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エピソード3  職業が決まった

みなさんメリークリスマス!私はメリークリぼっちです(´;ω;`)

先日に引き続き、なんとか投稿できました

ぜひ、楽しんで言ってください!

--神社--


ホームセンターに置いていた自転車を神社まで運んだ俺は、事の重大さに気がついた


うわぁ…、結構悲惨な状況になってんな


率直に言うと、荒れている


兎型のモンスターと死闘を繰り広げてから30分がたった頃だから、そのままの状態がそこには残っていた


まず元々モンスターが木に窪みを作っていた時点で、神社の景観はみすぼらしいものになっていた。俺の上唇からも深くえぐれて、かなりの出血をしていたから、所々血痕とまではいかないが血の跡が飛び散っている



ここって神主さん居たよな...



俺は神主さんに怒られるのではないかと、内心とても焦っている


何か悪いことをしたのなら、まずは謝るのが先だと小さいころから教わっているので神主さんに会いに行くことにした


『神社の神主さんは確かこの裏に住んでたはずだった...。ん、こんなとこに穴なんかあったか』


俺は神主さんの家の横の木の下に出来てある、人がやっと入れるくらいの穴が出来ているのを見つけた。それにしても神主さんの家はいつもと何も変わらない感じで荘厳な(たたず)まいだ


『この二日間モンスターが出現しているんだ、何も俺だけがこのことを知っているとは限らない』


そう、神主さんも知っているかもしれないということだ


俺はこの穴を後回しにし、神主さんの家のインターホンを押した



…………。



出てこない、この時間はいつも起きている気がしたんだが...。最悪の場合、安否確認のためにも無断で入るしかなさそうだ。神主さんの名前は田嶋(たじま)さんだったかな、そんで年齢は確か67歳だっけか、高齢者だからもしものことがあれば大変だしな


ドンドンドン!! 「もしもーし、すみません!田嶋さんはいますか?」


俺は戸を叩いて、反応を待った。



……。



しかし、反応がない


無断で入るしかないよな


ガラガラー


『この扉、建付けがあまり良くないぞ。それに、くっさ!何だこの異臭は...。もしかして、死臭なのか!?しかもここ、暑すぎやしないか!?』


戸を開けた瞬間、中にこもっていた熱気が外気に早く触れたいかのように奥の方から突き抜けてきた


熱気でムッとする


入りたくない空気が(かも)し出されていた家だが俺は恐る恐る中へと、田嶋さんを探しに入った


『頼む、無事でいてくださいよ、田嶋さん...』


田嶋「だ、誰かいるのか。み、水を、水をくれ!」


喉に潤いがないしわがれた声がかすかに聞こえた


声の主の方へ近づくと、そこには田嶋さんが床に倒れていた、それも脱水症状になりかけている。家の中の様子を見るに特に荒れている跡もなかったため、強盗やらが入ったという問題ではなさそうだな


にしても、水だぁ~?まだそんな年でもないというだろうに


俺はとても心配していたので、安心したせいか悪態をつきながらも田嶋さんに何かわけがあるとでも考え、キッチンにある水道からコップに水を注ぐ


俺は手に持ってきたグラスに入った()()()()()()()を渡した



ゴクッ、ゴクッ



喉の奥で水が乾いた大地を嬉しそうに走る。



田嶋「ぷはぁ~、ありがとのぅ」


復活したみたいだ、田嶋さんは口を開く


田嶋「君は確か毎日走ってきている、佐伯さんとこの息子の...」


「誠です!そんなことより田嶋さん!何があったんですか!?」


俺は前のめりになって質問した、早く倒れていた理由を聞きたかったからだ


田嶋「そのぅ、何とも言い難いことなんじゃが、今朝腰をやらかしてのぅ」


ん?腰をやった?つまり、ぎっくり腰というやつか...?

それで動けずに、しかもこんな暑い中で脱水しかけたっていうのか?


「はぁぁぁー、ぎっくり腰ですかぁ。もう、驚かさないでくださいよ」


俺は心の底から安心した。だってここの神社は俺が幼い時からお世話になっているところで、田嶋さんとは顔見知りでもあるし、父とも仲が良い。何かあったでは済まない事件になるところだった。それに誤らないといけないこともあるしな...


田嶋「すまんすまん、もうわしも年じゃのぅ」


田嶋さんは二カッと笑っていた。まだまだ現役の笑顔であった


俺は少し会話を交えた後、田嶋さんを近くのソファに移動した。ぎっくり腰の対応は知らなかったので、田嶋さんの言うとおりにしたが、まあしばらくは大丈夫とのことなので俺も安心した


「ところで田嶋さん、家の前の木の下にある穴ってなんなんですか?」


田嶋さんが、俺をソファに手招きしてきたので座ることにする


田嶋「あの穴な、あれは2日前に突然出てきたのじゃい。わしはその穴が何だったのか不思議だったもんで、中を覗き込んだのじゃえ。そしたら何があったと思う?」


田嶋さんは俺を驚かせたいのか、嬉しそうにそのことを話してきた


田嶋「その穴の中にな、水色のキラキラした大きな宝石がいっぱいあったんじゃよ」


『水色の大きな宝石?そんなものが!?って、それスライムのことなんじゃないのか!!??』


俺は別の意味で驚いてしまった。まだ確認してはいないが宝石と見間違えるものだと、スライムしかいないのではないじゃ...


俺前からスライムはどっから来たんだろうって考えていたから、ちょうどこの話を聞いたときに点と点が繋がった。そうか、スライムはあの穴から出てきたのか


俺が驚いている様子を見て、田嶋さんはニコニコ微笑んでいた。この何て言うのか、高齢者の笑みというほどあざといものはないな。俺が正直なことを話そうとすると、その善意に付け込んでくるかのような田嶋さんの顔が視界に入ってきた


それはもう罪だよ...


田嶋さんに、その宝石のことはどうするのか尋ねたところ、まだ放置しておくとのことだ。なにやら、東京にいる息子が今度帰省してくるらしく、その時に見せてみんなで掘り返そうって決めているらしい


『あの、田嶋さんごめんね!!それって、実はスライムなんだ!!だから、危ないんだ!!』

なんて口が裂けても言えないよな...


「分かりました、とりあえず安静にしててくださいね!俺は穴のことを聞きに来ただけなので、もう帰ります!」


田嶋「そうかそうか、本当に助かったわい。久しぶりに()()()と話せて楽しかったわい」


『あの、ちゃんと名前間違えているんですけどぉぉ~~!!』



--神社 境内前--


あの穴どうしたものか、絶対危険なんだよな。息子さんに見せるって言ってたけど、あんな強力なスライムの酸性液にでも触れたら死んじまうしな...


そうだ!この作戦上手くいくんじゃないか!穴の中だもんな


俺はホームセンターで買った4つの電解水のタンクを台車に乗せて、田嶋さんの家の前に戻ってきた


そう、何をするかというとだな、どうせこのタンクは持って帰ることが出来ないからこの穴に流し込んじまえって作戦だ。アルカリ性だから鉱物とも相性が良くて、地面に悪影響を及ぼす心配はあまりない。強いて言うなら、小動物とかはもちろん害になるんだけど、それでもこの木というかこの神社にそもそも虫がいないっていうね


俺は1つ目のタンクの蓋を取り外し、軽く肩に担ぎ、上手く入るように穴の中へ流し込んだ


ドバァ、バシャァーー!!


勢いよく穴に吸い込まれていく電解水、すると流れてから数秒たった時に起こった




『えっ』



ピーピーピッピー...ツーツーツー



あ、やばい。



{一定基準の経験値を獲得しました。レベルが上がりました}


{一定基準の経験値を獲得しました。レベルが上がりました}


{一定基準の経験値を獲得しました。レベルが上がりました。レベルが一定基準に達したためギフトが送られます}


{ギフトの開封が行われます。ギフトは職業選択の儀です。職業を選択してください}

=============================================

【剣士】     ▷Yes/No

【魔導士】    ▶Yes/No

【白魔導士】   ▶Yes/No

【格闘家】    ▶Yes/No

【弓使い】    ▶Yes/No

【運び屋】    ▶Yes/No

【技工士】    ▶Yes/No

=============================================


ちょっとまて、あが、頭が...い、痛、、、う、るさい!!



しばらく時がたつ



『やっと止まった、今のはなんだ。急に脳内アナウンスが流れて頭がはちきれそうになる』


まだじんじんと、こめかみの奥の方が痛む。俺は元々頭痛がしやすいタイプでこんなにも頭の中でアナウンスが鳴るとさすがにきついものがある


『とにかくだ、こんなに一気にレベルが上がるものなのか!!ってまだ頭痛が...。とりあえずそんなことは後回しだ。この職業選択って、あのステータスボードに書いてあったNot selectの項目のことか?』




ジー...。




俺は表示された項目すべてに一度目を通した。通したからと言って、それがどんな職業でどんな効果をもたらすか書いていない


でも、大体想像つくよなー...。てか、この()()()()()()ってなんだ。技工士はたぶん鍛冶屋みたいな立ち位置なんだと思うけど、運び屋っていったい誰が選ぶんだって話だよな


俺は苦笑交じりに、何を選択するか考える


今のレベルアップでステータス・身体能力もだいぶ上がった気がするが、さらに動きに特化して剣を持つようになるってことだよな。だから、剣士が一番定番なのかもしれない


『でもなー、みんなが選びそうなやつ嫌なんだよなー...』




そうだな...




よし、決めた!


【運び屋】にしよう!名前は物騒な感じがしてるし、いかにも使えなさそうな職業だけど技工士よりは全然使い勝手がよさそうだ。荷物が多く運べるようになったりする職業なんだろうしな


俺は、長考した結果【運び屋】にすることにした


=============================================

【剣士】     ▶Yes/No

【魔導士】    ▶Yes/No

【白魔導士】   ▶Yes/No

【格闘家】    ▶Yes/No

【弓使い】    ▶Yes/No

【運び屋】    ▷--Yes--

【技工士】    ▶Yes/No

=============================================

{職業選択の儀を終了します。あなたの職業は【運び屋】になりました}


{一定基準の経験値を獲得しました。レベルが上がりました}


{一定基準の経験値を獲得しました。レベルが上がりました}


いやまだ続くのかよ...

------------------------------------------------

佐伯誠 20歳 男

職業:【運び屋】

レベル:7

HP:18

MP:23

STR:13

VIT:10

INT:4

RES:8

AGI:16

LUK:4

スキル

------------------------------------------------

最後まで読んでいただきありがとうございました✨✨


この小説を気に入ってくだされば、ブックマークとコメントのほどをお待ちしております


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