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らくはどう?  作者: 涙涙涙
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第2話 選択肢

魔王の回想シーンに入ります。。。

勇者との戦いが始まる11年前。。。

我はいわゆる普通の会社員(24)だった。


関西圏に住み、仕事帰りの電車に揺られながら駅を降りた所のコンビニで買い物をして帰り、ビールとつまみを頬張りながらゲームをするという毎日を繰り返していた平凡なサラリーマンだった。


『あ〜あ、高卒じゃなくて大卒とってたらなぁ。もう少し贅沢な生活できてたかもなぁ』


そんなことをぼやきながら今日も家に帰りビールの蓋を開けながらゲームの電源を入れる。


自慢じゃないが、オレは『たられば』をよく使う。

たられば人間だ。

何も生み出さない、非生産的な言葉を使い妄想にふけるのが好きなのだ。


正直、こんな性格は治したい。

前を向いて歩いていきたい。

そんな風に考えることも、最近ではなくなってしまった。


そんな俺が毎日欠かさず、飽きもせず打ち込んでいるのがゲームだった。

勿論、同じゲームではなく幅広く手をつけている。


不思議なことに、ことゲームに関しては

得意の『たられば』を使うことがなかった。

こーしていたら、あーしていたら。

そんなこと考える暇があればレベルを1つでも上げるべきだと考えていたからだ。


ただ、1つのことを除いて、だが。


家で暇さえあればやっていた大好きなRPGを最終クリアしまくっていて99周目のラストボスを倒すところだった。目標は100周クリアだった。やり込み型のゲームだったので、周を繰り返す毎にレベルを引き継げるシステム。ゲーム内の自分のパーティーはMAXレベルに達していて、勿論ステータスは全てカンスト。

ラスボスも画面を見ずに[たたかう]を連打してるだけで簡単に倒せるのだ。


『次は何のゲームやろうかな。。やっぱやり込み型がいいよね!』


ふと、我に帰る。


『あーあ、オレ、30過ぎてもこんなにゲームばっかやってんのかなぁ。ゲームの中に入れたらなぁ。モンスター倒してレベル上げてお金も稼いで。自分と平和のために冒険して。』


まぁ、誰でも一度は考えたことがあるはずだ。

オレがゲームに関して唯一使う言い訳『たられば』

『ゲームの世界に入れたら』

俺の場合は、真剣にここ20年ほど願っているのだが。。


ふと、画面に目をやると、HPバーが赤く染まり主人公勇者が瀕死になっていた。他の3人の仲間は戦闘不能になっている。


『??なんで??』


このゲームでは自分の育てたパーティーを倒せるような敵は存在しないはず。


『てか、なにこのボス。。。?見たことないけど。。』


いつも出てくるボスキャラは、画面に半分くらいの大きさで、禍々しい黒のローブに身を包み大剣や斧、杖や槍を6本の手で携えるお約束的なTHE 魔王 的なキャラだったのだが、ふと目をそらしている間に姿が激変してる。。


『バグか??なにこのキャラ?見たことないな。。』


一筆書きしたような、子供がお絵描きしたような、針金のような体をした敵キャラが画面に表示されている。


とりあえず、画面に体を向き直してコントローラーを握り自分流戦闘体勢を整えた。


『どんな攻撃してきたんだろう??

とりあえず、回復、と』


回復呪文を主人公が唱えHPゲージがフルになる。

が、次の瞬間敵の攻撃ターンになり、一撃を入れてきた。

ダメージ表示はゼロだ。にも関わらず、主人公キャラが戦闘不能になった。


『あらら、こりゃ完全にバグだな』


このゲームは、パーティー全員が死亡になると

GAME OVERが表示され、その後[戦闘をやり直す][記録した地点からやり直す]の2択が出てくる。今回も選択肢が出てきたのだが、一つ多い3択になっていることに気づく。


『あれ?こんなんあったっけ??』


戦闘で全滅すること自体久しぶりなので、久しぶりに見る選択肢に違和感を感じたものの、記憶違いなどよくあることなのでそこまで驚くことはなかった。


[戦闘をやり直す]

[記録した地点からやり直す]

[自分の手で倒す]


??

自分の手で?

よく意味がわからない笑


これもバグかと思いつつ、とりあえず物珍らしさで3番目を選択しボタンを押した。


ハードからディスクを読み込む音が聞こえてくる。


NOW ROADING


と表示される画面。

いつもなら読み込み時間は長くて20秒くらいだが、一向に読み込む気配がない。


『調子悪いのかな?』


まぁ、長年使い込んだ古いハードの読み込みが遅くなることは珍しいことではないのだが、1〜2分経っても1%から読み込みが進まないのでそのまま放置して寝ることにした。


ハード横のゲームパッケージに表記してあるゲーム会社ロゴをふと見つめる。イニシャルのアルファベットを剣と竜が絡みつくようなロゴマークだ。


『エリックソン、か。オレが小学生の頃から続いてるRPGシリーズだしな。デバッグも相当資金かけてるだろうし、バグなら会社に投書してみようかな。。』

などとふと考えてみる。


明日は休日だ。独り身の自分に何も予定が無いことを確認し、あのバグキャラがもう一度出てくるかなと思いながらテレビの前の万年床に横になった。。。

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