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ティザーへのエール

「…ティザー」


「…っ」


しばらく泣いて泣いて、ようやく泣き止んだティザー。


ハンカチを差し出せばぐちゃぐちゃになった顔を綺麗に拭いて、そして笑った。


「ハンカチ、洗って返すな!」


「ええ」


「なあリア様。俺決めたよ」


ティザーは決意のこもった目で言う。


「償いの意味も込めて、俺は色々な技術をこれから身につけて行こうと思う。今労働懲役に課せられてるみんなにも負けないくらいの技術を」


「そう」


「それで、将来このチャイルドパラダイスの後輩たちに職業訓練を受けさせられるようにする。俺が教える。それが俺でもできる償いだと思うから」


「そうね…ねえティザー、貴方から償いの機会を奪ってごめんなさい」


ティザーは私の謝罪に一瞬きょとんとしてから、言った。


「リア様は俺を憐れんで助けてくれたんだろ。ここで過ごせて俺は幸せだったし、幸せだ。だからこそ今、ちゃんと償おうと思えるようになった。だから…俺の今更の償い、応援してくれるか?」


「ええ、もちろん」


そして私たちは眠った。


次の朝にはいつも通りのティザー。


だけれど、ティザーはその後意欲的に色々なことを学ぶようになった。


そして、自分なりの償いに向けて歩き出した。

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