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始まりの契約

まず読んでいただける方々に感謝します。初投稿で書きたくなったので書いた物です。パソコンは苦手なので感想は目を通しますが返事は書く方を優先しますので必ず返事が欲しい人はここでお詫び申し上げます。申し訳ありません。

 「お兄ちゃん早く起きてよ」

 そんな言葉で目が覚める。何時もと変わらない一日が始まるはずだった。

 しかし今日は違うらしい、ドアを開けた妹は何故か部屋に入らず、声をかけてこなかった。

 何かおかしいと思い、起きようとして起きられなかった。体の上に何かがのっているようだ。

 目を開きメガネをかけ見て見ると、金の鱗を赤く染めた生物がいた。

 「なにこれ」自分の言葉が部屋の中に空しく響いた。

 どれくらいそうしていたのか分からないが、階段の下から母さんの呼ぶ声で二人は我に返った。

 「香織これ怪我してるから救急箱もってきて」

 「わかったタオルも持ってくる」

 さて香織が下にとりに行く間に頭の中を整理しよう。まずはこの生物はなんなのかだが・・・物語の中にしかいない龍としか思えない。さて次は此奴をどうするか、一つ病院、二つ保健所、三つ交番、正直それくらいしか思い浮かばない。

 「お兄ちゃん取ってきたよ」

 香織から救急箱を受け取って消毒し終わったとき、龍の体が光り輝き傷がきえた。

 「大丈夫そうだし先に朝食食べよう、お兄ちゃん行こう」


 「おはよう母さん」

 「今日はどうしたの直哉」

 「いや起きたら龍が居たんだよ」

 「おかしなこと言わないでよ、熱でもあるの大丈夫なの」

 「ふふふ、お兄ちゃん寝ぼけてるんだよ」

 「もう私仕事に行くからあとのこと任せたわよ」

 「行ってらっしゃい、気を付けてね」

 母さんを見送ると、二人はご飯とみそ汁をよそって食べ始めた。

 「今日は早く食べて部屋に戻るぞ」

 「そうだね本当に龍いるしね」

 香織はそう言うとくすくすと笑った。そのあと真面目な顔をして言った。

 「でも危なくないのかな肉食だよね」

 「たしかにそうかもしれないけど、まだ子供みたいだし怪我もしているし大丈夫だろうさ」

 そのとき頭の中に声が聞こえた。

 「僕は人間を食べたりしない」

 慌てて振り返って見ると龍が飛んでいた。龍はテーブルまで来るとちょこんと座った。

 「僕の名前はシグルボルト、毒の治療をしてくれたのは君たちなのかな」

 「俺はただ消毒しただけだ。そしたら光って傷が勝手に治った」

 「回復を妨げる毒が消毒でとれたんだろうありがとう」

 「それでさあ、何でお兄ちゃんの部屋にいたの」

 シグルボルトは少し考えながら話し始めた。

 「龍の森で寝ていたら人間に襲われたんだ。十人は返り討ちにしたんだけど、その後に五百人の援軍が来て、流石に勝てなくて怪我をして緊急転移したんだ。転移と怪我で意識を失って二人の声が聞こえて此処に来たんだ」

 「それで帰ることはできるの?できれば早く帰ったほうがいいわよ。ここじゃ龍は想像の中にしかいないから」

 「何を言っているのかな?龍を知らない人間なんていないよ。それに何故か知らないけど魔力の回復が遅いんだ、何か知らないかな?このままだと五万年はかかりそうなんだけど・・・」

 シグルボルトは戸惑いながら話かけてきた。

 「お兄ちゃんやっぱり此れってわかってないんだよね」

 「ああ自分が今どこに居るのかわかって無いな」

 二人は声を潜めて話あった。

 「何かあるのかな?」

 シグルボルトはこそこそ話す二人を見て、不安を隠しきれずに声をかけてきた。

 二人は正直に話すことに決め、冷静に最後まで話を聞くようにシグルボルトに告げた。

 「まず最初に此処はシグルボルトにとって異世界になる。そしてこの世界に龍は実在しない。次に魔力または魔法も実在しない。魔力の回復がどのようにするのか知らないが、回復が遅いのもそれが理由だと思う。さらに此方には異世界も存在しないのが常識だ」

 それを聞いたシグルボルトは愕然として言葉もないようだった。

 「ねえちょっと尋ねるけど、シグルボルトの世界について話してくれないかな」

 シグルボルトは我に返るとうなずいて話を始めた。

 「僕の世界はファーレノールと呼ばれているんだ。太陽は赤き太陽と蒼き太陽の二つある。白、黒、緑、黄、金、銀、六つの月がある。龍を頂点に竜、魔狼、天狐、炎鳥、の五幻種と火、水、地、風、雷、光、闇、時空、の八精種そして人間種がいるんだ。五幻種はそれぞれの森に住んでいて、八精種はそれぞれの精霊地に国を建て暮らしているんだ。そして人間種は三国に分かれて暮らしているんだ」

 香織は一つ頷くとシグルボルトに窓の外を見るように言った。

 シグルボルトは窓の外、空を見てうなった。

 「太陽が一つしかない。本当に異世界だなんてそんなバカげたことが・・・」

 今まではまだ半信半疑だったのだろう。だが太陽を見て疑いの余地がなくなったのか目が虚ろだ。

 「シグルボルト、俺たちが此処にいる間はある程度協力するから、そう落ち込むな。そうだろ香織」

 「お兄ちゃんがそう言うならあたしに否はないよ。これからどうするか考えよう」

 二人の言葉を聞いたシグルボルトの目に力が戻った。テーブルまで戻ってきたシグルボルトと入れ替わりに、香織がお茶を入れにキッチンに行った。

 「さて協力すると言ったが、帰せと言われても俺にはどうにも出来ない。なにか帰る方法にあてがあるか聞きたい」

 「僕は龍だから魔力さえ回復できれば、時空探査魔法でここに来たときの痕跡をたどれるんだ。でも肝心の魔力が回復しないんだ。今のままでは五万年かかるし、龍の寿命は一万年だから、正直どうにもならないんだ」

 「なあそもそも魔力とは何なんだ?」

 「魔力とは一つは生命力から生み出す生魔力、もう一つは世界の生命魔素から生み出す無魔力、この二つのことなんだ。龍は生命力が高いから、生魔力の量と質で他の追随を許さないんだ、だから頂点の座に君臨してるんだ。負傷を治すためと緊急転移に生命力も生魔力もほぼ0の状態、こんな時は生命魔素で魔力の回復を早める事が一番いい方法何だけど、僕はこの世界にとって異物だから拒絶されているんだと思うたぶん・・・」

 「ふむなら話は簡単だ異物で無くなればいい」

 「うわ、お兄ちゃん無茶苦茶言ってる」

 香織がお茶を持って来つつ声をかけてきた。

 「はいどうぞストローで飲んでね」

 そう言いつつお茶を差し出した。シグルボルトは器用に前足でコップを持つと飲み始めた。

 「おいしい、其れにとっても甘い」

 ただの紅茶なのだが、シグルボルトはとても嬉しそうにしている。そんなシグルボルトを見て和んだ二人は肩の力を抜いた。やはり未知の体験で緊張していたのだろう、二人の顔に笑顔が浮かんだ。シグルボルトもそんな二人を見て、少し余裕が生まれ冷静になれた。そしてこの状況を打破することのできる一つの方法を思い出した。思い出した方法以外に何かないかと即座に考えるが思いつかない。むしろそれしかないと結論が・・・。二人は嬉しそうにしていたシグルボルトの様子が、突然変わったことに驚いて声をかけてみた。二人に声をかけられるとシグルボルトは大きく身を震わせると口を開いた。

 「どうにかする方法を思い出したんだ。異物でなくなるにはこの世界の生物になればいいんだ、だから契約すればいいんだ。でもこの方法はリスクが有りすぎるんだ」

 「契約するとどうなるんだ?この世界の生物になれるのか?」

 「契約するとまず寿命が足して二で割られるんだ、次に生命力が融合するからこちらの生物と認識されるんだ、そしてお互いの持っている力が共有される、この時に力を使えるように存在が変わるんだ」

 「存在が変わるってのは謎生物が生まれると考えていいのか?」

 「やめてよお兄ちゃん、キメラとか変異体やバイオハザードなんて言葉が浮かんでくるから」

 うちの妹様はゾンビとかお化けなどの怖いのは大嫌いなのだ。指摘すると烈火のごとくお怒りになられ、ひどい報復を受けるのである。そんな時の香織を俺は妹様と心の中で呼んでいる。逆らうのは愚か者だと子供心に深く刻んだのである。

 「異世界の生物のことはわからないけど、ファーレノールでは契約した記録があるんだ。人間の場合龍と契約した者は龍人と呼ばれていたらしいんだ。龍人は見た目は変わらないけど、並みの剣や魔法でも傷一つつかない肉体に、龍が使う時空魔法と古代魔法を使え、さらに特殊能力が覚醒するらしいんだ。ただ生命力が融合しているから契約を結んだ相手と離れられないし、さらにどちらかが死ぬともう一人も十日前後で死ぬと記録されているんだ」

 「うーんと、それだとリスクは有っても、人間なら喜んで飛びつきそうなんだけど。男なら力に、女なら老いず若くいられるだけでも、目の色変えるのが想像できるし」

 「確かにそう言う気持ちは分からなくもないんだけど・・・」

 シグルボルトは頭を振りながら静かな声で話を続けた。

 「五千年以内の契約者の総数は約十二人、その内七人が自殺または契約相手に殺されているんだ。残りの五人の内二人は国家に危険人物扱いされ討伐、さらに二人は別々の国家に仕えて戦争をして共倒れ、最後の一人は二百年前の契約者だから何も無ければ生きていると思うけど、騒がれて姿を隠して隠遁中で現在行方不明なんだ」

 その話を聞いた二人の顔が引きつった。直哉は自分の考えが平和な世界の常識で、甘い考えだと気づかされた。自殺についてはこちらの世界でもニュースで見たり聞いたりしているし、まだ理解しようとすることはできると思う、戦争で共倒れもまあいい、だが危険人物として討伐と契約相手に殺されるとは・・・何をしたらそんなことになるのか想像したくもなかった。一方香織の方も、十二人中一人しか生きていないことに、薄ら寒い思いをしていた。リスクの意味を改めて考えさせられた。

 「な、なあそのさあ・・・」

 言いにくそうにしている直哉の言いたいことが分かったのか、シグルボルトが話を始めた。

 「危険人物扱いされた一人は正義観が強すぎたんだ。悪いことを許せなくて力を使って裁いていたんだ。初めは盗賊や山賊の討伐して、賞金を孤児院に寄付してたんだ。でもある時、元孤児で貴族の養子になった子と、孤児院の子供が喧嘩になったんだ。そして孤児院の子供が大怪我をしたんだ。そして悲劇が起こった。貴族の館に行って謝らせようとしたんだけど、金貨の袋を投げつけられ、これで良いだろうと言われ笑われたそうなんだ。納得が往かない契約者は、ふざけるなと言って喧嘩になり力を振るったんだ。そして多数の重症者を出したんだ。その後治療中の貴族の子が死んだのを機に、殺人容疑で捕まり裁判になったんだ。契約者は殺す心算は無かったと言ったんだけど、認められなかったんだ。なにより一人が言った言葉が、最悪の言葉だったんだ「殺す気がなかったのに殺せる力を持っている方が危険だ」この一言が皆の心に恐怖を作ったんだ。だが其れでも契約者は変わらなかったんだ。もと孤児の養子だったこと、契約者の力に恐怖し配慮したこともあり、罰金と三か月の重労働で済まされたんだ。そのこともあって人々の前でも気にせず、犯罪者を力で捕まえていたんだ。犯罪者は減ったけど人々の心は目の前で使われる力への恐怖で限界で、ついに一部の人々が契約者に襲いかかったんだ。そして契約者は力を振るい死者が出た。其の裁判で契約者は事件の原因である力の封印と、使用制限を言い渡されると、なんとそれを拒否してこう言った「自分は間違ったことはしていない」共にいるための最後の妥協も拒否された人々は限界だったんだ。一人が言った出て行けの声は、大勢の声となり、怒った契約者は力を振るった。打倒され傷ついた人々の憎悪の視線を背に出て行き、契約相手の魔狼と共に三度目の討伐軍によって倒されたんだ」

 香織は呆れて居る様だが俺は力について考えさせられた。

 「何か周りの人見ろお子様て感じかな?」

 「おいおいそれは言い過ぎだろ、まあ力に頼りすぎて何でも力で解決しようとしすぎだと思うが。でも大きな力を持って慢心せずにいるのは大変そうだ、つねにやったことの意味を考えないと失敗しそうだな」

 直哉の声を聞きつつシグルボルトは少し安心した。きちんと考えてくれているようだ。

 「さてもう一人はとても純粋だったらしいんだ。公爵家の娘で箱入り娘だったんだ。ゆえに世間知らずで親の言うことを頭から信じる娘で、政略結婚の道具として大切に育てられていたんだ。風向きが変わったのは領地から王都への移動中に、天狐と出会い契約したことだったんだ。父親である公爵は大層喜んだ、これで我が家の権勢は不動になったと思い、政敵に大攻勢をしかけたんだ。しかし窮地に陥った政敵は、なんと暗殺者を雇い公爵を暗殺したんだ。それを知った娘は憎悪と狂気に取りつかれ、政敵を殺そうとして王と騎士団に妨害されて失敗、代わりに周りの一族を殺害して、そして領地を天狐の水の古代魔法で水没させたんだ。政敵がすぐに討伐隊を編成したけど、なんと雷の古代魔法で九割がた全滅させられ、生き残った人々に政敵が公爵を殺したから悪いのだと言ってのけたんだ。王の耳にそのことが伝わり王に詰問されると、政敵は幼児退行してあうあう言うだけでもはや正気を失っていた。王はそのことを伝えたが、娘の怒りは消えずに戦いになったんだ。王国は激しい戦いの末に、騎士団の半壊と国王の死亡と引き換えにして討伐したんだ」

 香織はなぜか納得顔で頷いていた。俺はそれを見て寒気を感じ、見なかったことにしたくなった。

 「なるほどね理解できるわ」

 「ななななんだって?理解?なにを言っているんだ」

 「だって私もお兄ちゃん殺されたらね関係者は全員処分しないとね・・・ふふふ」

 もしかして俺は、今まで香織のことを見誤っていたのだろうか・・・?俺の言うことをよく聞く、良い妹だと考えていたのだが・・・。いや妹様のことを考えれば・・・。

 「なあシグルボルトどう思う」

 心の中の声を潜めて問うとシグルボルトは言った。

 「父親を兄に娘を妹に変えれば・・・」

 「まてそれ以上言わなくていい」

 大声で遮る声を聞いた妹様が声を御掛けになった。

 「どうしたのお兄ちゃん?」

 「ななな何でもないよ・・・はははははぁ」

 不審そうな香織をなんとか誤魔化して、追及を避けていると、シグルボルトが口を開いた。

 「七人の内五人が自殺している。二人は子孫や守りたい人が居なくなって心が折れたらしい。さらに二人は自分を利用しようとする人々と、その所為で巻き込まれる人々を見て人間不信になった後・・・。最後は五千年前の龍人で、約三千二百年ほど生きた研究者だったんだけど、晩年自分の体で人体実験をした上で死んだんだ。記録に依ると龍が生吸病に罹って、死ぬ寸前だったので、治療法を見つけるため無理をしたらしいんだ。龍が死ぬと自分も死ぬから、焦って狂気に取りつかれる寸前だったらしい・・・」

 俺は話を聞いてうんざりした。やはり利用しようとする奴等はどこにでも居るらしい。昔のことを思い出して気持ちが沈んでくる。香織も直哉の顔を見ながら、昔守られた時のことを思い、今度は私が守ると決意を新たにした。シグルボルトは二人の様子に気づいていたが、何も言わずに話を続けた。

 「さて契約者と契約相手が戦った二人の話をしよう。一人は魔狼と契約していたんだ。だが契約者の国と魔狼が戦いになったんだ。その時に契約者は、お前はどちらの味方なのかと、王に厳しい口調で詰問されたんだ。即答できない契約者に不信感を強めると、王は家族を人質に取り魔狼と戦えと強要したんだ。契約者は仕方なく戦おうとしたが、契約相手の魔狼はそれをよしとせず戦いになったんだ。三日に及ぶ戦いは魔狼の勝利で終わり、その足で王も人質も殺すと、王都で十日間暴れて死んだそうだ。もう一人は考え方の違いから、今後の生き方で揉めて戦いになった挙げ句に、勢い余って殺してしまったらしいんだ」

 それを聞いた二人は耳を疑った。俺はうんざりしていたことも忘れて、何やってんだと思った。香織は人質の話を聞き、足手まといにならないようにしないとと考えつつため息をついた。二人は紅茶を口にして渇いた喉を潤すと、視線を合わせて頭を振った。

 「なんなんだかなーー、これは人智を超えた力を持ったら、もう普通の生き方出来ないのかしら、それとも普通じゃないから力を持つのかしら・・・はあー、これどうコメントしろと言うのかしら・・・」

 「ハッキリ言って予想の斜め上を行き過ぎていて、どう判断しろと・・・ただ言えるのは、なんか最後に力を使って死ぬのは如何なんだろうて事だな。力があるから力で解決しようとして他が雑な感じがするな」

 「確かにお兄ちゃんの言うとおりかも、何でも一人でやろうとしている気がする。もっと周りの人を見て話をして、力じゃなく人を頼れば違う未来もあったかも」

 「そうだなさて話を聞いといてなんだが契約する気はあるのか?」

 シグルボルトはうつむいて考えると顔をあげ返答した。

 「はっきり言うと今の時代、契約は好まれていないんだ。僕も契約するなんて考えてもいなかったんだ。龍にとって寿命が半減するだけで得るものが無いんだ。でも今回は違うんだ。帰るために必要なことで・・・。だから契約したいんだ」

 「ねえシグルボルト契約相手に条件はあるの?」

 「絶対に必要な条件は性別が同じことだけだよ」

 香織は薄ら笑いとしか呼べない笑みを浮かべた。俺はそれを見て寒気を感じた。シグルボルトも動揺しているようだ。

 「だったら野良猫なんてどうかしら。野良猫なら居なくなっても大丈夫だしね。ふふふ」

 シグルボルトは恐怖のあまり、口をパクパクするだけで声が出ないようだ。

 「ま、まて香織いくらなんでも猫はないだろう」

 「お兄ちゃんだって気が付いているよね?この場合シグルボルトが誰を契約者にしようとしているのか?私がそれを認めるとでも思っているのかしら」

 「まあ気づくよ、普通は同性なら俺しかいない。まあ異世界に興味がない訳じゃないしな」

 「お兄ちゃんは人外になって異世界に行きたいの?私のことを捨てて行くと・・・」

 香織の目つきがヤバいことになっている。正直暴漢も裸足で逃げそうだ。

 「シグルボルトの力で帰れるんだろ。なあシグルボルト」

 「えっと、時空探査魔法で此処に探査杭を刻めば帰れるんだ。魔力さえあれば行き来できる」

 「ほら大丈夫だ戻れるようだぞ」

 「でも人外になるんだよ。何千年も生きるんだよ。お兄ちゃんだけ老いないで、私だけ老いるなんて在り得ないよ」

 香織の顔が今にも泣きそうだ。泣く香織には勝てないのである。お手上げ状態だ。まあそもそも契約すると言ったわけじゃないのだが。香織にそう告げて落ち着くのを待ってシグルボルトに声をかけた。

 「時間はどれくらいあるんだ」

 「緊急転移だったし異世界転移だし早いほうが安全だと思うんだ。でも二日ぐらいなら変わらないと思うんだ。考える時間はまだあるんだ。きちんと考えてほしい。一生を左右する決断だから・・・」

 「質問をさせてほしい。まず時間についてだ、ファーレノールの一日と地球の一日は同じなのか?帰ってきたら一年経ってましたでは困る。次に生活はどうするのか、こちらは変わらなくても向こうの生活はどうなるのか。まさかとは思うが森で龍とサバイバル生活じゃないだろうな。さらに金はどうするのか、まさか無一文で過ごせなんて言わないよな。最後に襲った奴をどうするのか?俺が襲われる可能性は?シグルボルトの仲間の龍は襲ってこないよな」

 「時間は問題ないんだ。時空魔法はその名の通り時に干渉できるし、龍の魔法は強力だから世界間転移の誤差として七日くらい遡れる。向こうの生活は状況次第だね、まず仲間に聞いてから判断してほしい。お金は二百年前に龍の討伐隊を返り討ちにしたものがある。仲間の龍は契約者だと言えば襲われない、僕が死ぬから其処は大丈夫。だけど襲って来たのには襲われると思う。理由が分からないから・・・。でも契約してもらえるのなら基本の判断は直哉に任せる積りなんだ」

 俺は頭を抱えると考えた。

 「参ったな、どこぞの物語の主人公は死んだりしないし、俺は召喚された勇者でもない。偶々龍が緊急転移した先に居ただけの人間だ。それを運命だとか選ばれたと思えるほど前向きな人間でもない。こちらの世界で生きるのに困ったこともない。家族や友人関係も良い関係を築いている。正直行く必要はない。十分こちらで楽しく暮らせるだろう。だが俺は協力すると言ったしな。行って帰れないのなら論外だったんだが。しかし帰ることが出来るし、七日遡れるのなら休みの日に向こうに行って、それから戻って学校に行くことも可能になる。ただし二重生活をする以上、家族の協力は必須条件だな。香織と父さん母さんの説得が、行くための始めの一歩になるな。うわ無理の二文字しか頭に浮かばん。しかも契約者になった奴等の話は、どれもオワッテいるとしか言いようのない人生だし、これで子供を契約者にしようとする親がいたら、子供の人生よりも利益をとる外道となるだろう。家の親は良い親で、不満は仲が良すぎる事ぐらいだ。今だデートに行くくらいだし、家族旅行も毎年いく家なのだ。説得なんてやりたくねえし、強引にいってあとの祭り作戦とかいいかもしれない・・・」

 そこまで考えたとき香織の刺々しい声が耳に響いた。

 「ねえお兄ちゃんなにを考えているのかな?あとの祭り作戦とか中々面白い作戦だよね。まさか本気じゃないと思うけど・・・ふふふふふ」

 香織の目は凍てついていた。全身からオーラが感じられる。それも魔王はおろか、神さえも裸足で逃げそうなヤバいものだ。体がすくんで動かない、ヤバいヤバいヤバい、それだけが頭の中に警鐘として響いていた。本気で死ぬかもと考え、シグルボルトに目で助けを求めると、なんと奴は部屋の隅に退避ずみだった。

 「お兄ちゃんどこ向いてるのこっちを見なさい」

 香織は俺に普段命令口調では話かけない。これは妹様が降臨したということだ。怖いトラウマが刺激される。

 「お兄ちゃんの考えが口からただ漏れだったけど、本音が聞けて心底嬉しいわ。ねえ私の耳がおかしくなったみたいなの。私の尊敬する人はやるべき時やるべきことをキッチリやる人なの。でも今幻聴と幻覚に見まわれたみたいなの。私がおかしかったんだよね・・・ふふふふふふふふふふふ」

 妹様の笑い声が部屋に響く。シグルボルトはガクガクと怯え、イヤイヤと頭を振っているようだ。俺は脂汗を流しながら乾いた口をなんとか開いた。

 「ももも勿論現実ではないとも、此れからの兄の行動を見るといい、逃げも隠れもする心算はない」

 妹様の視線が突き刺さる。視線だけで殺されそうだ。

 「シグルボルトも分かっているわね。理解してないならお話するけど・・・」

 「ははは、はい勿論分かっていますとも、生殺与奪の権利はすべて香織様の物です」

 シグルボルトの返事を聞いて、俺はいくらなんでも生殺与奪など大げさなと笑おうとしたが、妹様が当たり前の様にうなずく姿をみて、致命的なことに気づいていないのではと不安に駆られた。また知らない方が良いことを知りかけている様な気がして目を逸らした。無様と笑いたければ笑うと良い。世の中如何にもならない事等多々在るのだ。

 「さてお兄ちゃんはやることがあるよね。やって見せてよお兄ちゃん」

 「そのだな、おお俺はファーレノールに行こうと思うんだ。戻って来て学校も行けそうだし。契約者になることには躊躇も在るけど迷ったら前に進もうと考えて決めた。まあ過去の契約者は異世界人じゃないし、俺がある意味最初になるし、やって見て損は無いんじゃないかな。寿命も延びるし」

 「それで私はどうなるの?」

 「それはまあ家で待って居てくれればそれで・・・」

 香織の冷たい視線に声が詰まって出なくなった。

 「ふーん、そうなんだ私に待てと言うんだ。私が心配して一日過ごす間に、お兄ちゃんは七日も好き勝手して来ると」

 「それは仕方がないだろ寿命のこともあるし」

 「そーだよね、お兄ちゃんだけ若くて私は老いるんだもんね。付いて行ったらアッと言う間に御婆ちゃんだもんね。私はもう要らない、用済みってことね」

 香織は絶対に納得しないと全身で主張していた。そしてなんとかしろと無言で伝えてくる。

 「分かった香織、始めの目標はそれを何とかすることに決めた。これで良いだろ」

 「何とか成らなかったら最後の手段として、契約者に成れる生物を連れてくると約束してくれるなら認めるよ」

 「おいおいシグルボルトそれは可能なのか?」

 「無理に決まってるんだ。余程の理由が無いと寿命半減を受け入れるはずないんだ。特に今は契約自体好まれていないんだから、承諾なんて得られる訳が無いんだ」

 「ふふふ大丈夫だよ二人とも心配しすぎ、連れて来てくれさえすればあとは私が説得するから、お話すれば分かってくれるよ」

 香織はそう言うがとてもそうは思えない。だが香織の本気を感じ否定の言葉は声に出せなかった。

 「そうか、分かったから大人しく待って居てくれ」

 「うん、待ってるから早く連れて来てね。じゃないとお父さんとお母さんの前で、口の滑りが良くなるかもしれないよお兄ちゃん」

 「おいおい、何を言う積りだよ本当に参ったな。でだシグルボルト契約は如何結ぶんだよ」

 「お互いの体に同じ紋章を書いて、それを合わせて名前と誓いの言葉を言って相手が誓いを受け入れればいい。お互いに受け入れたら寿命の統合が始まる、そして存在が変われば終わりなんだ。普通一時間ぐらいで終わるんだけど、その時基礎知識も共有される。僕たちの場合異世界の知識を手にすることになるから混乱が予想される。だから一日は様子を見たいんだ」

 「了解、じゃあ俺とシグルボルトは親が帰るまで部屋で休もう。香織は如何する」

 「うーん私は夕飯の買い物に行って、そして今日は先に作っておくことにする」

 そう言い香織は出て行った。

 「なあ少し内緒の話をしないか」

 直哉に真剣な声を掛けられたシグルボルトは頷き二人は部屋に戻って行った。


 「直哉、香織、説明してしてくれ。父さんも母さんも数える程しか食べた事の無い娘の手料理なのに味わえ無いんだ」

 両親の困惑も当然だ。香織は料理をしても俺にしか食べさせない。今も昔もその所為で父さんから睨まれ、寄こせとよく言われてきた。渡すと香織が不機嫌になるので、母さんの料理では満足できないの?と言って誤魔化してきたのだ。その手料理が帰ってきたら待ってましたと言わんばかりに次々と出てきたのだ。そして最後にテーブルに着いた俺とシグルボルトを見て、もうパニック寸前だ。香織の早く食べての声に、両親はまるで人形の様に無表情で食べ始めた。両親が我に返ったのは、半ば料理を食べ終わった時のことだった。

 「朝話した時に母さんにはチラッと言ったんだが、起きたら龍がいたんだ母さんは信じなかったけど・・・」

 「信じられる訳ないでしょう。この目にしていても、まだ信じられ無いのに・・・」

 「まあそうよね。シグルボルト、お母さんとお父さんに私たちが話したことを説明してあげて」

 そう言われたシグルボルトは両親に話し始めた。話を聞く両親の顔が段々怖くなっていく。今にも怒鳴りそうな雰囲気で静かに口を開いた。

 「私達が許すと思ったのか?異世界に行くだと?契約者になるだと?ふざけるなよ。これが反抗期と言う奴か?他所に比べても家は度を越えているな」

 「直幸さんの言う通りね。あなた達異世界を軽く考えてないかしら、人権も法も確立されていないなら、弱者に厳しい現実を見せつけられるわよ。王政国家と民主主義国家では考え方も違う。最悪の場合王の言うことが正義になる。王が殺せと言ったら殺されることすらある。差別や信じる者の違いで争いになるのは、こちらの世界でも理解しているでしょう。まして異世界では種族が違うのよ、考え方から始まって多種多様の違いがあるでしょう。その分争いも多いはず襲われたら如何するの」

 「勿論戦って返り討ちにするさ。契約すればまず負けないだろうし」

 「返り討ちだと?それは本気か?人を殺すと言っているのが分かって要るんだろうな」

 「こちらで殺す積りはないけど、向こうでは状況に依ってはあり得ると覚悟している。力に恐怖されて排除されないように、極力逃げたり倒したりするだけにしたいけどな」

 「ほう覚悟を決めていたことは評価してやるが、親の前で殺人者になる宣言とはな。とことん怒らせたいらしいな」

 「待ってよお父さんそれは言い過ぎだよ。襲われた時の話で正当防衛でしょう」

 「香織、お母さんから見れば正当防衛だろうと、息子が命を奪うなんて考えたくないし、まして狙われて怪我をするのは一度で十分、二度は考えたくないわ」

 過去の話に触れて重苦しい沈黙が生まれた。一人分からないシグルボルトがオロオロしている。

 「シグルボルトには契約者に成ったあとで折を見て話すよ」

 直哉がぎりぎり聞こえる声で囁いた。

 「直哉お前が家族の気持ちを理解していない筈が無い。家族を大事にしていることも疑ったことはないが何を考えている。危険な異世界に行くことに何か意味があるのか」

 「なに異世界に興味がない訳でもないし、困ってるシグルボルトも居るし、帰って来れるなら行ってもいいかなと思っただけだ。まあ寿命も延びるしな」

 ジッと見る視線に直哉は目を逸らした。

 「どうやら男同士でじっくり話す必要が在りそうだな。直哉父さんの部屋に行くぞ。さあ来い」

 部屋に移動する二人にシグルボルトもついて行った。残された二人はそれを確認すると静かに話始めた。

 「香織貴女は心から納得してるのかしら?貴女が直哉に向ける気持ちを考えると、我慢しているだけではないかしら本当に良いの。止めるのは今が最初で最後のチャンスなのよ」

 沙耶の言葉に香織の心は揺れた。しかし揺れは小さな物だった。

 「お兄ちゃんの進む道はお兄ちゃんが決める物だから・・・私はずっと一緒に居るし何所にでも着いて行くと決めているから」

 香織の答えを聞いて満足の行く答えでは無かったのか沙耶の顔が歪んだ。

 「でも契約者の末路を聞いたでしょう。直哉が話の様に酷い目に合うかもしれないのよ」

 「それでも私はお兄ちゃんと一緒に居るだけだよ。勿論私がお兄ちゃんを不幸になんかしない。守られるだけじゃなく、今度は私がお兄ちゃんを支えて見せる」

 強い決意の視線を向ける香織を見て沙耶は苦笑を浮かべた。

 「ハイハイそうよね貴女を説得しようなんて無理よね。香織の直哉に向ける気持ちは、一線どころか二線三線を超えて、超越しているのを忘れるなんて冷静さを失っていたわね」

 「ななな、何言ってるの、私の思いは至って普通なんだから、お兄ちゃんだって仲の良い兄妹として普通だって言ってたんだから」

 沙耶は声を聞きながら生暖かい視線で見つめた。見つめられた香織は居心地悪そうにしながら口を噤んだ。暫し時間が経つと直幸と直哉そしてシグルボルトが戻って来た。

 「直哉と話した結果説得は不可能と悟った。賛成などしたくないが、反対したら見ていない所で好き勝手するだろうことも分かった。シグルボルト殿、直哉には直哉の目的が在る様だが貴方の帰還に契約が必要と言う事情も在る。家の息子を巻き込む以上、異世界でのことは確と責任を持って頂きたい」

 「シグルボルトの名と誇りに誓って、直哉と共に歩んで力の限り助けることを誓約します」

 「ねえ直幸さん、何勝手に話を進めてるのかしら、私は納得していないのだけど。まあ直幸さんのことは信頼しているから、これ以上の反対はしないけど、後で夫婦のお話をしましょうね」

 堂々としていた父さんの口元が引きつっている。見なかったことにするのが情けである。母さんと香織は似なくて良い所が似ているのだ。

 「さあ契約するのなら早い方が良いだろう。皆の前で契約すると良い」

 「書く紋章が何でも良いなら羽のマークを三つクロスさせた紋章なんて如何だろう」

 「僕はそれで良いよ」

 二人は紋章を書き合わせ、そしてシグルボルトが口を開いた。

 「我シグルボルトは生涯で唯一の親友とし最後の時まで変えないことを誓う」

 シグルボルトの紋章が光を放ち直哉の体の中に光が消えた。

 「我直哉は得た力を親友と呼ぶ者の心に反しない様に使うことを誓う」

 光を放った紋章がシグルボルトの中に消え、一分後寿命と生命力の融合が始まった。

 「おお何かが流れ込んでいる感じがする」

 「僕の方も直哉から魔力が流れ込んでいる感じがあるんだ。魔力の問題は解決しそうなんだ」

 「今の所大丈夫見たいだね」

 香織が安心した様な口調で言った。やはり不安だったようだ。

 「知識が一部思っていたのと全然違ったのを除けばな」

 「問題があるのお兄ちゃん?」

 「魔法何だが龍は適当に使っているらしい。理論が無い。人間にとっての手足の様に使っている」

 「それは僕のセリフなんだ。この世界の知識が細かすぎるんだ。火はただ燃えるでいいんだ。何で酸素が必要だとか余計な知識まで在るんだ」

 聞いていた皆は不安を隠せなかった・・・。皆で食後のお茶を飲みながら時が過ぎるに任せていると突然二人が声を上げた。

 「終わった」

 「本当に終わったのお兄ちゃん?変わった様に見えないけど・・・」

 「いや終わった。例えばメガネを取っても問題ない」

 俺がメガネを外して物を見ているのを見て両親は驚いて居る様だ。俺の視力は0.1以下だ。ハッキリ言ってメガネ無しの生活は無理だ。香織は俺が変わったことを突き付けられて、複雑な気分になっている様だ。

 「ねえお兄ちゃん、確か並みの剣や魔法では傷つかないんだったよね」

 そう言うと何と香織は素早くフォークを刺してきた。驚いた俺は動けず刺された。しかし体に刺さる事は無く、傷は少しもつかなかった。

 「ななな、何をする。危ないだろうが」

 「本当に大丈夫か確かめたかったの。私は一緒に行けないから心配で・・・」

 「香織、もう少し穏便なやり方を考えなさい」

 「でも直幸さん香織のおかげで少しは安心出来たわよ。異世界は安全とは限らないのだから傷つき難いのは良いことよ。衛生環境も普通以下に決まっている感じだし」

 「まあ、香織の言うことも分かるしもう良いよ。さて体と知識の慣らしもあるし、今日は風呂入って寝るよ。明日は朝から持って行く物を集めないと行けないし、香織も手伝ってくれるよな」

 「任せてよお兄ちゃん」

 「シグルボルト、出発は昼過ぎで良いかな」

 「魔力の方は回復しているはずだよ。完全回復は無理だけど」

 それを聞くと俺はシグルボルトと共に風呂に入りベットで眠った。

 15/07/16 ここまで読んでくださった皆様へ。この一話で書かれているのは飽く迄も龍の視点からの歴史です。別の視点からだと見えてくるものや間違っているものが多々あり、一つの視点からでは真実は見えないというのを書くために書いています。現在まだ作中でちゃんと書けていませんが・・・別に暗い悲劇の話を書きたいわけではありません。ただ主人公があり得ないほど上手くいく話を書きたいわけでもありませんが・・・。また現在予想以上に話の進みが遅くなっています。ネタバレになるかな?と思ってあらすじなどでも書いていなかったのですが、直哉と香織は遺産やらで過去に色々あり、更に明かされる知らなかった真実などでドタバタします。また異世界でも紆余曲折で王になってしまったので、ドタバタやりながら安定させなければなりません。元々そうやって経験を積んで成長させ、問題を解決させる心算でしたが、当初の予定と多々変更もあり、いつ終わるのやらと言った状況です。ゴホン、つまり何が言いたいのか一言でと言うと「あらすじから想像されるお話しと現状違いますが、今は初めの方に書いている穏やかな日常や王になって治める異世界の国がどう変わるのか、徐々に知っていく事によって見えてくる二つの世界の真実とは?というのを、のんびり御つき合い頂ければ幸いです」と言わせてほしかったのです。だいぶ前から気になっていたので・・・。ゴホン、では書くのに手一杯で指摘された修正も出来ていない作品ですが、少しでも興味が生まれたのなら最新話まで読んで頂けると幸いです。

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