傷の舐め合い
君のその手に
彼女の温もりを重ねる
君もまた
僕の手に
彼氏の温もりを重ねる
ただの傷の舐め合いだとしても……
彼女のことを
彼氏のことを
忘れられない二人だからこそ
成り立つ関係……
怖さを知っていて
自分の弱さを知っているから
成り立つ関係……
だからこそ
程よい関係を保てる
求めすぎない
離れすぎない
傷つけ合わない
例えそれが
人間関係において致命的だとしても……
僕たちはこの関係を断つことは出来ない……
傷の舐め合いだとしても
人間関係において
これが致命的だとしても
僕たちにとっては
たった一つの居場所なのだから……