第8話 魔王決戦ー忘れてたわけではないー
ドン
ドドン
ドゴォーン
ドパン!ドン!ドドパン!
文字で効果音を表現できるようになりたい。。。
(by 作者)
激しい音が鳴り響く
高次元の存在同士の戦いは一撃一撃が核爆発に匹敵する衝撃波を発する。
「主さマ…もう3ヶ月戦い続けてル。そろそろお腹空くころですかネ?」
拳のぶつかり合う音が、ひと際激しく、ひと際輝く閃光と共に鳴った
「アっ!!勝負ありですネ!」
マリンが手を振る先の空から、着ていた鎧は砕け、上半身が露わになった1人の男が降りてきた。
魔王
もはや魔族の王とくくるだけには収まらないほどの存在感の男が地上に降り立った。
ポン
[ユウスケのレベルが530002に上がった]
[マリンのレベルが50131に上がった]
白いメッセージコマンドが現れ、消えた。
『あ〜〜っ、しんどかったぁ〜』
「お疲れ様でした主さマ!とうとう目標レベル達成しましたネ♪」
『レベル53万か〜。達成感ハンパないよ』
うん、間違いない。
最後に戦っていた創造魔王のレベルは50万。本体である我は51万5千と、そこまで大差のないレベルだったが一気に上げたかったのが本音である。
『ホント、もう肉弾戦しかないから気力勝負だもんな』
そう、高次元の存在は
魔力を高めた魔法だろうが、聖属性の武具だろうが、耐性という言葉を無効化して全く意味の無い結界を常時オート発動しているのである。したがって、己の筋力魔力精神力、いわゆる全てのエネルギーを拳や脚に集中し、1枚で核爆発をも防ぐ魔法結界で数十枚重ねた結界層を貫き相手の体に物理的に叩き込む。という他手段が無いのである。
『これでやっと、自分の戦闘力を自慢気に言い放つことができるよ』
「今までも充分言えるレベルだったじゃないですカ?」
『・・・いや、ちょっとね。男のロマンなのさ53万は』
「??そう、ですカ。。。」
その内機会があれば教えてあげよう。
『や〜、でもマリンも相当強くなったよね。悪魔公なんて、普通の魔王なんか相手にならないさ』
「いえいエ、主さまの足元にもおよびませんヨ」
『そうだなぁ、、、強くなり過ぎた。なんて、油断大敵な発言はダメだね』
「ずっト、約束を守っててくれたんですよネ。。。」
もうマリンを泣かさない
そう誓ってから、もうすぐ11年か。。。
来月はマリンの誕生日だ。
詳しい誕生日がわからなかったので、魔眼でマリンの誕生日を調べようとした時があったのだが、
「主さまと出会った日に私は産まれましタ」
と強く主張してきたので、その日を誕生日にした。
マリンが16歳になる。
結婚できるお年頃だ。
体的にはもはや凶器としか言いようがないほど出来上がっている。間違いなく、今の我の戦闘力でも瞬殺されかねない胸とくびれと尻のラインが目に入る。
加えて顔は整い過ぎた神の芸術のようだ。
幼女の様なあどけない表情からチャームタップリの魅惑の表情まで、まさに悪魔的な色気を持ち合わせている。
そういえば、
2人きりで10年以上過ごしてきたわけだが、3年ほど前に1度仲間を創造しようか?とマリンに持ちかけたことがあった。
「私だけではない物足りないということですネ?」
というマリンの圧倒的威圧感と威圧乳にダブルで押され、
『ま、まぁ、今の2人のレベルからしたら、足手まといが増えるだけかもね!』
とどうにか難を逃れることには成功したのだが。。。
マリンは恐らく、いや、確実にヤキモチ妬き屋の大将であろう。
ちなみに、1度も彼女に手を出したことはないよ!
だって、彼女はまだ未成年!
今では我も35歳ということで、10代の女の子に手をかけるのはどうかなと思うわけだ。
うん、我大人。
我という言葉もすっかり板に付いてしまってる。
「あっッ!いけなイ!主さまの戦いがいつ終わってもいいように金剛鯨の切り身を解凍してたんでしタ!!」
ははは、マリンは忘れっぽいせっかちさんだな
ん?なにか我も忘れてるような…
(主さマ!聞こえますカ!?)
ん?マリンからの魔眼視念だ
慌ててどうしたのだろう?
鯨の切り身を金王猫にでも持っていかれたかな??
(あぁ、聞こえてるよ。どうした?)
(勇者ガ!勇者が城に入ってくる模様でス!!)
っっっっっ!!!!
忘れてたーーーーーーー・・・
レベリング廃人になってすっかりゲーム目標忘れてたよ
てへぺろりん
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『フハハハハハ』
とりあえず、魔王らしい笑い方から入ろう。。。