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カインドの日

今日はカインドの日。


「カイー!来たわよー!今日は何がしたい?」


「リア様。僕はリア様と一緒に過ごせるだけで幸せです」


んんんんんん!可愛い。天使。尊い。


「遠慮しなくていいんだよ。何かない?」


「じゃあ、勉強を教え頂けますか?」


「いいよ。なんの勉強をしたい?」


「治療術師になるための勉強をお願いします」


「…治療術師かぁ。わかった。じゃあ適正があるか調べてみよっか」


「はい」


治療術師になるには光属性の魔法が使えなければならない。光属性は貴重な魔力。出来ることなら夢を叶えてあげたいけど…。


「…!光属性持ちだよ!良かったね、カイ!」


「良かったです。では、早速ご教授願います」


「うんうん。じゃあヒールからやってみようか」


「ヒール」


「こうして手に魔力を込めて、ヒールって唱えてみて」


教科書のとおりに教える。


「はい。ヒール!」


「おお、一発で出来るとは。じゃあ同じ要領でエリアヒールをやってみて」


「エリアヒール!…あれ?」


「難しいよね。ゆっくりやってみようか」


「はい…」

















「いやぁ…まさか一日でエリアヒールを覚えるとは…」


さすが天使。マジ天使。尊い。よく頑張った。


「ふふふ。これで少しは早く自立してチャイルドパラダイスに恩返しができますかね?」


「もう!みんなそんなに自立自立って考えなくてもいいのよ?私が守ってあげるから!それでなくても貴方達はまだ幼いんだから…」


「ですが、チャイルドパラダイスの運営をいつまでもリア様だけに頼るのは…」


「もう!頼ってくれていいのよ!お願いだからそんな寂しいことを言わないで!私にとっては貴方達の存在自体が幸せそのものなのだから!」


「リア様…貴女という方は本当に…」


「え?」


何故か呆れた顔をされる。何かしちゃったかな。


「ああ。自覚がないなら仕方がないです。ただ、もう少し自分のことも考えてくださいね」


「?私は私のことしか考えてないわよ?みんなのことだって、私自身の幸福のためにやっているんだもの」


「まあ、貴女はそういう方ですよね。いつも自分のことは差し置いて、人のことばかり優先して…見ているこちらが心配になるというのに」


「え?」


「リア様。リア様が僕たちを守ってくださるというのなら、僕たちがリア様を守りますから。それだけは許してくださいね」


「ふふ。ありがとう、カイ」


こうしてカインドの日は無事に終わりました。今日もカイが可愛くてとても心がほっこりしました。

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