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オトギ話な生徒達  作者: 波希
プロローグ
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~プロローグ~

今は見ることも少なくなった、これぞ王道ラノベ!を目指して書きました。宜しくお願いします!

私立御子神高等学校。

五年ほど前にできたばかりの新設の高校にも関わらず、急成長を遂げ、国内有数の進学校となっている。


その急成長を遂げた理由は、日本全国どこの学校を探してもない画期的なシステムにあった。

それは、「ゲーム」と「勉強」という言うなれば全く正反対のものを合体させるというシステムだ。

よくわからないと思うので具体的かつ簡潔に述べさせてもらうと、この学校の生徒は、喧嘩、恋愛事、決め事……などの様々な「イベント」においてゲームのキャラクターになりきりバトルをする。

そのキャラクターの強さは勉強の成績に応じて変化する、という仕組みになっている。


このシステムはドはまりし成績が上がる生徒が増え、その画期的さに全国から将来有望な生徒たちが集まり、御子神高等学校は超一流進学校になったとさ!おしまい!

以上!語り手を務めさせていただいた、青砥圭佑(あおと けいすけ)でした!ツッコミは受け付けておりません!


……というのは冗談で……

おそらく皆さん「キャラクターになる」というところに疑問を持ったんじゃないですか?

なので後、そこだけ説明をちょいと……。


俺は御子神高校の一生徒に過ぎないから詳しいことはよく知らないのだが、ここ何年かで日本の機械産業というのは急速に発展しており、最先端の機械を使用しているのがうちの高校らしい。

広範囲への画質の高い3D映写が可能なプロジェクションマッピング、その場の重力を操作できる重力制御装置などなど、あらゆる機械を駆使して自らが仮想の世界にいるような感覚を生み出すことが出来る。

御子神高等学校はそれをゲーム化し使用している。

実際、御子神高校がそれをゲーム化して以来、同じようなゲームを作る会社が増え、今では日本全国にそのゲームは広がっている。


しかしそのゲーム、維持費がだいぶかかるらしく、普通にプレイしようと思えば一回するのになかなかのお金を取られるのでそれほど何回もできるものではない。

そこで私立高校の授業料だけで、そのゲームがやり放題のうちの学校を受験する中学生が大量に集まり、今に至る。


かくいう俺もその一人で、元々ゲーム好きな俺は今や庶民の憧れとなっている、いわゆる「体感型ゲーム」を格安でプレイできるとあらば惹かれないわけがない。

無論こんなものは学校側の策略なのだろうが、そんなことは知ったこっちゃない。


ただ、俺の中学の成績は悪くはなかったものの、中の上くらいで偏差値がぶっ飛んで高いこの学校には来れるはずもなかったが、一年間の猛勉強の末なんとか合格……しかし入ってみればもちろんとも言えるが最底辺。

受験結果によって与えられるキャラクターは雑魚過ぎてワロタ……。


ということで、素敵な二年生以降を過ごすため、さらに一年猛勉強……もうしたくない……。

三学期には成績はだいぶ上がったが、キャラクターは一年間同じなためもちろん戦えず……。

そして今、二年の始業式に至るというわけだ。

ここまでが俺のプロローグ。


そして今、一年間の努力の結晶、つまり今年一年を共にするキャラクターが待つ学校へと登校中ということだ。

ただ、登校といっても前述通り御子神高校には全国から人が集まってくるため全寮制となっている。ちなみにその寮にもゲームシステムは整っているが、俺は一回もしたことがない……。

二人一部屋なので、同室の男が「ちょっと遊んできやーす」とか言って部屋を出ていくのを羨ましそうに見ていただけだ。

その同室の男の名は、十文字飛蒼(じゅうもんじ ひそう)といって、現役アイドルだ。

男のアイドルに需要ねーよ!

という方、すいません。

俺は悪くありません。

むしろ、常日頃から飛蒼と比べられる被害者です!

とにかくその飛蒼、勉強も相当できるらしく、もちろんそれに比例しキャラクターもチョーつぇーらしい。

それでも、落ちこぼれの俺のことを気にかけてくれる。

良い奴だ。

欠点が全くない。

女にもモテる。

消えろ。


でも、やはり勉強しかしてない俺は校内に友達が全くいないので心強い。

ちなみに飛蒼は水泳部所属のため、朝練があるからといって今はいない。

なので、寮から徒歩二分の昇降口まで一人で行くことになる。

と、思っていたのだが、寮を出た瞬間に隣接する女子寮の出口から呼び声がかかった。

なんか「圭ちゃーん!」とか言いながら手をふっている女の子がいる。

その女の子はいわゆる幼なじみというやつで、俺の数少ないこの学校の顔なじみである。

ただ、皆さんお待ちかねの「幼なじみイベント」は、発生しないと思われる。

何故なら、その幼なじみ「金春美名(こんぱる みな)」は超絶可愛い。

長年一緒にいる俺が言うんだから間違いない………あっ、ちょっとぶたないで!


……とりあえず美名は、髪は茶髪で、あの長さはセミロングくらいだろうか、胸は慎ましいほうながらも将来性を感じさせなくもない、顔立ちは大人びてる雰囲気もある反面、活発な性格のせいかあどけなさも感じる。

特に笑顔は並の男なら一瞬で心臓をぶち抜かれるくらいの破壊力がある。

まじで、これこそゲームじゃね?二次元なんじゃね?というほどの可愛さだ。

そう言っているうちにいつの間にか隣まで美名が来ていた。


「ちょっと!呼んでるんだから返事くらいしてよね! 一人でぶつぶつ言ってるとこ、遠くから見ると、ちょっとヤバいよ?」


いやー、この音声を読者に届けたい。

美名の顔を想像した上で自分の理想の声を当てはめてみたら多分それは美名の声だ。

「あれ?声に出てた?」っていうのも、どうでもいいくらいに朝からこの声が聞けて嬉しい。


「いやー、わりーわりー。ちょっとゲームを見据えて呪文詠唱の練習をと……」


「何言ってんだか……、呪文詠唱なんてものは学校のゲームにはないよ? ホントに何にも知らないんだね……。」


その通り、俺は何も知らない。

一年間何もしなかったのだから、それは大きなハンデになるかもしれない。

そんなことより美名が苦笑している姿も可愛い。


「そんな人の顔ばっか見てないで行くよ! 今日は圭ちゃんにとってすっごく大事な日なんでしょ?」


「べっ、別に見てねーよ! そりゃそうさ、俺はこの瞬間のために一年間頑張ってきたといっても過言じゃねーからな」


ちょっとツンデレっちゃったけど今日が大事な日ってのは確かだ。

各学年、春休み前に行ったキャラクター振り分け試験の結果がクラス替えの紙とともに昇降口に貼ってあり、一限目のLHRの時間に一年間使用するキャラクターの全データが入っている端末を貰うはずだ。


「まー、圭ちゃんはすっごく頑張ってたからね……それはすごい知ってる……どんなことにも見向きもせず……。」


なんかちょっと落ち込んでるようにも見えたが、まあ可愛いからいいや。


「……そーだな! じゃあとりあえず行くか!俺の学年一位でも願っとけよ!」


「はいはい、とれたらいいね。せめて私よりは上にいてよ? これで下だったらだいぶダサいからね。」


この思いやりながら小馬鹿にしたような言い方も可愛い。

おい、俺さっきから美名のことべた褒めだな。

やっぱちょっと緊張してるからか? そーでも言ってないと落ち着かないからか? とまあ、そんな風に気を紛らわしながら寮を出て、御子神高校のほうへ足を向けた。

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