プロローグ
他に書いてるのに・・・
・・・・・・・
「・・・君の力はこの世界では大き過ぎる」
俺の視界には真っ白な空間があり、其所には白い髭を蓄え髪の毛が無い、詰まりハゲのじいさん、自称神が杖を持って何か喋っている。
「・・・・・」
「ハァ・・・悪いが君別の世界に行ってもらう事になるが何か望みはあるか?・・・因みに言葉や文字の心配は要らん」
望みか・・・
「・・・もう・・・・・・のか?」
「なんじゃ?今何と言った?」
俺の声は相当聞こえ難いようだ。
「もう・・・元の世界に戻る事はできないのか?」
その言葉を聞いた神は申し訳なさそうにうつむきながら答えた。
「あぁ、二度と戻る事はできないだろう・・・」
・・・二度とか
「なら・・・その望みは付けにしといてくれないか?」
困惑した表情をする神。
「付けに?まぁ良いが望みが出来たらどう儂に知らせるんじゃ?」
俺は目を閉じた。
【・・・こうやって】
「なんと!君の力がこれ程強かったとは・・・」
神は目を見開いて驚きの表情をしている。
まぁ、それは仕方ないのかもしれない何せいきなり頭の中に俺の声が響くのだから。
「相手が誰か認識できていれば此くらい・・・可能かな」
「いや、儂は神だぞ!?神の頭は話掛けるなんて普通は無理じゃ・・・」
言葉を発していくうちに次第に神の声が小さくなっていく。
「俺が・・・普通じゃないから異世界に飛ばすんだろ?」
俺は苦笑いをしながら神に言うと、神はまた申し訳なさそうにうつむき。
「すまないな・・・」
「気にするな・・・どうせ元の世界に俺の居場所なんて無いんだから・・・」
自分の言っている声に自分自身傷つきながら神に言った。
「さぁ、これ以上ここに居ても陰気臭くなるだけだ・・・送ってくれないか?」
神に精一杯の笑顔を見せた。
神はやはり申し訳なさそうな表情をしているが俺の言葉に頷き。
「望みは一度だけじゃなくてもいいからな・・・儂ができることなら・・・」
神はそう言って杖を掲げると杖の先端が光った真っ白な空間をも染め上げるほどに・・・
光が治まると其所には神のみがいる。
「本当は君の能力を消して元の世界に居させてやれたらいいんだがな・・・・」
その声は誰の耳にも入らぬまま消えていった。