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僕は今日も☆1を重ねる~+999より上を目指すもの~  作者:


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第32話:星晶はまだ、そして王都へ

山脈の夜明け。

俺たちは岩場を一歩一歩登り、谷間を覗き、星片を探しては袋に詰めていた。


「……また、ただの星片だな。」

ディルが肩を落とす。


「ピィィ……。」

フェリアが心配そうにアルネアを見た。


「……キュー……(ぜんぶ……小さい……)」


アルネアの羽耳がしょんぼりと垂れる。


「……やっぱり、落ちてきたときに砕けちゃうんじゃないか?」

ニールが呟く。


俺はアルネアの背を軽く叩いた。


「お前なら、きっと見つけられる。まだまだこれからだろ?」


「……キュー……(でも……でも……)」


「諦めるなよ。お前は強いじゃないか。俺が知ってる。」


アルネアは一瞬、目を伏せたあと――


「……キュッ……!(あきらめない!)」


ぱたぱたと羽耳を揺らし、俺の胸元にすり寄った。


「お、おい……くすぐったいって……!」


「キュー……キュー……(もっと絆を深めるの……きっと、それで……)」


アルネアはすりすりと頬を寄せ、まるで誓いを立てるように目を閉じた。


俺もそっと頭を撫でる。


「……ああ。俺たちは、まだまだ行ける。」



---


しかし帰還後、サリウスに王都からの使者がやってきた。


「……招集状、ですか。」


「はい。真名研究の進捗を報告せよとのことです。」

使者が恭しく頭を下げる。


サリウスが俺たちを振り返った。


「……一人で行くべきかもしれませんが、できれば……君たちも来てくれませんか。

私たちの研究成果を、直に王へ伝えたい。」


「……行くに決まってるだろ。」

俺は迷わず答えた。


「もちろんだよ!」

「村の誇りだもんね!」


ディルとニールも頷く。


アルネアがぴょんと跳ねた。


「キューッ!(行く!)」


ヴァルも低く鳴く。


「ヴォォ……!」



---


そして出発の日。

王都へ向かうため、俺たちは久しぶりにおめかしをした。


「……これ、まだ着れるかな?」

母が仕立て直してくれた礼服を袖に通す。


「カノン……似合うじゃん!」

ディルが笑う。


「キュー♪(カノンかっこいい!)」

アルネアが頬を染めて羽耳を揺らした。


ニールは慣れないネクタイに四苦八苦。


「おい、これどうやって結ぶんだよ~!」


「ふふ、貸して。」

フェリアが小さな手で器用に整える。


そして王都の大門をくぐる。

人々の視線が集まり、街のざわめきが近づいてくる。


「……懐かしいな。」

サリウスが小さく呟いた。


謁見の間。

玉座の前に進み出た俺たちを、王が優しく見つめていた。


「――よくぞ来た。真名と番の研究、そしてその成果を聞かせてほしい。」


俺はアルネアをそっと抱え、深く一礼した。


「……はい、陛下。」


星晶はまだ見つからない。

けれど、俺たちは確かに進んでいる。

番の絆を、真名の意味を、世界へ伝えるために。


新たな章が、王都で始まろうとしていた。

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