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らくはどう?  作者: 涙涙涙
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第17話 エルフも木から堕ちる

この話で当面執筆中止となります。

高さ3mほどの入り口の横に、高さ20mほどの高さの見事なスギの木のような大木が生えていた。

頂上付近に拳大の蜂が飛んでいるのが見える。

石蜂だ。


「あの木のてっぺん近くに蜂の巣があります。カルバ様は睡眠魔法を巣に向けて放ってください!バン、ガシー、メルは洞穴と周囲の警戒を!ユウスケ殿はペーターと共にハチミツの回収が終わるまで見守っていてください!私は巣のハチミツを取りに行きます!」


ベルトが皆に指示を出しそれぞれが動く。

道具袋から蜜壷を取り出しベルトが木の上に向け飛び上がる。


バン、ガシー、メルの3人は洞穴の入り口を囲むように全体を見回している。

カルバが魔法の詠唱を終えたようだ。


「・・・■▼■睡眠魔法!」


木のてっぺんを薄紫色の正方形が囲う。

巣の周りを飛んでいた石蜂が数匹、ボトボトと落ちてきた。


オレとペーターとマリンは木の上を見上げる。


「よし!ベルト今だ!」

カバルの声を聞きベルトが巣に向けて上昇していく。

薄紫色の正方形が消えた。


おかしい。。。

魔力の塊が消えていない

魔眼には睡眠魔法の魔力が残っているのが見える

あのままでは、、、


「洞穴の奥から熊蟻が出てきそうだ!3人で食い止めろ!」

カルバが警戒していた3人に向け叫んだ。

「なに!?」

バンを先頭に戦闘態勢をとる3人が洞穴の中に入って行った。その瞬間、バン達の頭上を通るように火球が洞穴の奥へと跳んでいった。


ドンッ!穴の奥に壁が当たった音がした後、奥の方からカサカサカシャカシャと沢山の足音が聞こえてきた。


「っっなにを!?」

バンが叫んで洞穴の外へ振り返ると同時に2発目の火球が洞穴の入り口天井を破壊し入り口が塞がれた。


「父さんっ!!」

木の上を見るとベルトが力無く落ちて枝に突っ込んでいた。薄紫色の正方形、睡眠魔法が再び展開されている。


火球を打ち出し睡眠魔法でベルトを眠らせたのは、

カルバだ。


「くっくっくっく、、、ふあーははははは!!!」


・・・悪者の笑い方だ。わかりやすい。


『ペーター、後ろの木の陰に隠れてモンスターが来ないか周囲をみてろ。何かあれば叫ぶんだ。大丈夫、父さんも皆もオレが助けるから』


「う、うん」


ペーターが駈け出す前に念のために魔法結界をかけておく。30層ほど。


笑い声と共に翠色の髪の毛が根本から毛先に向けて徐々に黒く染めあがっていく。はぐれエルフに、堕ちたようだ。


「いやー、ココまで案内してくれてご苦労様だったよ。1人で森をウロつくのはなかなか危険だったのでね。特にこの時期は」


『お前、何のためにこんなことするんだ?』


「何のため?ふっ、どうせお前達にも消えてもらう運命だ。教えてやろう!カネだよ、お金!石蜂のハチミツを熟成させた琥珀は金塊と同様の価値を人間共がつけるのさ!」


『金。。?エルフにとってそんなに必要があるようには思えないんだが??』


「そうさ、普通はな!だが、この世に産まれて9万5千年。。。あとたったの5千年も経てばハイエルフになれない我は世界樹に還元され何処かで新しい命として生まれ変わる!どうせ死ぬなら、エルフの里を出て好き勝手に生きてやろうと思ったわけさ!」


『はぁ、、、お前さぁ?そんな考えだからハイエルフになれないんじゃないの?あんたバカぁ?だよ。よくアークエルフにまでなれたもんだな』


「!!!!だ、だ、だまれぇっ!」


直径2m程の火球を出してくるカバル。

灼熱の炎の塊は、触れていない地面をもブスブスと焦がしている。


「ひゃひゃひゃ!我が究極の業火魔法で、死ねぇ!」


スパンっっっっっ!!!!


・・・水??


カルバにはユウスケが右手を前にかざしたのは見えた。

それと同時に目の前の業火球が白い水蒸気とともに一瞬で消え、自分が水浸しに濡れている理由が、理解できない。頭が追いついていなかった。


「ぶ、、ぶぁかな!?なぜ、我の魔法が消えたのだ!?キサマ!なにをした!!?」


『え?熱いから水で消した』

チューってね。指先から水魔法を水鉄砲のように出す。


「水魔法だと!?詠唱もしてなかったではないか!まして、冷気魔法ならまだしも、蒸発しない水を出すなど、、、どれ程の魔力を必要とすると思って、、、、、っっ!!?」


トンっ!


一瞬で間合いを詰め

やさし〜く鳩尾に掌底を打ち込んだ。

洞穴の横の壁までカルバが吹き飛ぶ。


『知らないよ。出るものは出たんだ』

悪人のセリフは途中で切ってもよし、と。


さて、

ペーターは無事かな、、、?

お!無事だな。

目ん玉が飛び出るんじゃないかってくらい驚いて口が開いたままになっているが、仕方ない。

きっとよほど怖かったのだろう。


『ペーター、もう大丈夫だよ』

「う、、うん。。はっ!!父さんは!?」


おっと忘れかけていた。

木の枝に引っかかっていたので飛んでゆっくりと地面に降ろす。


『ペーター、父さんをちょっと見ててくれ!』


そのまま石蜂の巣まで飛んだ。

デカイなぁ。。

2m程もある蜂の巣をユサユサと揺する。

ポトポトっと眠っていた蜂が落ち、最後にボトっと大きめの女王蜂が落ちてきた。


『ゴメンよ、ハチミツを少し分けてもらうね』

ベルトが握りしめていた蜜壷にハチミツを詰める。

ついでに、ストレージから水筒を出してこちらにも詰めて懐にしまった。

何かの役に立つかもね。


目的のハチミツゲットだぜ!

ペーターの元へ降りていく。


「あっ!バンさんやガシーさん、メルさんが!!」

あぁ、そちらも忘れかけていた。

いけないいけない。


『大丈夫だよペーター、あっちには。。。』

マリンが居るから、と言いかけた瞬間

洞穴の入り口がドゴン!と音を立てて開いた。

中からマリンが岩盤を打ち抜いたようだ。

中に3人が入ったと同時に、マリンを超速度で洞穴の中に送り込んでいたのだ。飛んでいく速さは

オレ以外見える者は居ないだろう。


「なんなのこの子!?一人で熊蟻20頭も倒しちゃったけど!?」

「わははは!いやー助かったわい」

「ふっ。羽妖精に助けられるとはな」

メル、バン、ガシーが口々に洞穴から出てきた。

遅れてマリンがぴゅいーと飛んで出てきた。


「主さま!熊みたいな蟻さんの巣だったので、全員お寝んねしてもらいました!何匹かは気を失ってるだけですので、攻撃してきた熊蟻さん以外は生きてますよ」


いぇーいと目の前を飛んでるマリンがVサインをしてきた。なんだ、その褒めて欲しそうな仕草は?

攻撃してきた蟻熊さんは?撲殺か。


『よくやったマリン、偉いぞ』

人差し指でマリンの頭を撫で撫でする。

えへへ〜とデレデレしながら肩にぴょんと乗ってきた。


お、どうやらベルトの意識も戻ったようだ。

「くっ。。急に意識が遠くなって、、、一体どうなったんだ??」

『今回の石蜂騒動の原因はアイツだよ』


親指でクイっとカルバがめり込んでいる場所を指す。


「オイラも見てたんだ!アイツ、はぐれエルフになったんだ!!」

「そ、そうでしたか。。。カルバは、里に連れ帰り裁きを受けてもらいましょう」

『あぁ、そうだな。手加減したし死んじゃいないと思うよ。オレまで罪人になるのは嫌だからね。それより、眠った蜂が目を覚ますと危ないから、サッサと里にもどってクララちゃんを助けよう!』


そうだとばかりに皆急いで帰る支度を始めた。

カルバはバンとガシーが蔓で縛り担いで、

ベルトとメルを先頭に、来た道を戻って行った。


里に着いたのは、日が上りきった昼過ぎだった。



あぁ、腹減ったな。

エルフランチが待ち遠しい。。。

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