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摩天楼
一人の"デイザスター"が背中に罵声を浴びながらその場をあとにする。
人間は、この時はまだ知らない。
今罵声を浴びせている背中に恐怖を感じることを
そして恐怖を知ることによって自分たちの無知を知る。
「よう!相変わらずの人気だな。」
一人の巨大な男が路地の曲がり角で話かけてきた。
「お前ほどじゃないよ。今日も大々的にニュースで出てたぞ。何ものかによって
一夜で組織壊滅てな。あれ、お前がやったんだろ?」
「あれーなんのことだっけなー」
「まっいいけどな、あんまり目立つ行動を控えろよ。面だって動かれて損するのは、こっち側なんだからな。」
「わかってるよ!」
二人は、薄ぐらい路地を通り壁の前に立ち止まった。
そして壁のある部分に手をかざす。
ギュイーン
認証確認 ID一致 デイザスター反応確認
ロック解除します。
ガコーン
大きな壁が二つに割れる。
そこには、ただ一つ大きなビルがそびえ立っていた。