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2日目

勇者の日記


今日、初めてモンスターを倒した。相手はゴブリンというこの近辺では最弱といわれるモンスターだけど、初めてモンスターと戦った僕にとっては十分な強敵だった。僕の攻撃は全部避けられるし、ゴブリンの攻撃をまともにくらえば今の僕では間違いなく負けてしまうだろう。女の人である僧侶さんを前線で戦わせるわけにはいかないし、魔法使いは僕同様初めての実践なので恐怖に震えてうつむいているし、戦士さんは後衛である魔法使いと僧侶さんをゴブリンの攻撃から守っているので援護は期待できない。だから僕がこいつを倒すしかない!そんな風に考え事をしながら戦っていたせいかゴブリンの攻撃が僕の体に当たってしまった。気絶するほどではないが物凄く痛かった。僕が反撃しようと立ち上がり剣を振るおうとしたらゴブリンがいきなり倒れた。ゴブリンの傍にいき確認するとどうやら死んでいるみたいだ。どうしてゴブリンが死んだのか悩んでいると僧侶さんが「きっと勇者君の攻撃が今頃効いたんですよ!」と声をかけてきた。僕の攻撃が当たった覚えはないのだが…。でも、熟練の冒険者である僧侶さんがいうのだからきっとそうなのだろう。戦闘が終わった後、僧侶さんが僕の上半身の服を脱がし、傷を触りながら回復呪文をかけてくれた。回復呪文は直接傷に触りながらかけた方が効果は高いらしい。僧侶さんには教えられることが多い。しかし、ゴブリンを倒せたとはいえもっと強くならなければ魔王を倒すことなんて夢のまた夢だということが改めてわかった。仲間達には迷惑をかけられない。そういえば、僧侶さんの息は荒いし戦士さんは座りこんでじっとうつむいている。ひょっとして僕が気づいていないだけでさっきの戦闘で2人には大きな負担をかけたのかもしれない。もっと強くならなければ。




魔法使いの日記


旅に出て2日目。初めてモンスターに遭遇した。初めてゴブリンを見たが想像していたよりキモくて何かヒいた。勇者はゴブリンと戦闘して苦戦していた。最弱のゴブリン相手に苦戦しているのに魔王を倒すとかどんだけ身の程知らずだよ、プギャーと腹筋がねじれるかと思うほどの笑いがこみ上げてきた。うつむいて誤魔化したが笑いを完璧に我慢できていたかは自信がない。勇者の攻撃は尽くゴブリンに避けられていた。俺はオッサンを盾にしながら、『いけ!!ゴブリン』『そこだ!!勇者を殺せ!』と心の中でゴブリンを応援していると勇者がゴブリンの攻撃をまともにくらった。よくやったゴブリン。マジでナイス!俺が密かにガッツポーズをしていると急にゴブリンが倒れ絶命した。勇者はゴブリンの死を確認し、何が起こったのかと悩んでいるが俺は見逃さなかった。今まで勇者が戦っている姿を恍惚とした表情で眺めていた僧侶が、勇者が攻撃をくらった瞬間にゴブリンに向かって落ちている木の枝を投げたことを。いくら最弱とはいえ仮にもモンスターと呼ばれる存在を木の枝を投げただけで絶命させるとは…。この女、ひょっとして物凄く強いんじゃ…。出来るだけこの女を敵に回さないようにしよう。僧侶が勇者の服を脱がして体に触りながら回復魔法をかけているのだが、服を脱がす必要も体にさわる必要も無いことだけは自信をもっていえる。僧侶は発情したメスゴリラのような表情で勇者の体を撫で回しているが、何故かオッサンも座りながら興奮したような表情で僧侶が勇者に治療という名の愛撫をしている光景を眺めていた。もうやだ、このパーティー。




僧侶の日記


旅をして2日目だけどますます勇者君にベタボレしちゃった!もう勇者君の声を聞くだけで興奮しちゃう!かわいいけどかっこよくて、私だけの大・大・大・大好きな勇者君だけど今日は彼の凛々しい部分をみちゃた!!ゴブリンを相手に勇敢に戦う勇者君。ゴブリンごときに苦戦しちゃうなんてかわいい~~!でも、戦っている姿はかっこい~~~!!私は勇者君にみとれていたが、ゴブリンごときゴミにも劣る存在が勇者君の美しい体に傷をつけたとき私のなかで何かがキレタ。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

近くに落ちていた木の枝をゴブリンに向かって投げると、枝はゴブリンの心臓を貫通してどこかに飛んでいった。ふん、私だけの勇者君を傷つけたのだ。死は当然の報いだ。さて、勇者君を治療しなければ。回復魔法は傷に触りながらかけた方が効果が高いという私の嘘を勇者君はあっさりと信じてくれた。もう!勇者君たら純真でかわいいぞっ!!でも、あんまり純真すぎるとタチの悪い泥棒ネコに騙されるかもしれないから私がしっかり見ておかなければ。勇者君の美しすぎる肉体を好きなだけ触れた幸せな一日だった。




戦士の日記


勇者がゴブリンと戦っている光景から私は目が離せなかった。ゴブリンの攻撃をよけるたびに服がチラチラめくれ、そこから見える引き締まった筋肉。まさに絶景とはこのことだ。いや、それだけじゃない!勇者のキュッとひきしまった小ぶりの尻が動くたびに俺を誘うように踊っている。いつかあの尻に俺の『ピー』を『ズッギューン』して、『ズガガーン』してやる。(あまりの内容に一部規制しています。)そういえば、戦闘が始まってから魔法使いが俺の後ろを離れない。はっ!まさかこいつ、戦闘のどさくさにまぎれて俺の尻を狙っているのか?まいったな~。攻めるのは馴れているが攻められるのは馴れていない。しかし、魔法使いも俺の同類だったとは…。いや、まだ同類だと判断するのは早い。カミングアウトして、違っていたら魔法使いには確実に逃げられてしまうだろう。まずは外堀を埋めて逃げられないようにしてからさりげなく同類か確かめていこう。俺が今後の方針を固めていると勇者が上半身を脱ぎだした。ウホッ、何という筋肉だ!いい!いいぞ!まさかこんなにも早くお宝映像がみれるとは。当分夜のオカズには困らないだろう。今も私のムスコがMAX状態になっている。しばらく立つことができなかった。まあ、別の部分はタッていたのだがな(笑)

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