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飛竜と義弟の放浪記 -Kicked out of the House-  作者: ひつじ雲/草伽
四章 ドラゴンタクシー、海を渡る
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屍姫は月下に舞う .1

 

 『地上を走る大蛇』を意味する、オルトーリオ河の向こうに夕日が沈む。

 ここらはほとんどが汽水域だから、正確には大陸を隔てた大海原の方が正しいのだろうか? ……まあいい。


 まさか配達一つにこんなにも時間を費やしてしまうだなんて、思ってもみなかった。……これもそれも皆、あのおっさん達のせいだ。


 はあ、なんて、自然と溜め息が零れてしまう。

 傾きかかった太陽がやるせない。あと一時間、陽が持つかどうかってところだろう。



 大河に落ちて凍えた俺に、ダントのおっさん達がシチューもどきの鍋をご馳走してくれたところまでは、確かに良かった。むしろ有り難かった。


 ボルシチのように具沢山のブラウンシチューもどきは、一食分には多すぎる野菜と、ぶつ切りにされたベーコンを炒め合わせて、さっと垂らした赤ワインで煮込んだ一品だった。

 身体が凍えきっていた上に、戻したせいで()きっ腹抱えていた俺には、まさにご馳走だった。

 火の通ったワインの香りがまたなんとも食欲をそそって、俺も珍しくもりもりと食べてしまった。嬉しいことに、酔っぱらう事もなかった!



 だが、良かったのはそこまでだ。

 料理を作っている間、始終ドワーフのおっちゃんは料理よりも自分の腹に酒を入れていたらしい。それがダントのおっさんに見つかって、料理が出来上がったころには酔っ払いも出来上がっていた。


 それを、同じく酒が如何にも好きそうなダントのおっさんが見逃すはずもなくて、そこから大バトルの勃発だった。



 取り合ったのはワインボトルだ。よくもまあ『取り合う』事の好きなおっさん達だと呆れた。

 その隣で兎の獣人のお兄さん――――エッカさんは、至ってすまし顔で食を進めていた。


 聞いたところ、いつもの事だから気にしないで食べた方がいいと言われる始末。だから大人しく饗応(きょうおう)にあずかった。けれどもエッカさんはエッカさんで、器が空になればわんこそばのように次から次へと注いでくれるので、正直断るのに苦労した。


 それから?

 こちらとら届け先がまだ残っているって言っているのにも関わらず、出来上がったビールっ腹(ドワーフのおっさん)は絡み酒に移行してきて面倒くさかった。ダントのおっさんが一人で酒独占しているぞって煽ってやれば、そっちに飛んで行ってくれて助かったけれども。


 結局、エッカさんにだけ挨拶をして、またどこかで会うことがあったらその時にでも、と別れたのだ。……まあ、思い出になってみれば気のいいおっさん達だったなあ、なんて思える。


 思い出になってから、な! あくまで!



 …………うん、それはさておき。


 ようやく見えて来たその街の様子は、遠目ながらも何やら物々しく見えるのは気のせいだろうか? 雰囲気が、とでも言えばいいのだろうか。



 外観は海際にある、至って普通の塀に囲まれた街だ。だというのに、まるでこちらを威嚇している要塞に錯覚した。

 ……海辺の街って、ホントにあそこでいいんだよ、な? 不安が過ってくる。


 街を囲う塀には、戦闘でもしていたかのような焼け跡や、痛みかかっている壁、あるいは作りかけ――――らしき堀が見受けられて、正直怖い。あの塹壕(ざんごう)とか、覗き込んだら遺体か白骨がこちらを見上げている……なんてこともあり得るかもしれない。



 戸惑いながらもその街に向かってエンマに飛んでもらいながら、息を殺して様子を伺う。漸く門らしきところにヒトの姿を見る事が出来てほっとした。


 向こうもこちらに気が付いたようで、何やら緊迫感が跳ね上がった気がする。刺激し過ぎないようにと思って、距離を置いて降りてもらった。

 ……外からくるワイバンってそんなに怖いのだろか? 解らないけれど、攻撃されてもつまらない。



 エンマの手綱を引きながら門へ向かえば、完全武装した番兵さんに迎えられた。

 ここの種族も海の生き物系列なのだろうか? 鎧甲冑の上から巻き付けたベールのような赤い布が、金魚の大きくてひらひらとした尾びれに見えた。

 ……いや、うん。だからどうという事でもない。


 門の両端に立ってこちらをキリリと睨む様は、目を合わせるのも恐ろしい。けれども、見た目の厳つさに反して比較的柔らかに尋ねてくれたのは、番兵さんの方からだった。


「何用だろうか。ここは今、外部の者が滞在していい状態にない。悪い事は言わない。日が暮れるまでに時はまだあるから、そこの飛竜と共に即刻立ち去りなさい」

「ええと……すみません。そうは言われましても、命と源流の巫女様に配達を頼まれた者なんですけれど……」


 まさか撤退を勧められるとは思っていなかった。困って用件を口走れば、「巫女様の?!」 なんて番兵さん二人の顔色が一気に変わった。


「委託状はお持ちだろうか?」


 委託状の言葉に一瞬首を傾げてしまったが、すぐにあの手紙の方かなと、懐を漁る。

 ……そういや俺、これ持ったまま水ポチャしちまったけれど、中身は無事なんだろうか?


 これでずぶ濡れになって読解不可能になった日には笑えない。そんな嫌な予感に肝を冷やせば、少なくとも毛皮の方は濡れていないようでほっとした。中身も無事だと祈っておこう。


「大変失礼いたしました! おい、すぐにレト様に知らせろ!」

「はい!」


 その毛皮を見ただけで、番兵さんたちが敬礼してきたのには驚いた。どうやら物凄く待ちわびていたらしくて、申し訳なくなってくる。

 決して遊んでいた訳ではないのだけれど、道草食っていたようなものだろうから言い訳できない。……小包みの方は心配しなくても大丈夫だろうって、信じている。



「ささ、すみませんがレト様に直接お渡し願います。こちらへ」

「あ、はい」


 あっさりと通行を許可されて戸惑っていれば、早くしてくれと急かされる。エンマを連れたままでいいのか? なんて疑問も、聞いている暇すらなかった。


 門を潜り抜けた先に広がっていたのは、内湾を天然の崖と城壁が囲う、三日月状の立体都市だった。しかし本家の青い立体都市とは違って、胸弾むどころか物々しくて、はしゃぐ雰囲気ではない。


 左手には穏やかに波打ち際が緩く弧を描いている。

 内湾を貫くような複数の桟橋に、巨大な帆船がいくつもいくつも肩を並べていた。船の良し悪しは俺には解らないが、それだけでも迫力はある。無性にわくわくする。


 右手には外壁の門からしばらく広場が広がっている。波打ち際から一段高くに石畳があり、そこから建物が始まり、そして湾に面したメインストリートが貫いている。


 ここにも立体都市の名残なのか、影響を受けていると言えばいいのか? 海辺の街は二段構造のラビリンスのように入り組み、あたりに中二階の通路が走っているのが見受けられた。



 複雑に道の入り組んだ要塞に見えたのは、ここの建物が至って普通の花崗岩(かこうがん)の都市だからだろうか。鼠色の冴えない岩か、セントシェールのような青い岩かだけで、こんなにも雰囲気って変わるもんなのだなと、感心しかない。

 まあ、そんな事はいいだろう。



 案内されて門をくぐり、右手に逸れて行く。すると広場の片隅にぽつり、堀に併設された建物があった。

 恐らく兵舎なのだろう。その背景はそびえる堀で、兵舎の後ろから伸びる階段がなければ殺風景の一言に尽きた。


 階段をたどって見上げれば、建物三階分ほどの高さにまた、見張りの為と思われる石小屋があった。どうやらあそこに行けと、そういう事らしい。

 案内してくれた番兵さんにはお礼を言って、エンマに見送られながらラズと連れ立って階段を上がっていく。あれ、これって手っ取り早くエンマにその高さに飛んでもらえば楽で来たんじゃないか? って思ったのは内緒だ。



 階段を登れば当然風が強くなり、登り切った時に海側から吹いた風に誘われて、思わず顔を上げた。潮の臭いと、波の砕ける音が心地よい。


 登りきった塀はなんとも広い印象を受けた。街を取り囲む塀といっても、俺らが並んで両手いっぱいに広げるよりも幅が広く、歩くのに苦労しないせいかもしれない。

 一番外側に手すりのように縁取られていて、その向こうにオレンジ色に染まり始めた空が見えた。


「うわぁ……」


 つい、こぼれたのは感嘆の吐息。辺りを一望できる高さの景色は普段から見慣れているが、地上から地続きの角度で見る景色と空からでは、また雰囲気が違うってもんだ。


 ……っと、いけない。景色に見惚れている場合ではない。


「失礼します」


 扉を軽くノックすれば、先に扉が開けられた。びっくりしたのは言うまでもない。

 こちらに向かって開けられた扉に驚いたのも勿論そうだが、メイさんとどことなく似ている、陽に焼けた美丈夫が目の前に飛び出してきたら誰だって驚くと思うんだ。


 ……アザラシの毛皮は着ているというよりも、鎖帷子(チェーンメイル)の上から腰に巻いていると言えばいいだろうか。動きやすそうなゆったりとしたズボンが、編み上げブーツの上に見えなければ、俺は少なからず勘違いをしたかもしれない。

 鎖帷子の袖から覗く引き締まった二の腕に、羨ましさからつい、目がいく。


「待っていた。どうぞ」


 端的に告げられた低く、(かす)れた声には色気すら滲んでいた。羨ましくなんかない。そして、メイさんとのおしゃべり度の落差にまた驚く。


「お邪魔します」


 ぺこり、会釈してその脇を抜けていく。ラズがおっかなびっくり、ろくに前を見ていなかったらしくて、足を止めた拍子に俺にぶつかった。



 石造りの小屋の中は整然としていた。木製テーブルにはこの街一帯の地図らしき物が広げられ、壁には長弓やクロスボウがずらりとかけられていて驚いた。

 そういえば銃器って見たことないな、なんて疑問がふと過る。


 それよりも気になったのは、何かと本当に戦っているとしか思えない不穏さだ。これは本当に、番兵さんが言ったように早めの(いとま)が懸命かもしれない。


「セ=フューリラ・レトだ。メイから配達を請け負ってくれたのが君たちだとか」

「はい。ディオと、弟のラズです。こちらがメイさんから預かった小包と手紙です。確認をお願いします」

「ああ」


 いきなり渡しても良いものかと悩みもしたが、簡潔さを求められている気がして早速ながらも手渡した。

 俺らが見守る中、毛皮に包まれていた手紙を開くレトさんの眉が、キリリとつり上がる。イケメンの険しい顔って迫力があって怖いからやめて欲しい。……面と向かっては言えないけどな。


 手紙に一瞥をくれたかと思うと、はーっ、と、深く溜め息をつかれた。同時に目元を覆って呆れたように空を仰いでいて、一体どうしたというのだろう。


 つい、気になってしまった俺は悪くない。ちらりと目に入ったのは、手のひらサイズにまで畳まれていたそれを、四回ほど開いた紙にびっしりと書かれていた文字らしき物の羅列だった。

 ああ、うん、それで納得した。


「読む気しない。姉のもので間違いないだろう」

「あ、ハイ……」


 それをぽいっと俺の方に返してくれると、小包の方を開けにかかられていた。え、俺はこの手紙をどうしたらいいんだ?

 戸惑って手紙とレトさんとを見ていれば、「最後の方はあんた宛だ」 なんて言われる始末。


「俺ですか?」


 いやいや、ちゃんと読んでいるんじゃないかって突っ込みと、俺宛という事に対する突っ込みと。どっちからすればいいのかまた困っていると、首肯が返ってきた。


 仕方なくそれに目を落とせば、レトさんに宛た初めの文面よりも、明らかにずっと読みやすく書かれた部分が目に留まる。なるほどと、思わない訳がなかった。



『君が私の手紙を目にしているということは、恐らく無事に届けてくれたのだろうな。ありがとう。


 さて、頼んでいて申し訳ないのだが、君にはすぐにその街を出てやって欲しい。詳しくはレトが話してくれる。

 ただ、誤解はしないでくれ、君に頼むのが一番早くこれを届けてくれると確信していたから頼んだんだ。他意はない。

 ただ君たちが、その街の厄介ごとに巻き込まれるべきではないと、判断しての事だ。


 大陸観光をするならば、そこから海岸線を西に向かったリシリカという街がお勧めだ。漁港で栄えた街だが、活気があって食べ物も旨い。

 海岸線をまっすぐ行ける君のワイバンならなんの問題もないと思うが、道中北西に寄り過ぎて、大森林地帯に迷い込んでしまわないように気を付けてくれ。迷ったりしたら目も当てられないからな。


 おっと、長くなってしまったな。もう一度君にお礼を言うと同時に、良き大陸観光が出来ることを祈っているよ。近くまで来る事があればまた、是非顔を見せてくれ。その時は喜んでご馳走しよう。


      命と源流の巫女 メ=フューリラ・メイ』


 読み終えて、また見直す。まただ。ここを出ろと言われた。



 ちらりとレトさんを伺うと、開けた小包みの中身を箱から出している所だった。出てきたのは、中身がなみなみと透明な液体で満たされた瓶だ。小包みのわりに重かった理由に納得すれば、今度はこの手紙の意味が気になって来きた。


 それはレトさんも伝わったのだろう。その瓶を抱えたままこちらに向き直ると、億劫さもなく話してくれた。


「時間がないから手短に言わせてもらえば、この街は今、襲撃を受けている」

「襲撃、ですか」


 その割に、街の警備がガバガバ過ぎる気がするのだが。

 怪訝さが顔に出てしまったのだろう。黙って聞けと、無言の圧力に諭されて続きを待った。


「この地を襲っているのは『()の者たち』で構成された不死の軍団。お蔭で日中だけは安心して往来が可能だ」

「夜の者……って事は、その瓶は聖水ですか」

「ああ」


 夜の者――――つまりアンデット系列のモンスターに襲われているって事か。

 陽の光を苦手とする彼らの行動時間は、建物の中でない限り決まって夜だ。だから昼間は通行の確認程度で十分なんだとかなんとか。


 そして聖水は、そんな彼らにとって猛毒。それに触れたアンデット系列は、聖水の()()()()()に蝕まれて滅される。なるほどと、理解に及んだ。

 でも、おかしい。


「あれ、でも普通アンデットって適切に対処すれば、聖水なんてなくとも倒せますよね?」


 そう、アンデットとはいえ、全く退治のしようがないわけではない。


 大概はゾンビ系統なら首を()ね、ゴーレムのような土塊系統ならば中枢にある『核』を破壊してしまえば、蘇ることなく砂や土になる。そうでなければ俺は今、生きていない。


 それが出来なくとも、通常の生き物のように身体を動かす()は存在しているから、それを断てば動きは止められるのだ。

 それが出来ない、という事は……? もしかして?


「……そうだな。奴らだけならば、我々も苦労はしなかった」

「ネクロマンサーでもいるって事ですか?」

「ああ。……あの女を退けない限り、この街に平穏はない。だが、それよりも前にあの兵力を削がなければ、ここもいずれ没するだろうな」

「そんな……」


 噂に聞く程度の存在が本当にいるとは驚いた。

 ネクロマンサー、死霊使い。ファンタジーの鉄板中の鉄板がいるとはホント驚きだ。


 魔術使いと大差ない存在らしいが、死霊を従えるなんて字面からして印象が悪い。ネクロマンサーは文字通り、肉体も骨も、魂でさえも死んだ者たちを酷使するのだとかなんとか。

 忌み嫌われるだけの理由に、十分足り得る。



「その為の聖水だ。届けて頂き心から感謝する。我々の現状は異常だ。故に、せっかく急ぎ届けてくれた君たちの安全を、ここでは保証して歓迎を示すこともままならない。もうじき陽も暮れてしまう。夜の帳が下りるよりも先に街を出てくれ。それが、我々にできる精一杯だ」


 聖水が手に入った以上、この街の住人としては決戦を挑むようなものなのだろう。だとしたら、足手まといが居座ったところでいいことなんてある筈がない。

 むしろ邪魔、迷惑だろう。


「解りました。お言葉に甘えて、失礼させていただきますね」


 ぺこり一礼して頭を上げれば、微かに眉根を寄せた表情と目が合った。申し訳なさそうなそれに、つい苦笑してしまう。

 ここで見合っていても致し方ない。


「ラズ、行くぞ」

「うん」

「すまない、そこまで見送ろう」


 切り出せば、聖水片手にしたレトさんに扉を開けられて、俺らは外に出た。来た時よりも傾いて見える西日に一瞬目がくらむ。まあ、三十分もあれば随分と遠くまで行けるだろう。


 太陽とは反対の空の色に見惚れていたら、そこにぽつりぽつりと鳥の群れのようなシミが見て取れた。巣に帰るところなのかな、なんて遠くの空に思い馳せている時だった。



「レト様、た、大変です!」


 慌てて外壁廊を駆けて来た、その姿。ひと際高い物見やぐらから降りて来たらしいその人は、顔色悪くしながら報告を叫んだ。


「どうした」

「敵襲です! やつら、陽のある内だって言うのに攻めてきています」

「……何だと?」


 指示されたのは、俺がまさに見ていた空の先だ。先程は点で書かれた鳥の群れのようだったそれが、気が付けばもっと大きな生き物の群れだと言わんばかりに、その点を大きくしていた。


 同時に気が付く。ここから見えた先の平野に、うごめき這いずるようなおぞましい姿が、真っすぐにこちらを目指している姿を。


「……ちっ、聖水に感づいたか? まあいい。すぐに皆に知らせろ。日が暮れるよりも先に来てくれると言うならば、すぐに火を灯して迎え撃て」

「はっ!!」


 テキパキとした様子にこれは、俺らもモタモタしていられないなと感じた。


「ラズ、俺たちも急ごう」

「うん」

「少し、時間をくれ」


 急ぎ去ろうとしたら、指示を終えたレトさんに差し止められて驚いた。走り去るその姿を見送ることなくこちらを見据える表情は、真剣そのものである。



「状況が変わった。ついてきてくれないか」

「あ、はい……」

「こっちだ」


 何かと思えば、手招かれるままに階段を下りていくのだった。有無を言わせない、ただならぬ様子に、俺もラズもついて行くしかない。


 前を行くレトさんは焦った様子こそはなくとも、早い足取りで真っ直ぐ先に見た兵舎へと入っていき、俺とラズは見合わせた。

 

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