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ライトハーテッドの想い

俺は虐待を受けていたらしい。


俺はライトハーテッド。平民だから姓がない。俺はどうやら虐待を受けていたらしい。


俺の両親は、兄ばかりを可愛がっていた。でも、当然のことだと思っていた。兄は優秀で、俺以外には優しくて、かっこいいし。俺はどんなに努力しても兄には届かなかったし。


でもある日、公爵家のご令嬢が突然書類の山と一緒にうちに来た。で、両親になんか言って俺を引き取ってくれた。両親にも兄にも、特に執着のなかった俺は素直について行った。


引き取られた先は公爵家のご令嬢…リア様の運営する孤児院、チャイルドパラダイス。あたたかい食事とあたたかい風呂、ふかふかのベッド。マナーとかをちょっと失敗しても殴られることはなくて、孤児院の先輩であるリト、ティザー、ミドも俺を影で殴ったり蹴ったりすることもなくて。気がついたら、俺は当たり前のようにチャイルドパラダイスで受け入れられていて。そうしてやっと気付いた。三日に一回しか食事がなくて、殴られたり蹴られたりするのはおかしいって。


気がついてしまった俺は、可笑しくなりそうだった。まさか自分が虐待を受けていたなんて。辛かった。そんな時、リア様は俺を抱きしめてくれた。温かい胸の中で、泣くのを許してくれた。


その日から、俺はリア様が好きだ。だからこそ、リア様には良いところの坊ちゃんと幸せになって欲しい。そのためになら、俺のこの温かい初恋だって、捨ててみせる。大好きなリア様。どうか、幸せに。

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