表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は今日も☆1を重ねる~+999より上を目指すもの~  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/57

第44話:誓いが砕けた王都にて

王都へ向かう道は、かつて見たときよりもずっと騒がしかった。

遠くからでも、鐘の音と悲鳴が風に乗ってくる。


「……いやな予感がする。」

ディルが剣の柄を握りしめる。


「キュー……(急がないと……)」

アルネアが羽耳を伏せる。


俺たちは駆け足で城門を抜け、王都の大通りへ――

そこに広がっていた光景に、思わず言葉を失った。



---


家屋は崩れ、瓦礫のあちこちで人々が身を寄せ合う。

しかし一番の衝撃は、通りの真ん中で繰り広げられる戦いだった。


「下がれ! こっち来るな!」

騎士たちが剣を構え、必死に人々を守っている。


だが、その相手は――モンスターたち。


「うわぁああああっ!!」

叫び声とともに、獅子型のモンスターが暴れ、馬車をひっくり返した。


「お前……何やってるんだ!?」

その手綱を握っていた少年が叫ぶ。


「グルゥゥゥ!」

瞳は涙で濡れていた。


「……やめろ……俺たちは……仲間じゃ……!」

だが、モンスターはその言葉を理解できないかのように、鎖をひきずりながら人々に牙をむく。



---


「……そんな……。」

ニールが唇を噛む。


「……魂の誓いが……破られたのか……?」

サリウスの声がかすれた。


「キュー……(どうして……こんな……)」

アルネアが震える。


俺は周囲を見回し、胸が締めつけられるような思いで立ち尽くした。


中には、人と肩を並べて戦うモンスターもいる。

互いを庇い合い、絆を証明するような光景もあった。


しかし――


「奴隷のように扱われていたモンスター……売られたモンスターたち……。」

サリウスが低く呟く。


「……その怒りが、今……爆発してる……。」


ディルが目を伏せた。


「……こんなの……誰が悪いんだよ……?」


俺は言葉を失った。

あの時、血の神を越えたとき見た希望が、遠くに感じる。



---


アルネアがそっと俺の腕にすり寄る。


「キュー……(カノン……神様って……いったい……)」


「……わからない。」

俺は空を見上げ、拳を握った。


「でも……少なくとも、今は……この混乱を止めなきゃいけない。」


「ヴォォ!」

ヴァルが翼を広げ、フェリアとリューネリアも前に出る。


「ピィィ!」

「グゥゥ!」


俺たちは走り出した。

泣き叫ぶ人々の中へ、悲しきモンスターたちの渦の中へ――。


――これはいったい誰が悪いのか。

神とは、試練とは、何のためにあるのか。


答えはまだ出ない。

だが俺たちは、虹の星片を胸に、前を見据えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ