ー4月2日ー
この小説はこのサイトの「岩田拓真」さんの
「影も時には日溜まりへ」の二次創作です。
よろしければそちらも読んで下さい。
ー4月2日ー
ヒナこと杉浦日奈は、ちょっと大きな山にあるちょっと大きな一本の桜の木に向かって走っている。
山の近くにいくと階段がある。そこを一段飛ばしでかけ上る。
階段は途中でなくなり、上り坂になった。
もちろん、一気にかけ上る。
山の頂上の近くになると、周りの木々はなくなり、辺り一面、緑の芝生になった。
その、中心辺りに一本の木。
決して大きくはないが二人ぐらいの雨ぐらいはしのげるだろう。
その程度の大きさの普通の木。
その木は桜がいっぱい咲いていた。
その木の近くに一人。
そう。その人こそ私の大切な人。
その人に気づかれないように後ろに隠れて…
「おねぇちゃん!誕生日おめでとぉ!!」
「ふぇっ!?…って、ヒナかぁ~驚かさないでよ」
「にっしっしっ 大成功ぉ~」
そういって私はピース。
「ピースじゃないのっ!本当にびっくりしたんだから…」
そういって、おねぇちゃんは、ほっぺをふくらましてそっぽを向いた。
ありゃ、やりすぎちゃったかな…?
ちょっと落ち込む…
「けど、ありがとっ!」
そういって、おねぇちゃんは私の頭を撫でてくれた。
「えへへ~ どういたしましてっ!」
そういっておねぇちゃんに、抱きついた。