第2話:理由
近々この小説のタイトルを変えるかもしれません。理由は他にも同じタイトルの小説があったからです。
ガタッコト、ガタッコト、
今、俺の状態は目隠しプラス手錠を付けられて馬車に乗せられている。
何故こんな状態かと言うと、説明が面倒だから振り返って思い出してみる。
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あの俺の殺戮ショーの後、俺が服に血が付いてないか確認している中、甲冑達に囲まれて槍を突き付けられた。
「今の魔術はお前がやったのか?」
先程、俺の相手をしていた声が聞こえてくる、甲冑の数は10まで減っているが、あの声の人は生きていたらしい。
そんな事を考えていると、
「おいっ!何か言ったらどうなんだ!」
随分お怒りのようだな。
「・・・なんで武器を向けるのですか?」
「それは・・・お前は危険性が高いからだ」
・・・やはり・・・俺は何処の世界でも変わらないな・・・
「・・・そうですか」
声のトーンを下げて喋ると甲冑達は俺が何かすると思ったのか、再度武器を構え直した。
ガチャガチャ、ヒヒーーン!!
馬の鳴き声と金属がぶつかり合う音が聞こえて来る。
甲冑達も聞こえたらしく、さっき間で俺に話し掛けて来た甲冑が仲間に武器を構えたままの状態で居るように言うと、走って門の方に向かって行く。門は50メートル程離れた所にあり、そこに甲冑がたどり着くと片膝を地に付け、頭を下げて門から入って来た人に報告?らしき事をしている。門から入って来た人は今までの甲冑ではなくもっと高級感漂う感じの鎧でマントをしている。もう面倒だから鎧は盗賊達の死体を見た後甲冑が指を差した俺を見た。そして鎧は俺の方に向かって歩いて来る、もちろん甲冑はそれを止めようとしているが、そんなの構わず俺に近づいて来る。俺の目の前に来ると甲冑達に武器を下げさせて、鎧の兜を脱いで、
「私は王国第3騎士団の団長メイル=アーバンスだメイルと呼んでくれてかまはない。君の名前は?」
メイルの顔は何処かの貴族かと言う位整っていて髪は長い金髪だ。おっと、自己紹介か、
「神宮寺彬です」
「彬か。では彬、この殺戮紛いな事をやったのは彬か?」
殺戮紛いって、列記とした殺戮だよ。
「・・・そうですが」
「何故、こんな事をした!!」
何いきなり?
「・・・それは・・・こいつらが無差別に人を殺したから」
「他に方法があっただろ!!」
あ~、こうゆう奴か。
「・・・無い事はなかった」
「ならどうして!!何故殺した!殺さなくても捕まえれば法律で裁けただろ!!」
・・・法律か・・・
「・・・なら捕まえていたら法律で・・・死刑になっていたか?」
「死刑?何故殺す?生きていれば更生するかも知れないだろ」
ちっ・・・
「・・・更生?お前本気で言っているのか?」
ヤバい、ちょっとキレかかってきた。
「当たり前だ!人には生きる権利がある!!」
「なら、殺された一般人の家族はどうなる。殺した本人は更生したから自由ですよって、のうのうと生きて。殺された家族の憎しみは何処に向ければいい!」
「それは・・・」
ちっ・・・法律で裁けないやつだっているんだよ・・・
「・・・もう行っていいか?俺にはやることがあるんだ」
この世界を知るとか今日何処で寝るとか。
そう言って踵を返すと、
「まっ、待て!お前は一般人なのに人を殺した!王都で判決を受けなければならない!」
王都?判決?まぁ、王都の方が情報が入り易いし、判決は面倒だけど行ってやるか。俺は再び踵を返した。
「王都に判決を受けに来てくれるのか?」
まぁ、そう言う事にしとくか。
俺はメイルに向けて頷いた。
その後街を出る時にメイルは俺を拘束するつもりはなかったらしいが、さっきの甲冑が俺は危険だと抗議して結局拘束されてしまった。
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まぁこんな感じだった訳だけど拘束されても別に飯は出して貰えるから拘束位我慢してやる。
まぁ、もう3日もこの状態が続いたから慣れただけなんだけど。そう言えば・・・そろそろ着くって言ってたな。