第15話 エルフな仲間たち
・・じさま
・るじさま!
『・・・ん。。』
「起きてください!主さま!!」
『ん。。マリン、おはよう』
元のサイズに戻っているマリンに起こされた。
まだ眠たい瞼をこすりながら窓の方を見ると空が青みがかっていた。
「主さま!そろそろ集まる時間ですよ!」
『ふあぁぁ。。。まだ寝れるや』
6時間ほど眠ったらしい。ヘルシーなエルフ食を食べたからかな、体の調子が良いようだ。
『なんで元のサイズになってるんだ??小さいままだと眠れなかったのか?』
「へへーん、実は主さまにコレを作っていました」
布のような繊維の葉っぱでできた綺麗な黄緑色のバンダナを差し出してきた。タンスの上にあった裁縫セットで作った跡がある。
「主さまが眠ってから窓から外を眺めてたら、すぐ傍に大きな葉っぱがなる木があったのでとってきました」
『あぁ、魔眼を隠す即席で袖を破いただけの布を頭に巻いていたからな。うん、ありがとうマリン』
お礼を言うと頬を赤らめ照れている。
へへへっと、照れくさそうに笑うとマリンはポンっと音を立てて小さな妖精サイズに戻り肩に乗ってきた。
つけていた布を頭からとり、
[エバの葉のバンダナ]
を頭に巻き直した。
『うん。ピッタリだ』
葉っぱを切って縁を縫っただけのシンプル加工だが、全く問題ない。つけるのを見ていたマリンが嬉しそうに足をぱたぱたさせている。
トントン。ノックする音が聞こえる。
「ユウスケさん、朝食の用意ができましたわ。起きていらっしゃいますか?」
ミーナさんの声だ。
『はーい!もう降りますね』
「ベッドの横のタンスに着替えが入っていますので、そちらもお使いください」
タンスの引き出しを開けると、着ていたのと同じような緑色のエルフの民族衣装が入っていた。エバの葉でできているようだ。金色の刺繍がシンプルに彩られている。
着替えてから部屋を出て階段を降りた。
ペーターがテーブルに座り朝食を食べている。
「あっ!おはようユウスケ兄ちゃん!」
「ユウスケさんおはようございます」
『おはようございます、ミーナさん、ペーター』
「ユウスケ兄ちゃんも早く食べなよ!」
「主人は先に出ておりますわ。広場で今日の採取の打ち合わせを大人たちですると言っていました」
皆んな朝は早いんだな。
日の出とともに起きる、というやつか。
席に着きエルフモーニングをいただくとしよう。
黄金麦のコッペパン
韋駄天鶏の卵の目玉焼き
象耳豚のベーコン
エバ根菜のスープ
ステキすぎる。ふぁんたじーモーニング。
『いただきます』「いただきます」
うん。美味い。
マリンも自分の身長サイズのパンに齧り付く。
「は〜、食べた食べた!オイラ準備万端だよ!」
ペーターが先に食べ終えお腹をさすっている。
『ペーター、今日の動き方だけど、集団の最後尾に俺たちは歩こう。オレの前をペーターが歩いて、ペーターの前を大人たちが歩く形でね』
「うん!わかったよ!魔物が出てきてもへっちゃらだい!オイラの風魔法で全部吹っ飛ばしてやるさ!」
ほぅ、ペーターも魔法が使えるのか。
戦力把握のため、
どの程度魔法が使えるか聞いてみた。
ミーナさんも一緒に説明してくれた。
エルフは幼年期にどれだけ精霊に愛されるかで使える魔法が変わってくるらしい。
精霊はごく身近に存在し、風が吹けばそこに風精霊が、火が燃えていればそこに火精霊が、大地のそこかしこには土精霊が、水の流れには水精霊が、そこには必ず存在すると。
エルミンと呼ばれる幼年期の子供時代に、妖精が気まぐれに現れ頬にそっと口付けしたら愛される。
一般的には1〜2つの精霊から愛されるのが普通らしいが、
ペーターはなんと、風土火の3精霊から愛されている優秀な子供らしい。
驚くことに、クララはエルミンに至ってから間もなく風土火水の4精霊に愛されたらしい。これは、ハイエルフに至るのに必須条件だそうだ。
[羽妖精]…0〜99歳 今のマリンの状態 てぃんく
[エルミン]…100〜999歳 [幼年期]
[エルフ]…1,000〜9,999歳 成人[青年期]
[アークエルフ]…10,000〜99,999歳 [中年期]
[ハイエルフ]…10万歳〜 世界樹の声を聞ける長老
マナの貯まり具合によって進化の度合いは個人差があるらしい。見た目は幼年期に入り5〜10歳くらいの子供。青年期から今のオレの見た目と同じくらいの18〜22歳くらいに成長し、そこから見た目が老いることはないらしい。
魔物に襲われた時など生命が消える危機に瀕した時に、急激に老人の姿に老いていくとのことだ。
年齢が1000歳になると、里で一人前と認められる成人の儀を受けることができ、結界錠水晶をもらえるそうだ。
それまでは自分で里の外に出ることができない。
アークエルフに進化した者は人間でいう貴族の様な存在になるらしい。ある程度の知識や魔力、力を得ているためそれ以上に向上しようという気が薄くなるらしく若干傲慢な者が増えるのだという。
齢10万年を生きた時点でハイエルフに昇華できなかった者は、世界樹に還元されていくとか。
ハイエルフに至ったものは[世界樹の種]を生み出し植えることができ、その根本に自らの里を築くことができる。
しかし、
ハイエルフに至る者は、10万年に1人程、極僅かなのだ。
ここエルビアンの長老はリーゼ。
現世界の五代ハイエルフ、
ラーマ=ラーマ
リーゼ=リーゼ
ルナ=ルナ
レミリア=レミリア
ローザ=ローザ
の1人だ。里の者は全てその加護を受け、字をもらう。
ステータスを確認したところ、実はオレも[羽妖精]だ。
サイズ変更と羽の出し入れは任意でできるらしく。マリン共々容姿に関してはスキル[容姿変化]で、魔族の時の年頃が自動的に反映されているらしい。
もし、オレがニューゲームで始めた場合は幼年期を過ごさないといけなかったようだ。
「説明が長くて読むのに疲れるよ!ユウスケ兄ちゃん!」
『ああ、ごめんごめん』
読者用の文章なのに。。。恐るべしエルフボーイ
『よし!じゃあ出掛けるとするか!』
「うん!お母さん、行ってくるね!」
「くれぐれも、気をつけてね。。。」
やはり子供の冒険には不安げな表情のミーナさんに見送られ、任せてくださいと手を振って家を出た。
広場に行くと、焚き火の周りに5人ほど大人のエルフの姿があった。皆、腰には細剣、背中には弓矢を背負い武装している。その内の1人はベルトさんだ。
「おぉ、ペーターにユウスケ殿。昨夜はよく眠れましたか?」
『はい、おかげさまで』
「今日は仲間が4人集まってくれた。この3人は私とほぼ同時期に産まれた幼馴染みで、左から
バン=リーゼ
ガシー=リーゼ
メル=リーゼ
だ。昔からの悪ガキ4人組が集まったというところだ」
「おいおい、悪ガキはもう卒業したろう?なぁ、ガシー」
1番大柄で体格の良いバンがスラッとした細身でクールな印象のガシーに言う。
「ふっ、そうか?バンはエルミンの頃から何も変わっちゃいないよ」
「そうそう、あんた達は昔から一緒。あたしは最近水魔法を駆使して肌に美容効果を高めてるからね。大人の女の魅力に磨きがかかってるわ」
スレンダーな身体でウッフンというようなポーズをとり、
綺麗な長い翠色の髪を後ろでポニーテールにした活発な印象のメルが言葉を足してきた。残念なのは、どう頑張ってもBカップにも届かない点だけのみだが、確かに美人だ。
ミーナさんやベルトさんもそうだが、エルフは美男美女ばかりだ。
「おい、下らん身の上話をしに我はワザワザ足を運んだのではない。サッサと森に入り終わらせるぞ」
端から見ていたエルフが声を張る。
眉間にシワを寄せた偉そうな口調のエルフだ。
魔眼に入る情報からは[アークエルフ]となっている。
なるほど、貴族みたいな上から目線だ。
「はっ、すみませんカルバ=リーゼ様。本日は我が娘クララのためにご足労頂き誠にありがとうございます。こちらは旅のエルフ、ユウスケとそのお供マリンと申します。息子のペーターの護衛として本日はご一緒いたしますので」
『どうも、ユウスケです』「マリンです」
ペコっと会釈する。
「ふん!せいぜい足手まといにならないようにすることだな。石蜂のハチミツは様々な薬の生成に役立つ。我が同行するのを幸運と思うがいい」
メルがオレに近寄り耳打ちしてきた。
「あいつ、アークエルフだからって威張り散らしてるけど、気にしないでね」
『ええ、大丈夫ですよ。ありがとうございますメルさん』
そう、どこの社会でも上下関係はあるものだ。
「オイラあのおっちゃん嫌いだ!」
こらこら、聞こえるように言わないのが大人の嗜みだぞ
「では皆さん、そろそろ出発しましょう!」
ベルトの掛け声で、俺たちは森に向かい始めた。
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[パーティーLv]
ユウスケ…530,002
マリン……50,131
ペーター…8
ベルト……23
バン………28
ガシー……20
メル………31
カルバ……34
エバの森[エルビアン]付近の
出現モンスターレベル…1〜20
[補足Lv参照]※サラッと流してください
勇者…………78
戦士…………71
僧侶…………66
魔法使い……69
ミーナ………18
クララ………5
イモリ………1
金剛鯨………70
熊蟻…………18
針頭虎………20
石蜂…………10




