ティミドの誕生日
春も半ばとなり、ミーの誕生日がやってきた。
ミーの誕生日会を開く。
「ミー、誕生日おめでとう!」
「え、えへへ…あ、ありがとうございます…みんなに祝ってもらえて、嬉しいです!」
ミーにみんなでプレゼントをして、祝福の言葉を送る。
ミーは控えめな笑顔を見せる。
天使。
「ミー、実はプレゼントはこれだけじゃないの」
「え?」
「ミーのためにね、明日もプレゼントがあるから楽しみにしててね」
「え?え?あ、ありがとうございます…?」
みんなも狡いとは言わない。
むしろよかったなとミーを祝福する。
ミーは戸惑いつつも、やはり控えめに笑顔を見せた。
可愛すぎる。
「おはよう、みんな」
「おはようございます、リア様!」
次の朝、はやくから孤児院へ行く。
みんなに挨拶をして、今日はミーだけを連れ出して馬車に乗せた。
ミーはちょっと困惑していたが、素直に馬車に乗ってくれる。
「リア様、プレゼントってなんですか?」
「ふふ、勝手に決めてごめんね。保護される前、一緒に働いていた仲間に会わせてあげたくて」
「え、いいんですか!?」
「うん、もちろん」
そして別の孤児院に着く。
ここにミーの奴隷時代の仲間がいる。
「ミー!」
「みんなー!」
かつての仲間と再会したミーは喜ぶ。
花が咲くような笑顔に心が温まる。
「みんな元気だった?」
「うん、孤児院で良くしてもらってるよ!ミーは?」
「孤児院で楽しく過ごしてるよ!」
きゃっきゃとはしゃぐミーとかつての仲間たち。
その姿に私の心は満たされる。
ショタっ子の笑顔イズ至福。
「今日は帰る時間まで一緒にいよう!」
「うん!」
そうして夕方までゆっくりとみんなで過ごしたミー。
帰る時間になると名残惜しそうだったけど、馬車の中では幸せそうに笑う。
ミーに喜んでもらえたようで良かった。




