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兄との交流

「お兄様ー!!!お兄様開けてー!!!」


部屋にこもって色々な書類を整理しつつ領地経営のことばかり考えてるだろう兄の元へ突撃する。


「どうした、リア」


「なんで勝手に決めてるのー!?」


「ああ、ジェネラス神父様のことか」


お兄様は私の頭を雑に撫でる。


「あそこと縁を結べば家の利益にもなるだろう」


「う」


「チャイルドパラダイスのことを考えてもいい話のはずだ」


「あうっ」


「おまけにお前は放っておいたら行き遅れになる」


「うぐぅっ…」


お兄様のダイレクト攻撃に私はタジタジだ。


「で、でもせめて私に言っておいてよー」


「先に言うと逃げ腰になるだろう」


「うっ…、お兄様は婚約者もいないくせにー」


「今契約結婚を打診している女性がいる」


「え」


契約結婚とは。


「伯爵家の姫君で、若手の小説家の方だ。俺も好きにするから貴女も結婚後も小説家を続けていい、という条件で打診している。子供は後継とスペアを産んでほしいともお願いしているがな」


「うわぁ」


我が兄ながらなんと乙女心のわかっていないことか…。


「あちらからも好感触の返事をもらっている」


「え、うそ」


「俺も彼女も変わり者と呼ばれるタイプだからな。子供に関しては、当然協力は求められたが」


「そりゃあ女の人だけの問題じゃないからね。そっかぁ、お兄様が婚約かぁ…」


「だからお前も、俺に流されてジェネラス神父様と婚約を結んでおけ」


お兄様のそれは、余計なお世話ではあるが私を思ってのこと。


であれば…。


「…考えとく」


「そうしろ」


お兄様には、敵わないなぁ。

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