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僕は今日も☆1を重ねる~+999より上を目指すもの~  作者:


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第36話:紙の神様と、虹の星片

遺跡の奥、星片が風に舞い上がる。

ふよふよと浮かび、光が集まり、やがてそれは人の形を成した。


「……キュー……(神様……?)」

アルネアが呟くように羽耳を震わせた。


「ようこそ、番を紡ぐ者たちよ。」

やわらかな声が響き、星片をまとった“紙の神様”が現れた。


その姿は紙のように薄い衣を幾重にも重ね、髪は白銀。

目元は優しく、指先からは紙片がひらひらと舞い散る。


「……本当に神様が……!」

ディルが息をのむ。


「ピィィ……(すごい……)」


紙の神様は微笑み、後ろに立つ貴族の青年リステルを見つめた。


「君とともにある者の名を、教えよう。」


リステルの影から現れたのは、小さな狐型のモンスター。

ずっと彼の足元を守っていたその子に、神様が手をかざす。


《ミオル》




「……ミオル……!」

リステルは膝をつき、相棒をそっと抱きしめた。


「ありがとう……これで、ようやく……。」


俺たちは拍手を送り、アルネアも羽耳を揺らして喜んだ。


「キュー!(おめでとう!)」



---


だが、俺はすぐに切り出した。


「神様……星晶について教えてください。」


紙の神様は目を伏せ、風に揺られながら静かに言った。


「……私には、それを授けることはできません。」


「……え……?」


「星晶を生み出せるのは――主神のみ。」


その言葉に場の空気が張り詰めた。


「主神……?」


「そう。すべてのモンスターと人の絆を見守る存在。

 私たち下位の神は、真名を授けることはできても、星晶は生み出せない。」


「……じゃあ、主神を探すしかないってことか……。」

俺が呟くと、紙の神様は手をかざし、空に一枚の紙を描き出した。


そこに映し出されたのは――


「……え……?」


黒いスーツに銀縁のメガネ、整った髪型。

その姿は、どう見ても――


「……前世で見た……普通のサラリーマン……?」


「……カノン?」

ディルが不思議そうに顔をのぞき込む。


「いや……なんでもない……。」


俺は笑ってごまかしたが、胸の奥がざわめいていた。


「主神の姿だ。これを覚えておけ。」

紙の神様が静かに告げる。


「そして主神の星片は――虹色に輝く。」


「虹色……!」


「星片の光は、神の行き先を差す。

もしお前たちが本当に無二の相棒を得たなら、その光を見つけるだろう。」


アルネアが胸を張る。


「キューッ!(見つける!絶対に!)」


俺は彼女を抱き上げ、力強く頷いた。


「……行こう。主神の星片を探しに。」


ヴァルが翼を広げ、フェリアとリューネリアも並んで歩き出す。


「ヴォォ!」

「ピィィ!」

「グゥゥ!」


サリウスがため息をつきながらも微笑む。


「やれやれ……また大きな旅になりそうですね。」


「だな。」

俺は空を見上げた。


――虹色の光を追って、主神を探す旅が、ここから始まる。

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