんなゴーストバスターズみたいなことばっかりしてるんやないよ。

「わたし、結婚できますか?」

「あの人の気持ちがわからない」

とかの恋愛問題が半分以上を占めています・・・。


依頼者の話によると

「夜中に目を覚ますと、消したはずのテレビがブルー画面の試験電波をうつしている」

「消したはずのファンヒーターが、急に温風をふきだす」

「家の前に止めている車のカーステレオが、大音量でなりだす」

そら、うちでも怖いわ。


夜中に突然、電子レンジが回りだしたりしたら、腰抜かすわ。

変な音で目が覚めて音のする方に近づくと、真っ暗な台所に灯るオレンジ色のぼんやりした光。

不愉快なモーター音とオレンジ色の下で回り続ける、電子レンジのお皿。

「え、なんで? こんな時間に・・・誰が」

恐る恐る近づいたら、チン!って・・・。


ちょうど、温め終了かい。

それとも解凍終了?。

どっちか気になったわ。

聞かへんかったけどね。。


でね、依頼者の家に行ったら、すぐに理由がわかったわ。

だって、部屋の隅におるねんもん。

小学校一年生くらいの男の子が。

でも、このコがよっちゃん違うで。

よっちゃんは女の子やから。


いたずらっ子みたいに歯抜けの口をあけてニタニタ笑ってるあんた、

君はちょっと待っててな。

どうせあたしにしか見えへんのやし。


まずは依頼者の話を聞いて、彼のことを見て。

イタズラっ子の霊だけおらんようになったら、ええいうもんやないやろ?

「原因は元からたたなきゃダメ!」って、どこかで聞いたフレーズやな。


依頼者のことはプライバシーに関わることやから書かれへんけど

彼の方は納得してくれ、あとはこの歯抜け小僧・・・。


テレビなんかではお祓いしたり呪文を唱えたり

塩をまいてトリャ~!てやったりしてるのよく見るけど

あたし、ようせんのよ・・・。


昨日も書いたけど亡くなったからって別の生き物になるわけやなし

感情もなくなるわけでもなし。

住んでいる世界が上か下か、肉体があるかないかが違うだけで

あとは同じ人間やねんもん。


で、あたしがとる方法はといえば・・・

早い話が、説得ですよ・・・。

誠意ですよ・・・。


ごめんね、超能力チックな方法やなくて

<登場人物>


5歳、男の子、霊界の住人。

上の世界では“スーパー5歳児”と全国にその名をとどろかす。

さらに上のステージへと修行中。


よっちゃん

9歳、女、霊界の住人。

ペット部門のスペシャリスト。首をかしげてニコッと微笑むその仕草だけで、上の男子たちを悩殺中。


かざぐるま

83歳、男、霊界の住人。

上の世界では“水戸黄門”的存在。


ちぐさ

30代、女、

昼はOL、夜は霊感占い師として日々、爆走中。

親子二代にわたって受け継いだ力を、周りにおすそわけ。


マキ

女、ちぐさの母であり師匠。

たっちゃん、かざぐるまの二人とは三身同体。

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