yes-man

第１話

「おーい、カケル！ちょっとこっち手伝ってくれないか？」

「ん？いいよ。何すればいいんだ？」

「おーサンキュー。グレンの婆さんが腰をやっちまってな。野菜の収穫を頼みたいんだわ」

「なるほどね。まぁとりあえずグレン婆さんのとこ行けばいいんだな？」

「頼むわー。俺は、シェル爺にこの手紙渡しに行かなきゃだから」

「うぃー」

　俺に背中越しで「よろしくなー」と言って慌ただしく去っていく友人、リオンの後ろ姿を数秒ほど眺めた後、俺もグレン婆さんの家のある方へ向かって歩を進める。