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1話

俺の生まれ育った村ははっきり言って辺鄙な所だ。

そんな村で生活をしていると、大体の物は村の中で自給自足できるのだが、どうしても村の中では調達出来ず街まで買い出しに行かなければならなくなる。

各々が遠く街まで買い出しに行っていては時間と労力の無駄遣いとなる。

そこで、もともと農産物を街まで売りに行っている俺がそういった用事を一手に引き受けることになった。

当然街の連中もその事は承知だった。

街での買い出しに重宝している雑貨屋で、村人たちから指定された品々を買いそろえる。

お会計が終わり立ち去ろうとしたところで、店主から声をかけられた。

「ああ、そうだ。忘れる所だった。こいつを預かってたんだった」

そう言って二通の手紙を渡してきた。

一通は上質の紙に綺麗な文字、おまけに教会の意匠が書かれていた。

対称的にもう一通の方は、その辺に売っていそうなありきたりの紙に走り書きの文字。

「うちの村にかい」

「そうみたいだ。しかも二通」

「珍しい事も有るもんだな。どうせ村の中で文字を読める奴なんか数えるほどしか居ないのに」

こうして買い出しに来ている関係で、少しのそれも取引に関わる単語ぐらいなら俺でもなんとか読める。

しかし、こういった手紙みたいな文章を読むとなると格段に難しくなり、そんな技能を持っているのは村の中では数人しか居なかった。

そもそも村で暮らしている中では、文字を覚える理由が無かった。それこそ外部と情報などのやり取りを行わなければならない村長などの限られた人だけが必要とする技能だからだ。

「一通は見ての通り、教会の司祭様宛だ。もう一通の方は確かアルフレッドさん宛だそうだ」

「・・・アルフレッド、うちの村の」

「そうだろうな」

「だが、うちの村にアルフレッドなんて奴は居ないぞ」

村人の顔と名前を必死に思い出すも、アルフレッドという人物は居ない。

「・・・そう言われてもな。俺だってお前さんにその二通を渡すように頼まれただけだからな」

「まあいいさ。戻ったら村長にでも相談してみる」

雑貨屋の店主と口論をした所で、何の解決にもならないだろう。

感謝を伝え、店先を後にした。

他の所用もこなし、村までの帰り道。

歩いている最中もなんとなしに、アルフレッドという人物に関して考えていた。

似た名前との間違いだろうか、それとも別の村のアルフレッドさん宛なのだろうか。

どの程度の重要な手紙かは知らないが、送り先の人に届かなければ送り主が困るのではなかろうか。

出来る事なら本来の宛先に届けてあげたいが、情報が少なすぎてあれこれ考えるばかりで何もわからない。

ふとした瞬間に、手紙の宛名の正体に思いいたる。

気が付いてみれば簡単な事だった。

小さな疑問の真相にたどり着いて、気持ちが幾分晴れやかになった。


畑仕事をしていると、村の入り口付近が騒がしくなった。

仕事を一時中断し村の入り口の方を覗いてみると、どうやらバーナードが街への買い出しから帰ってきたようだった。

村人に頼まれていたものを一つずつ手渡していく。

バーナードは一通り渡し終えると辺りを見回す。私を見つけるとこちらに向かってきた。

「お帰り、バーナード。やはり君のような存在はこの村においては欠かせないね」

「ただいま。俺はただ頼まれ事をこなしているだけさ。

これもそんな頼まれ事の一つさ」

そう言ってバーナードは一通の手紙を手渡してきた。

「私にかい。いったい誰から」

「正確にはお前さんの父親宛だ」

「だが父さんは5年以上前に亡くなっているけど」

「きっと送り主さんはその事も知らなかったのだろうな。村の住人には周知の事実でも、一歩村の外に出れば知らない人ばかりさ」

「まあ、それもそうか」

「わざわざ手紙を送って来るぐらいだからよっぽど重要な内容なんだろうな。例えばどっかで作った借金の督促とか」

バーナードは下品に笑いながら冗談を口にした。

私は少し気分を害して、やや声をあげて反論してしまった。

「一生のほとんどをこの村の中で暮らしていた父さんが、どうやって村の外で借金を作るんだよ」

「すまんなただの冗談さ。だが、重要な内容である事は確かなんだから確認はしておいた方が良いと思うぞ」

「そうだね。後で村長にでも頼みに行ってみるよ」

「返信が必要そうだったら、次の買い出しの時にでも持っていくからそれまでに渡してくれ」

「わかった。その時はお願いするよ」

「ああ。さて、あと一通か」

「まだ手紙が有るのかい」

「こっちは定期的に届くやつさ。上質な紙に整った筆跡、更にこうやって意匠まで描かれているから、宛名が読めなくてもすぐにわかる」

バーナードが手の中でもてあそぶ手紙は、確かに彼の言う通り特徴的だった。

「教会の司祭様宛か」

「そう。ただ使いの者にこの手紙を持たせて村まで確実に届けずに、こうして人づてで本当に届くかどうかわからない送り方をしている時点で、内容の重要度は大体わかるものだけどな。

じゃあな、確かに届けたぞ」

「ありがとう」

バーナードはそう言って立ち去り、教会の方へと歩いて行った。

残された私は渡された手紙を眺めた。

彼が持っていた司祭様宛の手紙を見た後だと、自分の持っている手紙がだいぶみすぼらしく感じた。

だからといってその内容まで良くない事とは限らない。しかし、私自身にはこの手紙の内容を読む術が無い。

気を取り直して畑仕事を再開する。

今考えた所で意味がない。仕事が終わってから村長に頼みに行こう。

畑仕事を続けているうちに、日が傾き山の裏側に隠れた。

区切りの良い所でその日の畑仕事を終了する。

その足で村長宅に向かった。

扉をノックして、声をかける。

「村長、居ますか」

少し待っていると中から扉が開けられる。

「おや、だれかと思えばハロルドか。わしに用とは珍しいな」

「実は先ほど、父親宛の手紙を受け取りまして、それを読んでもらおうかと思いまして」

言いながら手紙を村長に渡す。

「そんな事であればお安い御用だ。わしに読める範囲にはなるが、読んであげよう。

しかし、アルフレッドに手紙、いったい誰が出したのだろう」

村長はつぶやきながら手紙をひっくり返してみるも、差出人の名前は記されていなかった。

「バーナードなんかは借金の督促だろうなんて言ってましたが」

「全くあいつの軽口は有る事無い事何でも飛び出してくるからな。まあ心配する事は無い、あいつが借金をしてたなんて話は聞いた事がないからな」

私の父親と村長は、年も近くこの村で一緒に育った親友だった。その親友の村長がそう言うのであればそうなのだろう。

「では早速、読ませてもらおう」

そういって村長は紐で縛られただけの封をほどき、中から数枚の便せんを取り出した。

村長はそこに書かれている文章を淡々と朗読した。

「親愛なるアルフレッドとフレデリックへ

久しぶりの挨拶が数十年ぶりとなってしまってすまない。

日々の実験や研究に追われて、ついつい君たちへの挨拶が疎かになってしまっていた。

村を訪れる予定も立てたことが何度か有ったが、それらは全て時間を実験と研究に持っていかれ、結局実現できなかった。

しかし、その研究の末に私は一つの確信を得た。

長年に及ぶ私の研究は、成功という形で実を結んだ。

非常に嬉しい事で、その感動に打ち震えながらこの手紙を書いている。

この実験の成功は必ずや錬金術師達の間で偉業として語り継がれるだろう。

そして、驚くべき事にこの実験には村も関係してくる。

だからこそ私はこうして君たちへ、成功の知らせを書いている。

村とこの実験の関りを書き記す前に、昔話をさせてくれ。

君たちは幼き日に、村の近くの森に探検に行ったのを覚えているだろうか。

親やその上の世代が決して近づこうとはせず、また私たち子供が近づくことも咎めていたあの森の奥。

人が立ち入らないせいで、細いけもの道しかない所を探検してたどり着いたあの場所。

不思議な色の水で満たされた泉。

君たち二人はその神秘的な風景に圧倒されていたが、私は好奇心の方が勝った。

あの日以降、度々あの泉を一人で訪れては色々と実験をしていた。

今から思えば子供の遊び程度の実験だが、その経験が今の私につながっているのかもしれない。

錬金術師として一人前となってから数多くの実験を繰り返しているうちに、あの泉の水の正体にたどり着いた。

簡単に言えばあの泉の水には、とある金属が溶けている。

その金属はとても希少だが一般人にはあまり必要とされない。しかし、私たち錬金術師にとってはある種の実験に必須な金属だった。

それが長年の研究により今回成功させる方法を確立させた実験だ。

この実験に成功すれば、あの泉の水が金塊へと姿を変える。

つまり私は錬金術師の長年の夢である、錬金術を見つけ出した。

それだけではなく、もう少し研究が必要ではあるが、泉の水を元に不老長寿の薬も作り出せるかもしれない。

本当は私自身が村に戻って実験の手ほどきをしたいところだが、私は研究により教会が隠したがる神秘に近づき過ぎてしまい、教会から身を隠す日々を送っている。

その為、私自身が村に帰るのは難しいだろう。

ああ、実験の詳細を書き記そうと思ったが用意していた紙が足りなくなってしまった。

とりあえずここまでで一回送ることにして、紙が用意でき次第実験の詳細を書き記し送ろう。

金塊を作り出せるようになれば、あの何もない寂しい村もきっと豊かになるだろう。

村が豊かになる事を遠くから祈っている。

オズウィン」

読み終わると村長は顔をほころばせた。

「オズウィン、君は生きていたのか。わしはてっきり、」

手紙をいとおしそうに眺める村長に、私は質問を投げかけた。

「お知り合いだったのですか」

聞いてから気づいた。村長の名前は宛名の連名にも書かれていたフレデリックだ。

「わしとお前さんの父親アルフレッド、そしてこのオズウィン。

年が近かった事もあって、ほぼ毎日のように一緒に遊んだものだ。

わしら3人の中でも、オズウィンはとびぬけて頭が良かった。

当時この村に居た司祭様が彼の知力を高く評価して、街の学校に通えるように推薦して下さった。

その時はこの村の自慢の逸材だったのだが、その後の音沙汰が全く無くなってしまった。

だからわしはてっきり最悪の事態になっているものだと思っていた。

それがまさかこんな実験を成功させる錬金術師になっていたとは」

村長は在りし日を思い出しているのか、柔らかな表情だった。

「では手紙の内容も本当なのでしょうか」

「そこまでは何とも言えんな。わしも金を作り出す実験をしている錬金術師という職を名前ぐらいは知ってはいるが、彼らが本当に金を作り出せるのかどうかまでは把握しておらん」

「そうなると、やはりこの続きが知りたくなりますね」

「そうだな。その実験が成功するのか失敗してしまうかは分らぬが、内容ぐらいは知りたいところだな」

「金塊なんかが手に入ったら、夢が膨らみますね」

「あまり期待しすぎるなよ。成功するかどうかはわからんのだからな」

村長は口では否定をしているが、その表情は明るい。

きっと、村長も心のどこかで成功する事を考えているのだろう。

なにせ村長にとっては、賢かった幼馴染が金を作り出せるといっているのだから。それを無碍には出来ないのだろう。


日課である神への祈りを行っていると、珍しく教会の扉が叩かれた。

神への祈りを中断し扉を開けると、そこにはバーナードが立っていた。

「すみませんね。祈りの最中だったので気が付くのに遅れてしまって」

「いえ、大丈夫ですよ。こちらを届けに来ただけですから」

そう言って、バーナードは一通の手紙を手渡してきた。

「いつもありがとうございます」

感謝を伝え、手紙を受け取る。

宛名書きは確かに自分宛であり、送り主は中央の教会だった。

中央の教会からの手紙はいつもこうしてバーナードが届けてくれる。

バーナードが街へ買い出しに行った時に、私宛や他の村人宛の手紙を預かってくる。

「では、俺は村の皆に買ってきた物を配らないといけないので」 

それだけ言ってバーナードは会釈をして去っていった。

その後ろ姿を見ながら小さくため息をつく。

村人たちとの距離が中々縮まらない。

私がこの村に来てまだ数年しか経っていない。彼らとの距離を縮めるには短すぎる。

彼らに信仰心が無いわけではない。実際集会があれば皆集まって、一緒に神への祈りを捧げてくれる。

私がこの村に赴任する前に居た司祭は、高齢のため亡くなった。

その長い人生の大半をこの村の司祭として立派に勤め上げた。

それだけにその司祭はこの村の人たちから大層好かれていたらしい。

その後釜で、この村の事すら知らなかった私が赴任する事になった。

それも初めての一人司祭。不安ばかりで戸惑っている間にあっという間に数年が経ってしまった。

もう少し彼らの中に自分から行かなければ、そう何度目かの決意を決める。

改めて、渡された手紙を見る。

いつもの定期報告だろう。

封を開いて内容を確認する。

予想通りの定期報告の内容。それらにざっと目を通す。

それらの後に追加で書き足された文章に目が留まる。

「先日、異端思想を持つ危険人物として捕らえられた錬金術師オズウィンが、そちらの村のアルフレッドなるものに手紙を送っていた事を白状した。

手紙の詳細については白状しなかったが、おおよそ危険な物が書かれていると思われる。

本来であれば、そちらの村に届く前にその手紙を回収できれば良かったのだか、錬金術師たちが使う裏の経路で送られたため回収は出来なかった。

発覚直後にこの手紙を出す為、もしかしたらオズウィンの手紙より先にこの手紙があなたの元に届くかもしれない。

もしそうなったら、アルフレッドなる村人がオズウィンの手紙を読む前に回収するように。

仮にこの手紙が届いた時点で既にアルフレッドなる村人が、オズウィンの手紙を読んでしまっていたら、その内容を忘れるように説得する事。

どちらにしろ、そちらの村に危険な異端思想が広がらないよう十分に監視をするように」

読んでいて緊張のためか、口の中が乾くのを感じる。

なんということか。この平穏な村にそんなまがまがしい手紙が送られて来るなんて。

一刻も早くそのオズウィンの手紙を回収しなければ。

しかし、そこで一つの疑問が頭によぎる。

私はアルフレッドという名前の村人を知らない。

当然、村人全員の顔と名前は憶えているが、その中にアルフレッドは居ない。

途方に暮れてしまった。

どうすれば良いだろう。村長やバーナードに聞いてみるべきだろうか。

しかし、聞き方を失敗すれば強権的ととられ、彼らに失望や信仰心の低下を招くかもしれない。

できれば直接アルフレッドと話をしたい。しかし、そんな人は存在しない。

行動を決めあぐねていた半日が、取り返しのつかない半日になってしまった。

私が教会の中で考え込んでいる間に、オズウィンの手紙の内容は村人中の知るところになってしまった。

結果からすればアルフレッドという人物は、私がこの村に赴任する前に亡くなっていた人だった。

アルフレッドの息子に託されたその手紙は、村長によって読まれ、その内容の驚きから瞬く間に村人たちの間に広まった。

中央の教会からの指示を全く活かせなかった事や、村人たちに異端思想が広まってしまった事に落胆しながらも、司祭としてやるべき事はやらなければと、遅まきながらアルフレッドの息子であるハロルドの元に向かった。

「こんにちは、ハロルドさん」

「司祭様、こんにちは」

笑顔で返事が返ってくる。

彼は村人の中でも信仰に篤い。そのためこの村で数少ない私と仲の良い人物の一人だった。

「もしかして司祭様も噂を聞いて来てくれたのですか」

「まあ、そんなところです。その噂の手紙を拝見させてもらえますか」

「あ、すみません。あの手紙は確かに私の父宛てでしたが、連名で村長宛でもあったので。

読めない私が持っているよりは、村長が持っている方が良いだろうと思って、村長に渡してしまいました。

でも内容だったら大体覚えてますよ」

そう言ってハロルドは手紙の内容を大まかにそらんじた。

それは村中で噂になっている通りの内容だった。

「金を作り出せる実験。とても凄い事ではないですか」

ハロルドはその手紙の内容に期待を寄せ、目を輝かせていた。

そんな彼に伝えるのは心苦しいが、これも司祭としての役目だろう。

「ええ。その実験が本当に成功するのであれば良い事かもしれません。

しかし、教会に務める司祭としてその実験を行うことは阻止しなければなりません。

異端の思想がこの村に広がるかもしれないのを、黙って見過ごすわけにはいきませんから」

私の言葉にハロルドは驚きと共に表情を一変させた。

「それは、どういう事ですか」

「私の元にもたらされた手紙に書いてありました。あなたの御父上に手紙を出したオズウィンですが、その手紙を出した後に異端思想の危険人物として教会に捕らえられました」

「本当ですか」

「ええ。そんな危険人物が書いた手紙です。書かれているその金を作り出せる実験と言うのも、あまりあてにはならないでしょう。

私はこの村に赴任する前は街の教会に住んで居ました。教会を訪れる人たちから噂話もよく聞きました。

そんな私でも錬金術が成功したという話は一度も聞いた事がありません。あってもそれはその錬金術師の勘違いか詐欺の類でしょう。

今回もその辺りだと思っています」

「そんな」

ハロルドは当惑しながらも私の話を聞いてくれる。

「その辺りの話で済めば良いのですが、もしその実験が異端の思想、例えばまがい物の神の力を使う事やまがい物の神を崇拝する事だったりしたら大事です。

そんな実験を行ったら、この村全体が異端思想として認定されてしまいます。

ですから、私からのお願いはその実験を行わない事、そして手紙の事自体を忘れ去ってほしいのです」

「まさか父の友人がそんな人だったなんて」

「オズウィンという人物ももしかしたら被害者なのかもしれません。何かで心が弱った所を異端の思想に飲み込まれてしまっただけかもしれません。どちらにしろ、その人の処遇は中央の教会が決定することで私にはどうしようもありません」

しばらくの沈黙の後、ハロルドが口を開いた。

「では、手紙に書いてあったように次の実験の詳細が書かれた手紙が届いたら、司祭様にお渡しするのが良いでしょうか」

「そうしていただければ助かりますが、既に村中に噂が広まってしまったので、ハロルドさんがそうしたいと思っても思い通りにはいかないでしょう。それに関してはもっと早くに警告を出せなかった私にも責任がありますが」

噂が広がる前であれば、何名かを今のように説得すれば話は終わっていた。しかし、ここまで広がってしまっては何名かを説得しても意味が無いだろう。

「とりあえず、村長の所に行って手紙を渡してもらえるように交渉してみます。ハロルドさんもできればご友人に今の話を伝えて下さい。実験を行うのは良くない、と」

「・・・わかりました」

私の話がよほど衝撃だったらしく、ただそれだけ返事が返ってきた。

そんなハロルドに会釈をして村長の家に向かうために、彼の家を出た。

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