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従者ヤンのつぶやき




ボクの勤め先、ボートン家には4人のお子様がいる。


うち、上から3番目のお嬢様、シンシア様がおかしいと思うのはボクだけだろうか…


知識欲が最近すごくてボクら使用人は結構な頻度で質問攻めに合う。

しかも仕組みとかなぜとか普段僕らが考えたこともなかったことを細かく聞いてくるので、説明とかうまくできないメイドのサラはシンシア様が苦手なようだ。


なんかやたらすごいスピードで屋敷中の本を読み漁っているし…

内容理解しているっぽいし…

十歳の子って、あんなに物事知っているもんなのか?

あんなに思考が回るものなのか?

ボクらが知らない単語の知識があるようだし。


特に学園祭に来てからのシンシア様はおかしい。

聞いたこともない単語を連発するし、具合悪い人の対応の仕方なんてどこで習ったんだ?

泥に突っ込んで転がる令嬢なんて聞いたことがない。。

さっきだって結構体格良い男の子達にケンカ売りに行くし。。

ボクでも彼らには袋叩きに合いそうだからもんのすっごく避けたかったのに…

…あんまり考えてなさそうだったけど。

あの時はすごく心配だった


しかし騎士なんて会ったこともない、はずだ。

ボートン家は騎士なんて来るようなお家柄じゃないし親戚にも騎士職なんていなかったはず。

なんで、騎士の心構えなんて知ってるんだ?


あと、たまにシンシア様、ボクを見てぜったい妙なこと考えてる顔してるんだよな…

よく分からないがとにかく不愉快な感じがすることだけは分かる!


泥転がり案件といい、袋叩き寸前案件といい、

ボクの身がもたないから奥様にシンシア様の淑女教育超絶強化を提案しよう、絶対に!そうしよう!

(その時シンシアは嫌な悪寒に襲われた)


でも、シンシア様、自由で、見てると楽しいっちゃ楽しいんだよな


少し顔をほころばせた赤毛の従者ヤンは

「お嬢様、これだけヤンチャしたのだから、もう散歩はなしですからね!」

と口をとがらせながらブツブツ言い出したシンシアの手を引いて

これ以上変なイベントに巻き込まれて肝を冷やすのはゴメンだという決意をしっかり感じる足取りでシンシアを討論会場に連行するのであった


シンシア、結構やらかしているが自覚していないようだ。

ヤン、あまり深く考えないタイプ(こういう人は長生きする説)

その頃の邸宅にいるメイドのサラ はぁ〜、シンシアお嬢様がいないとラクだわ〜 ヤンがんばれー(応援への心はこもっていない…よう…だ)

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