快晴
アランに蹴られた後、手紙を書き終えた自分は書いた手紙をクシャクシャに丸めた。
理由はというとやはりあんな恥ずかしい手紙は親友相手に出すものではないと思ったからだ。
クシャクシャにした手紙をごみ箱に放り込みため息をつく。
アランは一頻り自分を叱った後ぷんぷん言いながら仕事に行ったので少しだけゆったりとくつろげる。実は今日自分は会社が休みなのだ。
自分は手紙を書いていた自室の椅子から立ち上がり居間に行き50インチのテレビの前にある茜色のソファーに深々と座る。
また、ため息が出る。気を取り直し何かしようとテレビの電源を付けニュースを見る。
ニュースでは今日の天気予報がやっていた。
今日の自分の住む地域は快晴で気温は20度だと言う、明日からはさらに暖かくなって行くらしい。
そんな事を聞き流しながらソファーとテレビの間にある低いテーブルの上にある、昨日充電を忘れて置いたままにしていた携帯を手に取る。
某連絡アプリを開くと連絡が29件も着ていて少し嫌な顔をし、一つ一つ見る。既読はしたので返信は後で良いだろうとアプリを閉じる、まあまあどうでもいい事を言ってるやつがいたり、ヤり○んが合コンに誘ってきたりとため息が出る連絡ばかりだった。どう返信をしようか頭の中の片隅で考えながらミルクティーを飲もうとソファーから立ち上がる。
台所に行きやかんにお湯を入れて沸かす。
この前の休日にアランと買いに行った紅茶の葉の袋を開けスプーン2杯分すくいティーポットに入れ。
「牛乳あったかな?」
焦げ茶色の冷凍庫を開け牛乳を探す、が牛乳はなかった。
「あー、無いかー買ってこよ」
流石にパジャマでは出かけるのが恥ずかしいので服を着替えるために部屋に戻る。
タンスを開けようとしようとした時、アランの言っていた事を思い出し、冷や汗が出る。
間違えないように気を付けてタンスを開け、服を取り出す。
着替え終るとやかんの火を止めていなかった事を思い出し急いで止めに行く。
止めたのはいいもののやはりお湯が吹き出しやかんの周りがびちょびちょになっていた。
またまたため息をつき。台所の横にある窓から所々に白い雲が見える快晴の青い空を見上げ。
「今日は良いことなさそうだ」
そう呟き台所用のタオルを手に取った。