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市内RPG  作者: ユーハク
9/10

9 スライム

高校生勇者のぼくと、戦士ヤス、魔法使いヒラが、魔王討伐の旅へ。ゆるいRPGを始めよう。

戦士のヤスはバトルステッキを装備している。


魔法使いのヒラはアツッの魔法を身に付けている。


勇者のぼくはヒノキボー。勇者のはずなのに。何か頼りない。まあ、とりあえず、ケータイに登録して装備した。


ヤスが言った。

「装備したら、戦いたくなるな」

「スライムくらいなら、勝てるかも」

ヒラもやる気だ。


子郡駅前噴水広場にそいつはいた。


小犬くらいの大きさで、水色の半透明のボディは形を変えながら動いていた。目や口は見当たらない。ただ半透明のボディの奥に核と呼ばれるソフトボールくらいの球体が見える。噴水のコケを食べてる。


スライムだ。


ぼくらは、注意深く周りを見る。どうやら一匹みたいだ。少しずつ近づいてみる。


スライムはぼくらに気づいたようだ。こちらにもぞもぞと迫ってきた。素早い動きではない。しかし、敵意らしい圧を感じる。


ぼくらは身構えた。


「アツッ」

ヒラが左手を伸ばして叫んだ。手のひらに生まれた火の玉が、スライムに飛んでいく。スライムに当たって弾けた。


続けて、ぼくがヒノキボーで叩く。スライムの動きは明らかに鈍っている。


「オリャー」ヤスが声を上げて、バトルステッキでスライムの核を貫き、素早く引き抜いた。


スライムの核から緑の液体が流れ出した。そして、スライムは動かなくなった。


「やっつけた?」ヒラが言った。

「みたいだね」ぼくが言った。

「経験値は?」ヤシが尋ねた。


「倒しただけではレベルアップしないよ。戦闘と報告。まずはケータイで写メして、送信。」


すぐに3人のケータイがブルッと震えた。返信メールだ。

「グリーンスライム経験値5、報酬200円。レベルアップまであと20」


「おーし、あと10。スライム探すぞ。」

ヤスが叫んだ。戦士のレベルアップはあと10らしい。

「ちょっと待って。力が入らない。」

ヒラが言った。初めての魔法は思ったより力を消耗するらしい。


「休んでスライムを探そう。レベルアップを試したいね。」二人もうなづいた。

次回「10 勇者のレベル」を待て。

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