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デッドアンドアライブ  作者: 天狼
序章 1
8/9

桜が咲くと書いて

「あ…あの…」

「はい

なんでしょうか?」と

女性は僕の言葉に聞き返すが


喉の奥に言葉が詰まり、言葉が出ずにモダモダしている僕に女性は

「どうされたのですか⁉︎

まさか…転移の際に何か異常をきたしたのでしょうか⁉︎」

と慌てふためきだした。


僕は渇いた喉に唾液を飲み込み、少しずつ言葉を発する事にした。


「何故…僕が…」

「貴方がこの世界に唯一呼べる、其方側の方だったのです」

「神隠しの…」

「はい!

神隠しとは言いましたが、其方の方が迷われるのは年に1人かどうか位なのです」

「その人達は…」

「この10年間貴方を入れて、3人。

1人は6年前に迷われて、2年前に亡くなられました。

もう1人の方2ヶ月前に迷われて、今は別の城に居らっしゃいます。

それ以前の方々は…全員戦死されました…」

「どうして…わかる…」

「この世界のそらには異世界の方々が居らっしゃれば赤く点滅するのです。

今はそのそらに赤が2点

貴方とサラ様だけなのです」



…ちょっと待て


僕の拙い言葉に即答していく女性。

その最後の言葉に僕の心は締め付けられた。


「…サラ…どんな子…」

言葉は拙いが、僕は身体を急激に起こし

女性の肩を両手で挟みかけるように捕まえて問いかける。


それに驚いたのか

女性は先程までとは違い、よろけながら慌てふためき、即答出来なかった。

なので僕は、もう一度女性に


「その子…どんな…

文字とか…」と問いかけた。


その言葉に女性は慌てながらも

「そ、其方の世界の文字はこちらで使えませんのでわかりませんが…

名前でしたら 桜が咲くと書いて、サラだとお伺いしておりますが⁉︎」と答えてくれた。


「何処に居る⁉︎」と自分でも驚く程の怒声のような声を返し、女性が驚きながらも指し示す指を辿り、崩れ掛けた壁から指し示した城に向かって駆け出した。

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