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話題「もうお嫁にいけない…」

時間があったので雑務と反射で書きました

「――とはどういう意味なのだろう」


開幕センシティブ(?)なセリフに俺たちは硬直した。

この馬鹿天使だか女神だが、羽生えた頭赤ん坊見た目美女、残念女神とかきょうび掘り下げられまくったコンテンツに片足どころかどっぷり漬かりきって蕩けてんじゃねえか脳みそが、と思わんでもない我らがスポンサー(俺談)様は特大の爆発物を投下したかと思いきや……


「番いの男女の女性版の慣用句かしら。未婚だったのに傷物にされたり、女としての秘部を晒されてしまったときに言うセリフだったりするわ」

金髪碧眼、魔女少女が臆面もなく言い切ったセリフに、棒と二つの玉をもつ俺ら三人はさらに絶句継続。


「……君らさぁ、野郎がいるのに何言っちゃってるの」

「?」

「あんたたちに男認定が通るとでも思うの、日本人、偽物美人、ドラゴン馬鹿」

なお、彼女(魔女)のいう日本人はある種の別称だ。根性無しくらいでいい。

偽物美人の方は額に血管を浮かび上がらせるが、よく抑えてくれた。

ドラゴン馬鹿に至っては、……苦笑をしてる? 日本人しかしないのは嘘だったというのか?

「ドラゴンを嫁にかぁ……彼らは雌個体だったのかなぁ。両性だったと思うんだけど」

違った。すげぇ特殊性癖か……良く見破ったな魔女っこ。

「両性……ああ、私も両性になれる故、やはりこのセリフは適さないのだろう」

そう言って、残念スポンサーが読んでた漫画を光に還す。

光魔法? とは魔女の便。魔法とはこの場合、世界の理に沿わない事象をさす。

……ガチで魔法なので、魔術使いの魔女には頭の痛い技術となる。

「と言うかなんでそのセリフチョイスしたのよ。昔求婚でもされたの?」

「そうだが?」

……爆発物しかないのが、うちの残念(めがみ)様である。


「……あまり、詳しくは話せないが、父にあたる者に求婚かつ新世代の創生を頼まれて――」

うちの美人(男。男の娘にあらず)の過去のないことを気にしたのだが、次のチョイスでまた爆弾を投下してくれる、連鎖爆撃がひどすぎる。

「その時知り合った人間が父らをぶっ殺して」

「神様殺せるのかよ」「死ぬ神様ってどうなのよ」「まぁ、そうなるよね」「……」


…………この中で賢かったのは偽美人。唯一沈黙を貫き通した。

素直に称賛の眼差しを送ったのだが、嫌そうな顔を返された。

似たような突っ込みを入れた俺と魔女は、合わせるようにドラゴン馬鹿こと、メンバー中唯一の好青年を見据える。

「そういえば、竜神を倒したとか……」

「どうだろう、原初の竜だとか竜王だとか……少なくとも実態があったから彼女のような精神体系じゃないから何とも言えないけど」

その話は、おいおい……


そもそも、ここに集まった五人、全員過去に癖を持ちすぎている曲者揃い……女神ですら、頭赤ちゃんながら――

「ちなみに弟よ。私の思考を赤ん坊と揶揄するのは歯痒い。無知と思え」

思考まで勝手に読まんでくださいよ。

「顔に出てるのよ」「表情豊かすぎ」「それでいてポーカー強いのがおかしい」

やかましいわ――

全員から突っ込まれた。関西人冥利に尽きる。


「当時は、何が正しいか、本当にわからなかったんだ――正しいと教えられたことが、間違いだと思えなかったんだ……」

「わかるよ。いわれるまま、守って、戦って……何も得なかった気がする」

「……もう奪わせない――」


これは誰が言ったか、わかるのは俺と親友だけでいい。

「で、今更どこかに嫁ぎにでもいきたいわけ? せめて私らをもとの世界に戻してからにしてよね」

「いや、行きたくない。ここがいい……だけど後者は必ず――」

ふと、俺を見据えたのは……何でなんだろうね。

「ついでに記憶返せ」

「それは君の問題だ。脳か精神を弄ってもいいならやってみるが……推奨はしない」

理由は以前聞いた。いや絵図が酷いことになるし。最悪、洗脳状態に陥るそうだ。


……それを嫌だと、この女神は言った。

機械じみていて、感情は確かに存在しているのだ。この万能女神。

「穏やかに、記憶が戻るのを待つしかない。それまではどこにも行かないさ」

「使いつぶしてやろうか糞女神」

偽美人は吐き捨てて、背を向けて横になった。


綺麗な月夜なのに…………

波の音が、いい音色になって、寝心地は良さそうだけどな……


「とりあえず、次回から無人島に転移するのは止めような。姐さん」

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