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らくはどう?  作者: 涙涙涙
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第11話 引き継ぎ

『よう、、、久しぶりだな針金くん』


あい変わらず、子供の一筆書きのような銀色の針金のような円形の頭、一本筋の胴体と手足だ。


ポン


頭上に青枠のメッセージコマンド、青ログが出てきた。

久々の選択肢か??


[ニューゲーム]

[強くてニューゲーム]

[元の世界に戻る]


1つ目は、また新たにキャラ設定してゲームを始めるという事だろう。もちろんレベルやスキルは1からになっているだろうが。記憶は恐らく、、、そのままだろう。全くのカンなので根拠はない。が、オレのカンはよく当たる。


2つ目は、今のレベルやスキルはそのままで、新たにキャラ設定するだけの二周目周回プレイだろう。もしかしたら、魔王設定とかは変わらず、もう一度勇者に討伐されるのか??


3つ目は、、、たぶん今扉の前に見える光景の状態になるのか?いや、これも憶測でしかないが、こちらの世界に来た時系に戻るのではないか?24歳の頃に。

ここは久々にヘルプを出すとするか。。。


『マリン!』

「はイ!説明致しますネ」


・・・

マリン(ヘルプ)の説明によると、俺の考えとほぼ一致した。大きなポイントとしては、

1つ目の選択肢は何もかも1から始めるということで眷属であるマリンの存在も消失してしまうらしい。

2つ目の選択肢はマリンはそのままだがキャラ設定も全てそのままで、勇者が魔王を討伐してからの続きの世界を始めるということだ。要するに、先ほどの物語の続編である。

3つ目の選択肢は文字通り、元の世界と時間に戻る。

扉の中の世界は24歳のオレが人生を送り35歳になった世界を映しているとのことだ。

幸せそうな家庭を、築くことができる未来もあるんだな。。。


驚いたことに、扉の中のオレは針金くんがオレをそのままの人格などを引き継いで模写しているらしい。感覚的には[同一人物]となっているようだ。


けっこう、何でもありだな、、、


さて


選択肢が目の前にある


三択だ。


1つ目は論外だな。育てたステータスを破棄することはやり込みゲーマーとはいえない。例外はあるけどね。

とはいえ、マリンが消失するのは嫌だ。素直に思う。


となると、2つ目か3つ目か。。


[強くてニューゲーム]

[元の世界に戻る]


この2つを見ながら思案するオレを、

マリンが不安そうに見つめている。


「・・・」

『マリン。そんな顔して見つめるなよ。泣きそうになってるじゃないか』

「でモ、、、主さまの道は主が決めるのデ。。」

『はは!そうだな、オレの道はオレが決めるよ!』


そう笑顔で告げたと同時に、オレは選択肢を押した。


[強くてニューゲーム]


綺麗な金色の前髪から覗くマリンの目が一際大きく見開く。


うん、美人だ。高校生の年頃とは思えない程発育したハイウッドスター並みのスタイル。腰まで伸びた輝く金色の髪。


けっこう髪伸びたなぁ。。

オレも人のことは言えないか、肩につくくらい黒髪が伸びてるし。


なんて思うとマリンが胸に飛び込んできた。


「嬉しイ!嬉しいです主さマ!!」

美人さんにえーんと泣かれるのは慣れてない。

というか、そんなシチュエーションはリアルにあるわけがない。


背も、伸びたな。

今では身長176cmのオレの胸元に頭がくるくらいまでマリンは成長している。胸の当たる感覚がステキすぎる。


ポン


そんな神乳の余韻を楽しみながらマリンの頭を撫でている雰囲気を割くように音がなった。


やれやれ、

キャラ設定の時間か。


[種族]

[職業]

[引き継ぎデータ]


お?

名前はそのままか、当たり前だな。


ん、と。。。


ポンポンと青ログの選択肢を押す。


[種族]エルフ

[職業]魔法剣士


やっぱエルフはゲーマーの浪漫でしょ!!

浪漫もあるが、ゲームクリアの条件がハッキリしないままなのは寿命の心配をしてしまう。故に人間を選ぶのは忍んだというわけだ。次があればドワーフやスプリガンとかも面白そうだ。


最後に気になるのは

[引き継ぎデータ]だ。


押すとさらなる選択肢大量に出てきた。

108種類の中から5つ選ぶことができるらしい。

[レベル]

[スキル]

[お金]

[誘導妖精]

[魔眼]

を選ぶ。


魔眼があったのは嬉しい。スキルはポイントを振り分け解放したら良い話だが、マリンによると魔族創造などの固有スキルはなくなるとの事だったので、念のため。


お金は創造魔王を倒す度に多額のゴールド(このゲームの通貨コイン)が貯まっていたため、これも念のために。HPから始まりゴールドまで999...の羅列がステータス画面に並んでいて、億を超えた時点で数えるのは止めた。

チートですね、慣れたよ?


装備も引き継ぎ選択にあったのだが、例え始まりの装備でも敵になる者は居ないと思い、選ぶことはなかった。


それらを踏まえて、例え選択肢が1つだったとしても外せないのが誘導妖精、つまりマリンだ。


やはり、ガイドピクシーのような存在だったようだ。


全ての選択肢を押し終えた。


「主さマ。また一緒ですネ」


首を傾け上目遣いに涙目で向けられた笑顔に固まった。

美人で可愛さがあるなんて最強すぎる。

リアルにも1人くらい居たらいいのに。



ポン



針金くんから音がしたので顔を向けると、

針金くんの顔の中央あたりに[OK?]の文字が。


嫌な思い出が頭をよぎる。


またかよ。。。


死なないとは言えど、さすがに心臓を貫かれるのはまだ慣れてはいない。

とはいえ、

ゲーム進行の為には必要な行程なので、固く目を閉じ歯を食いしばりながらオレはOKを押した。


ひと思いに一撃っていうのはいいんだけども。。。


・・・ん?


心臓を貫く一撃がこない。。



焦らしか?


そんな高等テクを身につけたのか?

この針金は。


と思ったと同時に頬に流れる風を感じた。

耳には木の葉が擦れる音も聞こえてくる。


針金くんの一撃に身構えた緊張を解きながら、

オレはゆっくりと目を開けた。。。



二周目の覇道を歩み出す

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