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らくはどう?  作者: 涙涙涙
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第5話 第一の眷属

魔王城で目が覚めてからある程度身辺のの把握をすることができた。


スキルに関してはスキルポイントを必要分振り分けたらスキルが使えるようになる、という感じで、とりあえずは話し相手が欲しいので[魔物進化]というスキルを解放して、肩に止まっていた黒鳥を知識ある上位魔物に進化させてみた。


ちなみに、スキル解放に必要なポイントは300Pだった。初級の火魔法などのスキル解放には10P程度必要なのと比較して[魔物進化]は上位スキルというのがわかる。

所持スキルポイントは、、、10000Pだ。

安易な設定だなと思うのは、この際後回しにしよう。


スキルを解放すると

[スキル:魔物進化 を解放しました[魂魄0]]と白枠のログが表示されると同時に、頭の中に発動に必要な条件や発動ワードが浮かび上がる。

『魂魄?なんだろう。。。』

ステータス表示に新たな項目が増えた。


とりあえず、黒鳥をターゲットオンして念じてみる。


『魔物進化』


スキル名そのままだが仕方ない。そういうものらしいから。


[魔コウモリが使い魔に進化した]

白枠のログが表示される。

同時に、肩に乗っていた黒鳥が目の前に飛び降り、紫色の発光を始めた。けっこう眩しいな。


『やっぱ翼からしてコウモリだったんだな』

ゲーム画面で見るよりも、実際はファンタジーらしい。


発光が収まると、肩にかかる位の金髪で、コウモリの翼を背中に生やした5〜6歳の幼女が立っていた。

美少女、だな。素直な感想である。


語り物に金髪幼女が多いのは気のせいにしておこう。

なにより、オレは好きだ!

ロリに欲情はしないけどね。可愛いは正義。


「進化させていただきありがとうございまス!主たマー♪」


おお、喋りが流暢になった。

声高らかに感謝の意を込め金髪幼女が胸に飛び込んできた。フレンドリーなヤツだ。仮にも魔王だぞ。

まぁ、出会い頭に肩に飛び乗る鳥気質だろうから、大人なオレは気にしない。


『やぁ、やっと喋ることができたね。オレの名前はユウスケ。君の名前は?』

「名前は無いでスー!主たまがつけてくださイ♪」


きたか、、、名付けイベント。


『名前か。。。パッと出てこないもんだな。よし、マリンにしよう!』

昔飼っていたインコの名前とは言うまい…

「マリン!良い名前でス♪お気に入リ〜☆」

このはしゃぎようだと、言っても喜ぶかもしれないけど、一応ね。


くるくると小さな翼で飛び回るのを見て嬉しくなる。

はて、どうやってあの小さな翼で飛ぶのだろう?

いや、揚力とか無粋なことは言うまい。


『マリン、この世界のことを色々と教えて欲しいんだ。なにせ、産まれたての魔王なんでね。』


飛び回るマリンがチョコンと玉座の前に舞い降りた。


「マリンもよくわからないでス!気がつくと玉座の間で主たまを待ちわびていたのでス♪」

『そうか、じゃあ俺たちは産まれたて同士、一緒だな』

「主たまと一緒〜♪すてキーー!」


ピョンと膝の上に飛び乗り抱きついてくる金髪幼女。

可愛いな。

いや、ロリコンではないぞ。むしろ年上好きだ。


とりあえず、喋ることのできる相方ができたのは嬉しいが、やはりこれからの動向は手探り次第か。イージーな方が良かったなと思うのは素直な気持ちだ。


ん?もう一回進化させたら知識が上がるのかな?


マリンを膝に抱えてメニューを開き[魔物進化]を実行してみる。

あれ?何も起こらない。


[スキル実行に必要な魂魄が足りません]

と白ログが出た。

そのままマリンに目を移すとマリンの頭の上に

[進化必要魂魄10P〜]

と表示が出ていた。

スキルでターゲットオンにすると表示が出るようだ。


なるほどね、魂魄0ってこれか。

ということは、マリンが進化したのは何も消費することがない上での最低限デフォ進化ってとこか。


喋ることができるようになっただけでも嬉しいけどね。


さて、ヘルプで魂魄の入手方法を調べてみる。

[A、人間や魔族・亜種族など生命をもつ種族を討伐する]

ふむふむ、要は魂ね。

てことは、植物や虫でも良いのかな?

[A、ある一定量のエネルギーをもつ生命体に限定されるので、微少な生命体からは魂魄は入手できません]

なるほど、虫や植物や家畜とかからは取れなそうだな。


やはり、殺生は避けて通れないか。。。

気が進まないがこういう世界だもの、仕方ない。

腹を決めよう。


「主たマ??」

物思いにふけっていたオレをマリンが心配そうに覗き込む。

『あぁ、ごめんごめん!ちょっと考え事をね!

そうだ、スキル[魔族創造]で仲間を増やすこともできるけど、今は2人しかいないしマリンが1番目の従者になるからさ、オレのことも名前で呼んでいいよ!』


マリンの小顔で大きな瞳が見開く。

「主たまヲ!?ユ、ユ、ユウスケたまって呼ぶってことですカーーー!??」

『ふふ、そうそう。別に様もいらないしね。ユウスケでいいよ。』

「ダメでスーー!!そんなの絶対できませン!!」


うわ、怒った。ぷんぷん丸だ。可愛い。

「そもそも魔王様なんですから下僕との縦関係はもとより端からみたときの権威というものがありましテ・・・クドクドクド」


うわ、よく喋るようになってるな。

ぷんぷんした頭を撫でながら、

『わかったよ、マリン。ごめんごめん。そういうことはあまり気にする性格じゃないってだけだからさ。』

「もウ!主たまにはもっと威厳をもっていてほしいでス!自分のことも『オレは〜』とかじゃなくて『我こそは!』くらいで丁度いいでス!ぷんぷん」

『はいはい、我は心得たよ』

「はイ!そうしてください主たマ♪」


ある程度マリンが落ち着いてくれたみたいで良かった。

子供の扱いは慣れてないからな。。

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